奈良「室生寺」への交通アクセス(近鉄電車・バス)をじっくり解説

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「女人高野」として知られ、山の中に広がる四季折々の美しい風景が観光客の心を癒す奈良「室生寺」

この記事では室生寺への主に公共交通機関によるアクセス手段・バスの情報などについて詳しく解説をしていきます。

室生寺へは、基本的に近鉄電車と奈良交通バスを乗り継ぐルートでアクセスする形になっており、観光シーズンには臨時バスも出るなど一定の利便性は確保されています。

室生寺へのアクセス拠点「室生口大野駅」

近鉄「室生口大野駅」

奈良「室生寺」への公共交通機関によるアクセスは、基本的に全て「近鉄電車」を使います。近鉄電車の最寄り駅は大阪線「室生口大野駅」

室生口大野駅には大阪上本町・鶴橋・大和八木駅方面、また名張・伊勢中川・松阪・伊勢市・宇治山田駅方面からの急行電車が停車するようになっており、大阪方面・三重県方面とのアクセス性は比較的高くなっています。

なお、注意点としては、室生口大野駅には急行電車は停まりますが「特急電車」は一切停車しないことが挙げられます。

春や秋など観光客が増える時期であっても特急電車は停車しません。特急を利用する場合、大和八木駅・榛原駅・名張駅などで急行などに乗り継いで頂く必要があります。

駅からはバス等の利用が必須

室生口大野駅のバスのりば

さて、近鉄電車で室生口大野駅にアクセスしても、降りてすぐに「室生寺」がある訳ではありません。

こちらも比較的知名度の高い「大野寺」は駅から徒歩すぐの場所にあるのですが、室生寺へ行くためには基本的には路線バスの利用、またはタクシーの利用が必須となります。

バスは奈良交通バスにより運行されており、駅を降りてすぐ、駅前ロータリーの向かい側にあるバス乗り場から室生寺まで運行されています。

運行本数は観光シーズン以外の通常期の場合、室生口大野発8時台~15時台まで約1時間に1本(一部運行間隔が開くタイミングあり)の運行で、それほど本数は多くありません。

しかしながら、春と秋の観光シーズンには1時間に2本程度の運行にバスが増発(各年ごとに臨時バスの運行状況は異なる可能性あり)される場合があります。バスの運賃は440円、所要時間は約14分となっています。

また、タクシーをご利用の場合は、駅出口を出てすぐの場所にあるタクシー乗り場にタクシーが停まっている場合はそちらをご利用頂けます。

停まっていない場合は、乗り場に書いてある電話番号に電話して予約など問い合わせを行う必要がありますが、時期によっては乗り場にすぐタクシーが来る場合もあります。

「長谷寺」からは直通臨時バスが運行されることも

※コロナ禍以降一時臨時運行されない場合もありましたが、例えば2022年春は大型連休の時期に運行が行われるようになっています。

室生寺へは、基本的に室生口大野駅を拠点とする形でアクセスするのですが、観光シーズンに限っては、比較的近い場所にあり合わせて観光されることが多い「長谷寺」との間に直通の臨時バスが運行されることがあります。

一例として2022年春の場合で見ると、昼間時に9本の運行で、運賃850円・所要時間約45~55分で運行され、乗車特典として長谷寺と室生寺いずれかの拝観料の割引特典が設けられていました。

臨時バスを使わない場合、長谷寺から長谷寺駅まで徒歩でアクセスし、そこから近鉄電車、室生口大野駅からはバスというルートになりますので、運行される場合に限りますが、臨時バスはかなり便利な存在と言えるでしょう。

各地から室生寺までの交通手段・ルート

近鉄線の「特急」を使う場合、運賃の他に特急料金が必要です。
室生口大野駅は特急が停車しないため、特急を利用する場合も途中「大和八木駅」までが基本で、そこからは急行などに乗り換えます。急行は大阪上本町・鶴橋駅から「直通」で本数も多めとなっており、急行の利用がスムーズです。

長谷寺から

近鉄長谷寺駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:800円 所要時間:約30分~(長谷寺から長谷寺駅までの徒歩が別途20分程度)

長谷寺~(臨時バス)~室生寺

運賃:850円 所要時間:約45分~(長谷寺バス乗り場は境内そば)

臨時バスが運行されていない場合は、上記の近鉄線を利用するルートが唯一のアクセスルートになります。

なお、長谷寺は長谷寺駅と少し離れており、徒歩で駅にアクセスする時間が20分程度は必要になりますのでご注意ください。

徒歩ルートは坂道も多く、臨時バス運行期間は運賃はやや割高でも臨時バスをご利用になることをおすすめします。

大阪難波から

近鉄大阪難波駅~(奈良方面行き)~近鉄上本町駅もしくは鶴橋駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,510円 所要時間:約1時間30分~

なんばからのアクセスについては、途中大阪上本町駅か鶴橋駅で近鉄大阪線の急行にお乗り換え下さい。

なお、室生口大野駅には特急電車は停まりませんので、特急を使わずに最初から急行でアクセスすることをおすすめします。

大阪駅・梅田から

JR大阪駅~(環状線外回り)~JR・近鉄鶴橋駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,700円 所要時間:約1時間45分~

大阪駅からの場合、環状線経由で鶴橋乗り換えのシンプルなルートです。急行は鶴橋駅からでも昼間時は座れる場合があります。

天王寺から

JR天王寺駅~(環状線内回り)~JR・近鉄鶴橋駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,650円 所要時間:約1時間35分~

天王寺駅からの場合も、環状線経由で鶴橋駅で乗り換えとなります。

新大阪から

JR新大阪駅~(JR京都線)~JR大阪駅~(環状線外回り)~JR・近鉄鶴橋駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,740円 所要時間:約1時間50分

