滝坂の道

【滝坂の道】柳生の里へと進む石畳の道沿いには貴重な石仏が多数見られる

ごあんない

沢筋を歩く自然あふれるハイキングコース

「滝坂の道(たきさかのみち)」は、奈良のまちから剣豪の里として知られる柳生エリアへと伸びる「柳生街道」の一部(奈良市街地寄り)、春日山と高円山の間の沢筋に伸びる道の名称です。

古くから武芸者や様々な物資を運ぶ人などが利用した重要なルートだった滝坂の道は、江戸時代に奈良奉行によってかなりの部分が「石畳」が敷かれた道に整備されており、現在もその石畳がそのまま残されているために、歴史的な風情をしみじみと味わいつつ、あふれんばかりの「自然」を体感できる場所として、奈良市内では最も人気のあるハイキングコースとなっています。

沿道には多数の「石仏」も

滝坂の道は、その歴史ある風情と自然あふれる風景のみならず、ルート沿いに複数の立派な「石仏」があることでも知られています。一部は道から少し離れた場所になっているものもありますが、「寝仏」・「朝日観音」・「夕日観音」・「首切地蔵」をはじめとする中世などに造られた石仏が点在しているため、仏像・石仏ファンの方からは「石仏の辻」としてもよく知られた存在になっています。

「軽登山」の装備が無難です

春日山一帯(春日奥山ドライブウェイ方面)へとアクセスする道は、この滝坂の道ともう一つ「春日山遊歩道」と呼ばれる道がありますが、春日山遊歩道が車両の通行にも耐えうる比較的しっかりとした道であるのに対し、この滝坂の道は、昔のままの石畳であるためにでこぼこが多く、急勾配や狭い箇所も多いため、「健脚向き」かつ「軽登山の装備」での訪問が無難なルートになっています。

台風や大雨による被害も受けやすく、時折通行に支障が生じる場合もあるほか、通行可能な場合でも倒木や落石などによって道が荒れている場合もありますので、十分に注意して通行するようにしてください。

滝坂の道沿いのみどころ・風景

石畳・沢沿いの風景

滝坂の道は、基本的にずっとこのような「石畳」の道が続きます。石畳は江戸時代に奈良奉行により整備されたものとなっています。

寝仏

滝坂の道に入ってからまず最初にご覧いただける石仏は、巨石の裏側に仏さなの姿が描かれている「寝仏」。風化によってその姿は限りなく見えにくくなっていますが、わずかにその輪郭を確かめることが出来るようになっています。

【寝仏】滝坂の道沿いにある巨石の裏側には大日如来像が描かれる

夕日観音・三体地蔵など

寝仏から更に進んでいくと、途中の斜面沿いには「夕日観音」・「滝坂三体地蔵菩薩磨崖仏」・「滝坂地蔵菩薩磨崖仏」と呼ばれる石仏があります。この3体の石仏については、滝坂の道沿いから少しだけ見える三体地蔵を除いては、斜面を少し登らなければしっかりと目にすることはできません。

【滝坂三体地蔵菩薩磨崖仏】夕日観音の近くにある南北朝時代の磨崖仏

朝日観音

夕日観音などのあるエリアを過ぎて少し進むと、一帯では最も大きな石仏(磨崖仏)である「朝日観音」が見えてきます。道の左側、沢を挟んだ向こう側にある朝日観音は、その名の通り朝日が差し込む方向を向いており、早朝には朝日に照らされる風景をご覧いただける場合もあります。

【朝日観音】「奈良の日の出」に美しく照らされる比較的大きな三尊像

首切地蔵

細い谷筋を通る「滝坂の道」の終点と言ってもよい場所にあるのは「首切地蔵」。こちらは名前の通り首の所で一刀両断されたような状態で頭部と胴体部分が2つに分かれたお地蔵さまとなっており、剣豪の試し斬りによるものではないか。という伝承が残されています。

【首切地蔵】「剣豪の試し斬り」伝説が残る真っ二つに割れたお地蔵さま

ルート図

アクセス

※滝坂の道入り口まで

JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」・「中循環外回り」・「高畑町」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」行き乗車、「破石町」バス停下車、東に徒歩約20~25分

・滝坂の道の入り口へは、奈良交通バス破石町バス停北側の交差点から住宅街・山麓エリアを東に進みます。途中までは広い道を直進しますが、そのまま進むと春日山遊歩道に入ってしまいますので、案内表示に従い途中からは細い道を進みます。バス停から約1.5キロでようやく住宅街から外れ、未舗装の「滝坂の道」へと入っていきます。