【大直禰子神社(若宮社)】かつての「神宮寺」の面影が色濃く残される大神神社摂社

こちらでは、奈良・桜井市を代表する観光名所である「大神神社」のすぐそばにある大神神社摂社「大直禰子神社(若宮社)」について、その歴史や由緒、境内のみどころ・風景、交通アクセスなどを解説していきます。

大直禰子神社(若宮社)とは?

歴史・由緒

大直禰子神社(おおたたねこじんじゃ・若宮社)は、現在では立派な大神神社の「摂社」として機能している「神社」ですが、歴史を辿ると元々明治時代に神仏分離で廃寺となるまでは大神神社の「神宮寺」である大御輪寺(だいごりんじ)の境内であった歴史を持っています。

大御輪寺は、更に遡ると叡尊らが主導する形で行われた鎌倉時代の中興以前は「大神寺・三輪寺」と呼ばれており、奈良時代の後半には既に存在したという実に深い歴史を有しています。また、お寺が創建される前は豪族の居宅であったとも考えられています。

即ち、この社地の歴史の大半は「寺院」としての歴史であり、現在用いられている社殿もまた、その外観から分かるように大御輪寺の本堂をそのまま転用したものとであるため、その歴史を受け継いだものとなっているのです。

なお、大御輪寺のご本尊としては「十一面観音像」をお祀りしていましたが、こちらは廃寺とともに同じ桜井市内に現在もある「聖林寺」に移されています。

祭神

◇主祭神

大直禰子命(おおたたねこのみこと):三輪氏の始祖・大神神社の初代神主としての崇敬を受ける存在です。

◇配祀神

少彦名命(すくなひこなのみこと)
活玉依姫命(いくたまよりひめのみこと)

◇境内社「御誕生所社」

鴨津見美良姫命(かもつみのみらひめのみこと)

◇境内社「琴平社」

大物主神(おおものぬしのかみ)

文化財指定

本殿(旧大御輪寺本堂):重要文化財

参拝情報など

参拝時間:自由
御朱印授与あり(社務所は原則無人)

・例祭は毎年4月8日に斎行されます。

境内のみどころ・風景

鳥居周辺

大直禰子神社(若宮社)の鳥居

大神神社二の鳥居前から北に2分ほど歩いた場所にある大直禰子神社(若宮社)の鳥居。

神社とは言えない仏堂建築の社殿を背景にした独特の風景が広がります。

鳥居前には、大神神社の創建神話に関係する「おだまき杉(緒環杉)」の切り株が残されています。

「若宮社」の鳥居と扁額は比較的新しいものとなっています。

向かって右側の狛犬の姿です。

向かって左側の狛犬の姿です。

こちらは手水舎です。

石燈籠は、恐らく明治期に神社となってから設けられたものと推測されます。

社殿周辺

参道は、鳥居がなければまさに「お寺」そのものといった風情となっており、元神宮寺としての雰囲気を感じることが出来ます。

大直禰子神社(若宮社)の社殿

大御輪寺本堂を転用した大直禰子神社(若宮社)の社殿。

大直禰子命の御神像と十一面観音像を神宮寺時代に安置して来た(明治以降は十一面観音像が聖林寺に移転)空間は、奈良時代に「大神寺」として創建された時代の部材が残されており、国の重要文化財にも指定されている大変貴重な建築となっています。

境内社「御誕生所社」

大直禰子神社(若宮社)境内社「御誕生所社」

境内の西側には、「安産の守護神」として信仰を集める境内社「御誕生所社」があります。こちらは社殿はなく「磐座」がご神体となっています。

ご祭神としては鴨津見美良姫命(かもつみのみらひめのみこと)を祀ります。

境内社「琴平社」

大直禰子神社(若宮社)境内社「琴平社」

東側には、もう一つの境内社「琴平社」があります。

こちらは大物主神(おおものぬしのかみ)をご祭神としてお祀りしています。

御饌石

大直禰子神社境内「御饌石」

境内にはお正月の「ご神火まつり」の際に東側にある高台の上に位置する学問の神様「久延彦神社」に神饌をお供えするための「御饌石」もあります。

交通・アクセス

JR三輪駅から北東に徒歩約8分

桜井駅北口バス停(近鉄桜井駅前)から奈良交通バス「三輪明神大神神社二の鳥居」行き(運行日限定・平日は運行なし・お正月期間は別途臨時便あり)乗車、終点「三輪明神大神神社二の鳥居」バス停下車、北に徒歩約2分

三輪駅からは、駅前の道を進み1つ目の交差点を右折して小さな商店街の中を進むと、大神神社への参道に出ますので、右折し二の鳥居前まで移動します。

大神神社二の鳥居の前からは、北に細い道が伸びており、その突き当りの部分には大直禰子神社(若宮社)の鳥居が既に見えていますので、場所を間違えることはありません。

周辺地図

所在地:桜井市大字三輪

大直禰子神社(若宮社)は、大神神社の二の鳥居前から北に少し進んだ場所にあります。学問の神様として名高い「久延彦神社」なども近く、休日は観光客の姿も比較的多くなっています。