新大阪駅からの場合、大阪駅経由・鶴橋駅経由で近鉄線乗り換えが最安・最速となる場合が多いです。

地下鉄線経由でなんばからアクセスすることも出来ますが、急行を使う場合結局上本町・鶴橋での乗り換えが必要になる上(特急の場合も大和八木で乗り換え)、運賃も高くなりますのでそれほどおすすめは出来ません。

京都駅から

近鉄京都駅~(近鉄京都・橿原線)~近鉄大和八木駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,810円(特急で大和八木駅までアクセスの場合、特急料金がプラス920円) 所要時間:約1時間50分~(特急利用)約1時間55分~(急行利用)

京都駅からの場合は、近鉄特急で大和八木駅まで行きそこから急行電車を使うルートか、全て急行電車を使うルートの2択となります。

なお、特急料金は920円かかりますが、極端に時間を短縮できる訳ではありません。特急のご利用は「快適」に「ゆったり」移動したい場合におすすめと言えるでしょう。

神戸三宮から

阪神神戸三宮駅~(阪神なんば線・近鉄線直通快速急行)~近鉄上本町駅もしくは鶴橋駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,930円 所要時間:約2時間15分~

神戸三宮からは、阪神神戸三宮駅から近鉄線直通の快速急行を利用し、上本町駅か鶴橋駅で大阪線の急行に乗り換えます。

快速急行は近鉄線内まで直通のため、神戸からでも乗り換えは1回。スムーズな移動が可能となっています。

奈良市内から

近鉄奈良駅~(難波・京都方面行き)~近鉄大和西大寺駅~(近鉄橿原線)~近鉄大和八木駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,350円 所要時間:約1時間30分~

JR奈良駅~(万葉まほろば線)~JR・近鉄桜井駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:1,200円 所要時間:約1時間30分~

奈良市内(近鉄・JR奈良駅周辺)からの場合、近鉄線のみでアクセスするルート、JR万葉まほろば線経由で桜井乗り換えのルートのいずれもご利用頂けます。

JR線経由の場合最安となりますが、万葉まほろば線の本数がやや少ないため、乗り継ぎなどがやや不便な場合もあります。

名古屋から

近鉄名古屋駅~(近鉄特急)~近鉄名張駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃(特急料金込み):3,950円 所要時間:約2時間~

名古屋からの場合は、特急ご利用の上名張駅で急行などに乗り継ぐ形となります。乗り換えは接続が非常にスムーズなので、ストレスフリーのアクセスが可能となっています。

伊丹空港から

大阪空港南ターミナル~(空港リムジンバス)~近鉄大阪上本町駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:2,160円 所要時間:約2時間10分

伊丹空港(大阪空港)からの場合、近鉄大阪線の始発駅である大阪上本町駅まで直通リムジンバスのご利用が便利です。

本数は日中約30~60分おきと少なめですが、本数の多い電車を乗り継ぐルート(蛍池・梅田・鶴橋経由など)は、乗り換え回数が最低3回もありますので、リムジンバス利用の時間的都合(接続)がつかない場合に使うルートと言えるでしょう。

関西空港から

南海関西空港駅~(南海空港線・南海本線)~南海なんば駅・近鉄大阪難波駅~(奈良方面行き)~近鉄上本町駅もしくは鶴橋駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺

運賃:2,480円(南海特急指定席利用の場合520円プラス) 所要時間:約2時間40分~

関西空港第1ターミナル~(空港リムジンバス)~近鉄大和八木駅~(近鉄大阪線)~近鉄室生口大野駅~(奈良交通バス)~室生寺(リムジンバスは運行状況に注意・運休の場合あり)

運賃:2,970円 所要時間:約2時間20分~

関西空港からは、なんば経由で電車を乗り継ぐルートが安くなります。南海線で途中特急指定席を使う場合は520円の特急料金が必要です。

なお、運行されている場合は空港リムジンバスを使うことで乗り換えの手間を少なく出来るほか、所要時間を短くすることも可能になっています。但し、リムジンバスは新型コロナウイルスの影響を受けて以降、関西空港の利用状況に応じ運休など運行状況が変化している場合があります。バス会社の運行状況に関する公式情報をご確認下さい。また、運行時も渋滞などで遅延する可能性もありますので、その点はご留意ください。

マイカーでのアクセスは?

室生寺へは、公共交通機関によるアクセスも比較的便利ですが、マイカーでのアクセスも可能です。長谷寺などと比較するとアクセス道路も広く、激しい渋滞が発生することはありません。

しかしながら、駐車場に関しては比較的台数が多いとは言え、限りがありますので春や秋の連休・観光シーズンには駐車場が混雑する可能性もありますので、その点はご留意下さい。

駐車場は100台規模のものも含め民間駐車場が複数あり、観光シーズンに混雑するようなケースを除き、場合は非常にスムーズに駐車して頂けます。

それぞれのご都合に応じて、また観光シーズンの状況などを考慮しながら、公共交通機関(電車・バス)利用かマイカー利用かを判断して頂くとよいでしょう。

まとめ

以上、奈良「室生寺」への交通アクセスについて解説してきました。

長谷寺からの臨時バスを除いては、近鉄電車で室生口大野駅へアクセスし、駅からの路線バスを使う。このルートは公共交通機関の場合、どこからアクセスする場合でも同じです。

バスは観光シーズンには混雑することもありますが、乗りきれずに長時間待たせれるようなことはなく、山間部の観光地へのアクセス手段として考えればそれほど不便ではありません。

運行時刻さえチェックしておけば、電車とバスで比較的スムーズにアクセスできますので、ぜひ奈良の奥深さを味わいに「室生寺」に訪れてみてはいかがでしょうか。