東大寺「聖武天皇祭・山陵祭」の日程・時間・内容のまとめ

こちらでは、5月のはじめに行われる東大寺の1年で最も重要な祭事の一つである「聖武天皇祭」の日程・スケジュール・祭事の内容や見学に関する情報を時系列で解説して参ります。なお、聖武天皇祭は、5月2日に行われる法要などを指す名称ですが、翌日に行われる「山陵祭」も聖武天皇祭の流れで実施されるものですので、そちらについても併せてご説明して参ります。

5月2日「聖武天皇祭」

東大寺創建・大仏建立を成し遂げた「聖武天皇」を偲ぶもの

聖武天皇祭とは、日本最大の寺院の一つと言っても過言ではない「東大寺」の創建、また有名な「奈良の大仏」を建立する上でその先頭に立って建設・建立を推進した「聖武天皇」の忌日(崩御された日)に、その遺徳を讃えるために行われる大規模な法要です。行基菩薩や重源上人など、東大寺の創建や中興に大きな役割を果たした人物は他にも存在しますが、東大寺という存在がこの規模を誇り、この歴史を重ねるようになった最大の「生みの親」は聖武天皇であり、聖武天皇祭は東大寺の1年でも最も重要な祭事・儀式の一つとして実施されています。

8時~「論議法要」

まず、当日は朝8時より聖武天皇を祀る空間であり、聖武天皇像が安置されている「天皇殿」において「論議法要(最勝十講)」が行われます。この法要は3時間半程度も続く長い法要となっており、終了は午前11時半頃となっています。なお、法要が行われている最中に建物に入ることは出来ませんが、通常立ち入ることが出来ない「天皇殿(本坊)」周辺の敷地内には入ることが出来るようになっています。敷地内から法要の様子は見学できるようになっていますし、国宝建築である「本坊経庫」などの外観もご覧いただけるようになっています。なお、敷地内の見学は法要終了後、午後2時ごろまでのみ可能となっています。

13時~「式衆・稚児による練り行列」

論議法要が終了後、午後には聖武天皇祭最大の「みどころ」とも言えるにぎやかな行列「奈良春日野国際フォーラム甍(公会堂)」から東大寺の参道・南大門を経由して「東大寺大仏殿」までの区間を練り歩く姿がご覧いただけます。行列は300人規模であり、「先駈(さきがけ)」・雅楽を演奏する「楽人」・稚児とその母親・物詣女・小野小町(日本舞踊社中)・ミス奈良・聖武講役員・僧兵・会奉行・式衆(法要を行う東大寺などの僧侶・伴侍など)・華厳宗管長及び侍僧等がずらりと並んで練り歩く姿が見られます。

13時半頃~「舞楽・能の奉納(鏡池)」

ゆっくりと練り歩く行列が大仏殿に到着する頃には、東大寺大仏殿・中門の南東側に広がる大きな池「鏡池」の水上に設けられた「鏡池水上舞楽台」において、春日大社古楽保存会による舞楽の奉納、またその後は能楽(慶讃能)の奉納も行われます。こちらは池の上にある舞台を対岸などから眺める形で自由に見学して頂けるようになっており、料金なども必要ありません。

大仏殿到着後「聖武天皇御忌法要」

行列が大仏殿に到着すると「式衆」と呼ばれる僧侶らにより、午前中の論議法要に続き「聖武天皇御忌法要」が大仏殿の内部で行われます。大仏さまの御前において法要が行われる間は、通常のように正面から大仏さまを見学、参拝することは出来ません。

5月3日「山陵祭」

5月3日の「山陵祭」は、前日に東大寺で法要を執り行ったのに引き続き、僧侶らが実際に聖武天皇陵・光明皇后陵に参拝して法要を行うという行事となります。

8時半~「佐保山御陵参拝」

5月3日は、朝早い時間、午前8時半に僧侶らが大仏殿を出発し、きたまちエリアにある聖武天皇陵・光明皇后陵へと向かいます。陵墓の前で行われる読経は、比較的近い場所から見学することも可能となっています。

11時~「献茶式」

御陵での読経を終えた僧侶らは大仏殿へと戻り、午前11時からは裏千家により「献茶式」が行われ、その後再び大仏さまの前で読経が行われます。この献茶式では、大仏さまの前での儀式以外にも、一般の参拝者にも大仏殿の東回廊に設けられた「施茶席」でお抹茶の振る舞いが行われます。当日はゴールデンウィーク期間でもあるため大勢の観光客が訪れますが、お抹茶もなんと4000人分用意されているため、振る舞うお茶がなくなる14時頃まで振る舞いが続けられます。

なお、この献茶式をもって、一連の「聖武天皇祭・山陵祭」は終了となります。