【京終】かつての「都の端」は「駅」を拠点にした新たな観光地として歩む

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「平城京の端」を意味するユニークな難読地名「京終」

奈良市内の「京終(きょうばて)」地域は、奈良の主要観光地として大勢の観光客が訪れる「ならまち」の南側、JR線の京終駅などを中心とする一帯を指す地名です。

この「京終」という地名は、難読地名として有名な存在であり、奈良交通バスのバス停には「北京終町」や「南京終町」といったバス停がありますが、初めて奈良に訪れた観光客で「きょうばて」と読める人は少なく、しばしば「ぺきんおわりまち」・「なんきんおわりまち」と読み間違える人がいるという「笑い話」もあながち嘘とは言えません。

地名の由来は、その漢字の意味する通り「京」の「終わり」、すなわち奈良時代の「平城京」の端・はずれにあたる場所という意味を持っています。かつての平城京では、この京終地域は南東端にあたる場所であり、平城京が無くなって次第に現在のならまち一帯が奈良のまちの中心部となってからも、やはり京終地域は奈良のまちの南の端、南の玄関口として機能し続けました。また、この地域は現在のならまち地域に広大な境内地を有していた元興寺との結びつきも強かった他、かつては行基が創建したとされる「福寺」と呼ばれるお寺も存在したなど、深い歴史を有する空間となっています。地域を南北に貫く形では古代からの街道である「上ツ道」も伸びており、近世などには伊勢神宮や長谷寺参詣の主要ルートとして多くの参詣者が通った「街道沿い」のまちでもあり、現在でも石燈籠などにその面影が残されています。

なお、近代以降には京終の地がかつての有名なレコード会社である「帝國蓄音機(テイチク)」の創業の地となったほか、京終駅には大和高原からの物資を輸送するロープウェイの終着駅が設けられていたなど「産業」のまちとして栄えた歴史も持っています。

ならまち・きたまち・高畑に次ぐ観光ゾーンに?

深い歴史を持つ京終地域は、昭和の戦後は基本的にごく普通の「住宅街」としての歴史を歩み現在に至っていますが、近年は奈良市・地域がタッグを組んで「京終」地域をならまち・きたまち・高畑エリアなどに次ぐ観光地・観光拠点として盛り上げようという機運が高まっています。2019年にはJR京終駅が明治の開業当初をイメージした姿にリニューアルされ、単なる駅ではなく地域活動の拠点、またカフェなども併設された観光の拠点として活用されるようになっています。

京終地域は地域住民の方による地域づくり活動が非常に活発ということもあり、あらゆる「みどころ」・「お店」などが網羅された非常に詳細な地域のマップなども作成されており、ぶらりと散策するにはもってこいの空間です。観光サイト・観光案内などにおける「京終」の存在感はまだ高くないという状況は否定できませんが、訪れてみる価値のあるエリアですので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。アクセスについては必ずJR京終駅を使う必要がある訳ではなく、奈良交通「市内循環」バスなどでも便利にアクセスして頂けます。

なお、京終エリアについての詳細・開催されるイベント情報などについては 特定非営利活動法人京終 のウェブサイトもご覧ください。

京終地域の主なみどころ

京終駅

JR京終駅は、京終地域の玄関口である小さな駅であり、2019年には明治の開業当初の姿をイメージした姿にリニューアルされました。

リニューアル後の駅舎にはカフェが設けられ「地域イベント」の拠点としても活用できるようになっているため、「単なる駅」でなく「観光拠点」として今後存在感がますます高まっていくことが期待されます。

【JR京終駅】奈良の「新たな観光拠点」として整備された駅は120年以上の歴史を持つ

椚神社

椚神社(くぬぎじんじゃ)は、JR京終駅から東側に少し離れた「上街道」沿いにある神社です。道路の一部を占拠するような形になっているユニークな神社は、「クヌギの木」をご神木としており、弘法大師空海ゆかりの地との伝承も残されています。

【椚神社】空海ゆかりのご神木が「上ツ道」をふさぐように生える神社

飛鳥神社(京終天神社)

飛鳥神社(京終天神社)は、JR京終駅の北側、市内循環バスの通る道からも近い位置にある京終地域では最大の神社です。神社はその名の通り「飛鳥時代」に現在の明日香村エリアにあった神社にルーツを持つとされる大変古い神社であり、境内は狭い空間でありながら境内社が多数設けられています。

【飛鳥神社(京終天神社)】飛鳥時代からの歴史を持つ古社

京終地蔵院

京終地蔵院は、JR京終駅の北西側に広がるごく普通の住宅街に位置する小さなお堂で、京終阿弥陀と呼ばれる阿弥陀三尊が祀られる空間となっています。

【京終地蔵院】美しい阿弥陀三尊をご覧いただける隠れたスポット

アクセス(電車・バス)

京終地域には、観光拠点であるJR京終駅までJR線を利用してアクセスすることも出来ますが、奈良交通「市内循環バス」を使うルートもあります。

◇JR線の利用

・JR奈良駅(1番乗り場)から「万葉まほろば線」桜井・和歌山方面行き乗車約2分、「京終駅」下車(奈良駅の隣駅が京終駅)、周辺一帯

※本数は1時間に約2本、30~40分間隔の運行のため利便性はそれほど高くありません。あらかじめ運行時刻をご確認の上ご利用ください。

◇奈良交通バスの利用

・近鉄奈良駅、JR奈良駅から「市内循環内回り」乗車約15分、「北京終町」バス停下車(綿町バス停の次)、南側一帯が京終地域

※本数は日中1時間に8本、8分間隔の運行のため、時刻表を見なくても大変便利にご利用頂けます。近鉄奈良駅方面からの場合は市内循環バスで訪れるルートがおすすめです。