【石園座多久虫玉神社】竜王宮とも呼ばれる式内大社は高田市中心部に

大和高田市内では「天神社」等とともに最大規模の神社として知られる石園座多久虫玉神社(いわぞのにいますたくむしたまじんじゃ)。

こちらの記事では、神社の歴史・由緒や境内のみどころ・風景、交通・アクセスに関する情報などを詳しく解説していきます。

石園座多久虫玉神社とは?

神社は天神社などと並び、大和高田市内では最大規模の神社となっています。

神社では御朱印授与・縁起物授与・祈祷なども行われており、周辺市街地に居住する大和高田市民の崇敬を集めています。

例祭は毎年10月9日となっています。

祭神

◇主祭神

北殿:建玉依比古命(たけたまよりひこのみこと)
南殿:建玉依比賣命(たけたまよりひめのみこと)

◇相祭神

豊玉彦命(とよたまひこのみこと)
豊玉比売命(とよたまひめのみこと)

◇末社祭神

稲荷神社:宇迦魂大神(うかのみたまのおおかみ)
恵比須神社:恵比須大神(えびすおおかみ)
白龍社:白永大神(しらながおおかみ)
祖霊社(笠神明神)
金刀比羅社:大己貴命(おおなむちのみこと)

歴史・由緒

石園座多久虫玉神社の創建史については、その創建年代などは明らかになっていません。

しかしながら、神社の社地が欠史八代の時代における天皇「第3代安寧天皇」の時代の都とされる「片塩浮穴宮跡」の伝承地に位置しており、近隣の三倉堂池からは土器・木棺・埴輪・七鈴鏡が発掘されていることから、宮跡であったかの如何に関わらず、古代における重要な空間としての位置づけと、神社の存在というものが何らかのつながりを持つとも推定されます。

また、神社はその社名を「いわぞのにいますたくむしたまじんじゃ」・「いそのにますたくむしたまじんじゃ」と呼び、古くは天理の石上神社と同じ「いそのかみ」と呼ばれることもあったとされています。この他には、神社のご祭神からは祭祀する氏族として賀茂氏・秦氏との関連も推定されます。

歴史に残る記録としては、延喜式「式内大社」として定められており、少なくとも9世紀頃には重要な意味合いを持つ神社であったことは間違いありません。

ちなみに、「竜王宮」としての信仰については、古代の街道である横大路に沿う形で東側に位置する桜井市の大神神社を「龍の頭」・石園座多久虫玉神社神社を「龍の胴体」・西側に位置する葛城市の長尾神社を「龍の尾」とするユニークな伝承が残されています。また、現在の神社の正面を通る国道168号線沿いにかつて高田川(現在は離れた西側を流れる)をが流れていたという歴史を持っていることもあり、水の神様としての意味合いから生じたものとも考えることも出来ます。

境内のみどころ・風景

鳥居周辺

国道168号線沿いにある石園座多久虫玉神社(いわぞのにいますたくむしたまじんじゃ)。

道路脇には神社を示す石標が建っています。

石園座多久虫玉神社の鳥居

道路沿いから少し入った場所には大規模な鳥居があります。

なお、右に見える大きな建物は境内地で経営されるこども園となっています。

石園座多久虫玉神社の手水舎

鳥居の北側には江戸時代の銘のある手水舎があります。

社殿周辺

石園座多久虫玉神社の社殿

社殿(拝殿・本殿)については火災で焼失したものを1993年(平成5年)に再建したもので、真新しい立派な社殿となっています。

なお、本殿については、その姿は見えにくくなっています。

拝殿向かって右側の狛犬です。

拝殿向かって左側の狛犬です。

境内社

境内社は、境内北側に4社が並んでいます。

石園座多久虫玉神社境内社「稲荷神社」

最も左側(東側)にあるのは稲荷神社で、「宇迦魂大神(うかのみたまのおおかみ)」を祀ります。

石園座多久虫玉神社境内社「恵比須神社」

稲荷神社の左側には恵比須神社があり、恵比須大神(えびすおおかみ)をお祀りしています。

石園座多久虫玉神社境内社「白龍社」

恵比須神社の左側には白龍社があり、白永大神(しらながおおかみ)を祀っています。

石園座多久虫玉神社境内社「祖霊社・笠神明神」

白龍社の左側には祖霊社があります。

なお、余生をこの周辺で過ごしたという伝承が残される「静御前」が祈ったとされる「笠神明神」についても、この社に合わせてお祀りされているようです。

石園座多久虫玉神社境内社「金刀比羅社」

最も左側(西側)にあるのは金刀比羅社で、大己貴命(おおなむちのみこと)を祀っています。

その他

石園座多久虫玉神社境内「静御前ゆかりの地」石碑

境内地周辺は源義経の妾として知られ、全国各地に様々な伝説が残される「静御前」の母親の生地であり、静御前も余生をここで過ごしたとされることから「ゆかりの地」であるとされています。

静御前に関する案内板も境内に設置されています。

手水舎のそばには百度石が設置されています。

境内入口付近には神社の由緒が記された案内板が設置されています。

境内には奈良で昭和期にかけて活躍した俳人「笹岡龍杜子」の句碑も見られます。

交通・アクセス

近鉄高田市駅から北に徒歩約2分

近鉄大和高田駅から南に徒歩約18分

JR高田駅から南に徒歩約13分

近鉄大和高田駅から奈良交通バス利用(1番のりばからの全てのバス)、「高田市駅」バス停下車、北にすぐ

・高田市駅の出口からは駅前の通り(国道)沿いを北に進むだけですぐに到着します。近鉄大和高田駅からも距離は長いですが、駅前の通り沿いを南に進むだけで到着します。

・駐車場に関しては、参拝者に限り無料で利用可能な駐車スペースが拝殿南側に設けられています。駐車場へ入る道については、鳥居周辺ではなく高田市駅北側の小道から入る形となっており、すこしわかりにくくなっていますのでご注意下さい。

周辺地図

所在地:奈良県大和高田市片塩町15-33

周辺は近鉄高田市駅付近の中心市街地であり、「片塩商店街」からはすぐ北側の位置となっています。