氷室神社「献氷祭」とはどんな行事?日程・内容などのまとめ

このページでは、「氷」の神様である奈良・氷室神社の年中行事の中で最も有名な「氷の祭典」とも言える「献氷祭」の日程・内容などについて解説していきます。

献氷祭の由来

奈良の初夏の訪れを告げる氷室神社の「献氷祭」。この祭りは、現在では大阪などの「製氷業者」らが商売繁盛などを願うための祭事として実施されていますが、そのルーツは氷室神社の創建期にさかのぼります。氷室神社の創建は、奈良に遷都された年である和銅3年(710年)に若草山と春日山の間を流れる「吉城川」沿いにあるユニークな模様が描かれている岩「月日磐(つきひいわ)」に「氷神」をお祀りしたことをその創建の由緒としていますが、その後月日磐には「氷室」が設置され、冬の寒さで造り上げた氷を保存し、夏にかけての時期に平城宮(宮中)に氷を献上するという儀式が奈良時代には行われていたと考えられています。

すなわち、氷を献上する「献氷」の伝統は奈良時代にさかのぼるものであり、現在は宮中ではなく氷室神社の神前に氷を献上する形となっていますが、その深い歴史を感じさせる儀式となっているのです。

日程

献氷祭は、毎年5月1日に実施されています。5月1日は大型連休の間の平日である場合もあれば、大型連休の一部になっている年もある日程となっており、連休に重なる場合はとりわけ多くの観光客が訪れるため、混雑の傾向が強くなります。なお、東大寺の聖武天皇祭は翌日5月2日の実施であり、献氷祭はその前日となっています。

当日の流れ・内容

献氷祭り当日は、午前11時から祭事が実施されます。製氷業者や販売業者らの参列のもと実施される祭事は、神職を伴った祈願という一般的なものですが、非常にインパクトがあるのは献上される「氷」の内容。製氷業者が献上する氷の中には、「鯛」や「鯉」といった海・川の幸を代表するめでたい魚が埋め込まれており、比較的魚には縁が薄い奈良のまちではなかなか見られないユニークな光景が広がります。

なお、当日は境内にて「かき氷」が無料で振る舞われるほか、「氷みくじ」なども行うことが出来るようになっており、一般の観光客の方にも開かれた祭事になっています。

氷の献上・祈祷などが終了後、午後2時頃からは氷室神社に伝わる「舞楽」の奉納も行われます。この舞楽は氷室神社の舞殿で奉納が行われ、南都楽所の伝統が継承されている貴重な光景をご覧いただけます。なお、観覧は無料ですが任意の奉納参助金(1000円)があります。