「奈良の鹿」の「寿命」は?普通の鹿よりも長生きする?詳しく解説

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このページでは、奈良の鹿について、その「寿命」というテーマに絞って解説していきます。奈良の鹿は野生の鹿としては世界的にも珍しく「人間と共生」している存在として有名ですが、その影響もあってか「寿命」についても、一般的な「シカの寿命」とは少し違った数字が出るようです。奈良の鹿は、いったいどのくらい「長生き」するのでしょうか?

鹿の一般的な「寿命」は?

まず、奈良の鹿の寿命を見て行く前に、「鹿」やその仲間たち一般の寿命について見ていきましょう。

「鹿」といっても、日本で一般的な「ニホンジカ」ですら様々な「亜種」がいますので、必ずしもどの種類も同じ寿命という訳ではありません。しかし、奈良の鹿と同じ種類であり、日本に住む鹿としては最もポピュラーな存在である「ホンシュウジカ」に関していえば、オスの寿命が10~12年程度、メスの寿命が15~20年程度と言われており、オスとメスでは寿命の長さがかなり異なることがわかります。

また、それ以外の種類で言えば、北海道の自然を象徴する「エゾシカ」や、おなじみの「トナカイ」に関していえば、風格ある外観を持つ割には平均寿命は10歳を下回ると考えられており、厳しい気候で生き抜くことの難しさがわかります。

もっとも、平均寿命の数字は生まれてから間もないうちに死亡した個体を含めるか、一定以上成長した個体のみを扱うかによって全く違う数字が出ます。幼齢期に亡くなったものをすべて含めて計算すれば、平均寿命はもっと短くなることも考えられますので、以上の数字は確実なものとは言えません。

奈良の鹿は長寿命

さて、奈良の鹿については、その寿命はどのくらいなのでしょうか。

ざっくりまとめてみると、幼齢期に死亡したものを除いて考えた場合の平均寿命は「雄で12~15歳・雌で20~25歳」と言われています。

また、平均寿命以上に長生きする鹿もおり、雄では21歳の鹿、雌では24歳、27歳といった相当な長寿命の鹿もこれまでにいたことが確認されています。

オスの寿命が短く、メスの寿命が長いという傾向はその他の野生の鹿と変わりないのですが、やはり世界的にも際立って長寿となっているのが「奈良の鹿」であると言えるでしょう。

なぜ長生きするのか?

さて、長生きが特徴の奈良の鹿ですが、なぜ長生きをするのでしょうか。その理由を実証的に明らかにしたような研究は特にないようですが、一般論として考えて見れば、以下のような理由が考えられるかもしれません。

・奈良の鹿は「野生」とは言え、「奈良の鹿愛護会」により病気の鹿や事故で負傷した鹿などが保護されている。

・奈良公園一帯は長年鹿を保護する形で管理されてきたため、天敵もおらず、ストレスなく過ごしやすい環境になっている。

このような理由、とりわけ「奈良の鹿愛護会」の存在というものが、最も「長寿命」に関わっていると推測できます。

しかしながら、「生態」を解説した記事でも説明したように、奈良の鹿は一般的に「やや飢餓体形(やせ形)」が多いという特徴もある他、観光客が「鹿せんべい」以外の食料を与えること、また場合によっては「ビニール」などを食べさせるという行為によってもたらされる健康被害、そして何よりも「交通事故」など、「人間と共生」しているからこそ引き起こされる「寿命」を縮める問題もたくさんあります。

その中でも多くの鹿が場合によっては20年以上も生存するなど「長生き」しているということは、いかに奈良の鹿愛護会などによる保護や、奈良公園の環境整備が丁寧なものであるかということの証明でもあるでしょう。

まとめ

・一般的なニホンジカの種類「ホンシュウジカ」の寿命はオスで10~12年程度、メスの寿命が15~20年程度です。

・奈良の鹿の寿命は「オスで12~15歳・メスで20~25歳」と一般的なシカと比べて長くなっています。

・長寿命の原因は様々なものが考えられますが、「野生」であっても「奈良の鹿愛護会」などの丁寧な保護を受けていることが大きな要因と考えられます。