【春日大社禰宜道・奥の院道】「ささやきの小径」が有名な高畑方面と春日大社境内を結ぶ静かな散策ルート

観光のご案内

高畑の社家町から神職らが通った「禰宜道」

春日大社の「禰宜道(ねぎみち)」とは、かつて現在の高畑エリア、奈良交通バス「破石町」から新薬師寺近く周辺までの地域に広がっていた「社家町(春日大社の神職らが住まう場所)」から神職らが春日大社に通う際に用いていた道です。

禰宜道は、それほど離れていない場所に3本伸びており、それぞれ西側から「下の禰宜道」・「中の禰宜道」・「上の禰宜道」と呼ばれています。いずれの禰宜道も、春日大社境内の静かな森の中、ほぼ原始林に近いありのままの自然の中を歩くルートとなっており、人工物はほとんどなく、町並みからも切り離された、非日常的な空間となっています。

このうち「下の禰宜道」は、「志賀直哉旧居」の前から伸びていく道となっており、かつては周辺に住んでいた文化人が散策を楽しんだルートとも言われています。下の禰宜道は現在では「ささやきの小径」という愛称で広く知られており、多くの観光客が散策を楽しんでおられます。

このほか、上の禰宜道から分岐する形では、「奥の院道」と呼ばれる小道が若宮十五社のうちの一つであり、最も奥の場所にある「紀伊神社」へアクセスするルートとして伸びています。

初詣シーズンは禰宜道経由でアクセスする裏技も

春日大社は、お正月の初詣期間になると、東大寺近くから、また表参道方面からは人混みや道路渋滞でアクセスしにくくなります。その際にはタクシーなどで禰宜道の入り口までアクセスし、そこから初詣へ向かうという方が比較的多数いらっしゃいます。バスやタクシーで春日大社へ真っすぐアクセスするルートの場合と比較して、春日大社本殿方面へのアクセス時間が短くできる場合が多いですので、「裏技」としておすすめ出来るルートになっています。

ルート案内・風景

下の禰宜道(ささやきの小径)

入り口は「志賀直哉旧居」手前に

「下の禰宜道」へは、モダンな香りが漂う「高畑エリア」を象徴する観光スポット「志賀直哉旧居」の手前の角を北に進みます。最寄りバス停は「奈良交通バス」破石町バス停です。

志賀直哉旧居前から北に進むとすぐに下り坂があります。そこを下ると小川を渡る橋があり、そこから森の中へと入っていきます。

下の禰宜道の風景

下の禰宜道は「ささやきの小径」と言われるだけあって、他の禰宜道以上に細い道が続き、その上曲がりくねった見通しがやや悪いルートになっており、それがかえって「別世界」らしさを感じさせる魅力となっています。

日差しがあっても日差しがなくても、昼間でも常に薄暗い道中は、物思いにふけりながら散策するにはぴったりの環境となっており、昭和初期に文化人が愛したのもうなずける雰囲気が漂っています。

終点は「二の鳥居」近くに

下の禰宜道の終点は、最終的に春日大社二の鳥居・祓戸神社・車舎などの近くに出るようになっています。春日大社本殿方面へ行く場合、終点を左に進むと表参道へ出るほか、終点を右に曲がると森の中を更に進み若宮神社近くや上の禰宜道方面へアクセスできるようにもなっています。

上の禰宜道

入り口は新薬師寺方面より更に東に

上の禰宜道は、奈良交通バス破石町バス停の北側すぐの交差点から伸びる広い2車線道路をひたすら東に進み、新薬師寺方面への曲がり角などを過ぎて更に東に進んだまさに「山の麓」と言える場所から伸びています。入り口は道路沿いに鳥居を伴う形で見えますので、わかりづらくはありません。

上の禰宜道の風景

上の禰宜道は、若宮神社へと直線的に伸びており、ささやきの小径(下の禰宜道)などと比較すると広い道となっています。

うっそうとした森の区間は比較的短く、入り口から2分も歩けばすぐに若宮十五社のうちの一つ「金龍神社」の脇に出ます。

金龍神社前から更に進むと、道が二手に分かれます。若宮神社・春日大社本殿方面へは右側へと進みます。左側へ行くと、中の禰宜道・下の禰宜道(ささやきの小径)や二の鳥居・宝物殿・駐車場方面への抜け道となっています。

若宮神社までスムーズにアクセス出来ます

上の禰宜道を使うと入り口から5分もかからずに、摂社若宮神社へと到着します。春日大社本殿方面へは更に真っすぐ進んで頂くとすぐに到着します。

中の禰宜道

入り口は「八百屋さん」の横に唐突に

上の禰宜道・下の禰宜道(ささやきの小径)に対して最も知名度が低い「禰宜道」と言えるのが「中の禰宜道」。中の禰宜道への入り口は、上の禰宜道へアクセスするルートと同様に奈良交通バス破石町バス停北側から伸びる2車線道路沿いにあります。破石町バス停からは、上の禰宜道ほどの遠さはありませんが、入り口は「八百屋さん」の横の細い小道ですので、見落としてしまいそうな場所になっています。

中の禰宜道の風景

中の禰宜道は、雰囲気は下の禰宜道(ささやきの小径)に比較的よく似ており、昼間でも薄暗い空間が広がっており、現代の忙しい雰囲気からは完全に切り離された、独特の静かで厳かな雰囲気に包まれています。

終点はややわかりにくい場所です

案内図などには、中の禰宜道の終点から二の鳥居付近までそのまま直進できるように描かれている場合がありますが、台風災害により道が寸断されていますので、春日大社本殿方面へは左折の上迂回してアクセスして頂く必要があります。なお、右折すると回り込むように上の禰宜道、若宮神社方面へ抜けることも可能です。

奥の院道

奥の院道は、上の禰宜道の入り口から左側(東側)に伸びる一本道であり、春日大社の「奥の院」と呼ばれる「紀伊神社」へとアクセスするルートになっています。

アクセス(電車・バス)

禰宜道へのアクセスは、上・中・下の禰宜道いずれのルートでも、奈良交通バス「破石町」バス停が最寄りとなります。

奈良交通バス「破石町」バス停へは、JR・近鉄奈良駅から「市内循環・外回り(近鉄奈良駅からの場合は中循環外回りも)」・「高畑町」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」行きなどをご利用ください。

破石町バス停から禰宜道への入り口までは、下の禰宜道(ささやきの小径)入り口までが東に徒歩約6分、中の禰宜道入り口まで東に徒歩約8分、上の禰宜道入り口までが東に徒歩約10分となっています。

バス停からやや離れていますので、駅から直接タクシーでアクセスするルートもおすすめです。タクシー料金は渋滞がなければ1000円~1500円程度(近鉄奈良駅からの方が安い)となっています。