【菅田神社】奈良盆地の中央部に位置する式内社には「松」を巡る伝説も

近鉄平端駅と近鉄二階堂駅の間、大和郡山市の東端部に位置する「菅田神社」。

本記事では、菅田神社の歴史・由緒、境内の風景、アクセスに関する情報などを解説していきます。

菅田神社とは?

菅田神社は、近鉄平端駅の東側、天理市との境界に近い佐保川沿いに位置する神社です。地図上では佐保川と大和川の合流部にも近く、奈良盆地内ではほぼ中央部と言ってよい場所に鎮座しています。

神社はかつては天神さまをお祀りしていた歴史を持ちますが、現在はご祭神として天目一筒神(あめのまひとつのかみ)を祀っています。

なお、創建年代など歴史の詳細は不詳ですが、かつては「一夜松天神」とも呼ばれており、「菅田池」から女神が現れて鎮座し、一夜にして松林に変わったという伝説が創建神話として残されています。

歴史上の記録としては、式内社として記録されている「菅田神社」はこの神社であると考えられており、かなりの歴史を有する古社であると考えられます。

また、神社はかつては現在の近鉄線の線路を挟んだ少し南方にあったものを移転したとされ、近隣には菅田長安寺と呼ばれる寺院もあったともされています。ちなみに、現在の近鉄筒井駅方面には「菅田比売神社」もあり、この菅田神社に対応する存在であるとも推定されます。

知名度が高い神社と言う訳ではありませんが、社叢(鎮守の森)の規模や境内の美しさ、また境内周辺の池や鳥居までの距離・離れた場所にあるお旅所など、奈良盆地の農村における古くからの信仰形態を物語る空間となっていますので、下ツ道沿いの散策時などにはぜひお立ち寄りになってみてはいかがでしょうか。

境内のみどころ・風景

鳥居・参道・御旅所

菅田神社(大和郡山市)の鳥居

鳥居は境内地から集落を挟んで東に離れた下ツ道沿いにあり、参道にあたるルートは一般の車道となっています。

参道(車道)を進んでいくと、田んぼの向こう側に境内地の社叢(鎮守の森)が見えてきます。

立ち寄る人はほとんどいないと思われますが、神社へ進む途中の集落の一角、参道(車道)から細い路地へと入って行った先には菅田神社の御旅所があります。

境内入口付近

鳥居前から伸びる道路が右に折れ曲がる場所に、境内地への入口があります。

なお、境内の入口には鳥居はありません。鳥居は下ツ道沿いの1か所のみとなっています。

境内はその歴史を物語るかのように広々とした空間であり、社叢(鎮守の森)の美しさは奈良盆地一帯でも有数の空間となっています。

創建神話に登場する「菅田池」と同じものかどうかは判然としませんが、境内周辺には沼地のような水辺が広がっており、独特の風情を醸し出しています。

手水舎は社殿の南側にあります。

社殿周辺

菅田神社(大和郡山市)の拝殿

拝殿は奈良盆地各地の村社・郷社によくあるような一般的な佇まいですが横に長くなっており、手前には金属製の鳥居のようなものも設置されています。

菅田神社は境内社が拝殿裏手にあることから、そちら側にも回れるようになっています。

菅田神社(大和郡山市)の本殿

本殿は春日造であり、美麗な状態が保たれています。

菅田神社(大和郡山市)の「一夜松」

拝殿の賽銭箱の向こう側には、女神が降臨し一夜にして松林が広がったという「一夜松」の創建神話にちなんだものか、「一夜松」と記された枯れ木の一部が置かれています。

境内社

菅田神社(大和郡山市)境内社「春日神社」

本殿のすぐそばには、天児屋根命(あめのこやねのみこと)を祀る境内社「春日神社」があります。

菅田神社(大和郡山市)境内社「厳島神社」

本殿北側にも市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を祀る境内社「厳島神社」があります。

春日神社の西側には、境内社「皇大神宮」もあります。

その他

手水舎から少し進んだ場所には百度石があります。

詳細は不明ですが、ご神石が祀られている場所もあります。

交通・アクセス

近鉄平端駅から東に徒歩約13分

近鉄二階堂駅から北西に徒歩約11分(鳥居までは徒歩約5分)

・平端駅からの場合、駅出口から右側(北側)に伸びる道を直進し、踏切のある場所で右折、そのまま直進していき佐保川を渡った先に神社があります。

・二階堂駅からの場合は駅出口前の下ツ道沿いを右側(北側)に進んでいくと、菅田神社の鳥居がありますので左折して進むと神社前に到着します。

・駐車スペースなどは特に設けられていません。

周辺地図

所在地:奈良県大和郡山市八条町619

神社は佐保川沿いにあり、一帯は農地などが広がっています。五輪塔覆堂(筒井順慶墓)からは南東に徒歩約10分程度です。