奈良市内のおすすめ「人気観光スポット」30選

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世界的観光地である古都「奈良」。奈良市内には膨大な数の歴史遺産、寺社仏閣があり、一つ一つが深い歴史と文化を持っています。

この記事では、そんな奈良の歴史遺産・観光スポットの中でも特に有名なものを「30ヶ所」に絞ってご紹介してまいります。

奈良に来るのが初めてである方は、これらの「主要スポット」の中からまずは観光を楽しんでみるのがおすすめとなっています。そして、主要観光地を巡って奈良の奥深さに更に興味を持ったならば、今度はこれ以外の「穴場観光スポット」に足をのばしてみて、一層の「奈良通」をめざして頂ければと思います。

当ページ及びリンク先の各観光スポットを解説するページの情報は、原則としてコロナ前の時期における「アーカイブ」的情報で、必ずしも現在の状況を反映したものとは限らず、情報の内容が最新の状況と異なっている場合があります。
最新の情報については、各寺社や観光協会などの公式的な情報を別途ご確認下さい。

東大寺<世界遺産>

東大寺は、国内・国外を問わず圧倒的な知名度を持つ奈良最大の観光スポットかつ、日本最大規模のお寺(世界遺産)です。

最大のみどころは日本最大級の木造建築物である「大仏殿」と、その内部にいらっしゃる「奈良の大仏」様であり、大仏殿一帯は年間を通して大勢の観光客でにぎわいを見せます。

東大寺境内には大仏殿以外にも、二月堂・三月堂(法華堂)・戒壇堂など奈良の奥深い仏教文化・歴史を感じることが出来るスポットが多数あり、じっくりと境内を巡るには1日以上かかると言ってもよいほどです。

興福寺<世界遺産>

興福寺は、近鉄奈良駅から徒歩圏にある世界遺産のお寺であり、阿修羅像をはじめとする圧巻の「仏教美術」を多数有する「国宝の宝庫」としても知られています。

境内は東大寺と比較すると小さなものですが、2018年には「中金堂」が復興され、中世からの建物が残される「東金堂」・「五重塔」とともに圧巻の風景を生み出しています。

春日大社<世界遺産>

春日大社は、奈良公園エリアの東側「春日山」の麓にある奈良最大の神社(世界遺産)であり、1300年以上に渡る歴史を持つ存在となっています。

春日大社は本殿一帯のみならず、摂社若宮神社を筆頭に多数の摂社・末社があり、「若宮十五社」などの「パワースポット」を巡って祈りをささげる参拝者が年間を通して多数いらっしゃいます。

また、藤原氏の氏神様であったこともあり、「藤」の花が神社を象徴する存在となっており、境内には野生の藤のほか「萬葉植物園」でも驚くほどの美しさを見せる藤の花をご覧いただけるようになっており、境内の「自然」も魅力の神社となっています。

奈良公園

「奈良公園」は、東大寺・興福寺・春日大社・若草山周辺一帯の広々とした自然あふれるエリアを指す名称です。奈良公園一帯は広々とした芝生広場、うっそうとした森林、「荒池・鷺池」などの水辺など都市に隣接するエリアとしては珍しいほどの圧巻の「自然」が残されており、京都などとはまた違うタイプの美しい自然の風景を季節ごとにお楽しみいただけます。

また、世界的に有名な「奈良の鹿」は、主にこの奈良公園エリアを生息地としているため、奈良公園一帯では「鹿せんべい」を買い求めて鹿にえさやりをする観光客の姿も数多く見られます。

ならまち

「ならまち」エリアは、世界遺産「元興寺」周辺一帯に広がる奈良の「歴史的町並み」が広がる空間です。

「奈良町にぎわいの家」や「ならまち格子の家」をはじめとする「見学できる町家」のほか、多数の雑貨店・こだわりの飲食店、カフェなども点在し、現在の奈良では欠かせない観光地となっています。

平城宮跡<世界遺産>

平城宮跡は、奈良時代に「奈良の都」があった場所、天皇がお住まいになっていた区域(内裏)などがあった場所の遺跡です。

1キロ四方を越える広大なエリアには、「大極殿」や「朱雀門」・「東院庭園」をはじめとする復元された建築物・施設、「平城宮いざない館」や「平城宮跡資料館」といった歴史を体感できる学習施設など多数の観光スポットがあり、2018年に開業した「朱雀門ひろば」エリアにおいてはカフェ・レストランなども設置されているなど長い時間滞在できる観光地へと変わりつつあります。

若草山

若草山は、「山焼き」で非常に有名な木々がほぼ生えていない「はげ山」であり、奈良市内のあちこちからご覧いただける奈良を象徴する風景の一つとして知られています。

若草山には、冬の一時期を除いて「入山」することが可能であり、観光客の方でも気軽に登って頂けるようになっています。山頂エリアからは奈良市街地や東大寺・平城宮跡などを一望する素晴らしい眺めが広がっており、夜景の美しさでも有名な存在となっています。

唐招提寺<世界遺産>

東大寺などからは西に離れた「西の京」エリアにある世界遺産の一つである唐招提寺(とうしょうだいじ)。

唐からの渡来僧である鑑真が創建したお寺は、境内の建築が一部改修を経つつも「奈良時代の姿」のままに残されている場所が多く、奈良市内で最も「奈良時代」の雰囲気を色濃く残した空間として知られています。また金堂の「廬舎那仏・薬師如来・千手観音」像を筆頭に国宝に指定されている仏教美術も多く、仏像ファンのあこがれる寺院としても名高い存在となっています。

薬師寺<世界遺産>

薬師寺は、唐招提寺の南側に位置する世界遺産の寺院であり、奈良市内の寺院としては東大寺に次ぐ規模を誇る大きなお寺となっています。

境内には凍れる音楽と称されたほどに美麗な「東塔」などの奈良時代の遺産も残されている一方、その他の奈良のお寺とは異なり、昭和・平成期に相当な資金(勧進)を投じて行われた再建・新築事業によって生み出された建物がかなり多くなっており、独特の雰囲気が感じられるようになっています。

元興寺<世界遺産>

元興寺(がんごうじ)は、ならまちエリアの中心部に位置する世界遺産の寺院です。

境内はそれほど大きくはありませんが、かつて奈良時代には現在の数倍では済まない規模を持つ「超巨大寺院」であったという歴史を持っており、現在の本堂(極楽坊)はその一部が残されたものとなっており、日本最古の「屋根瓦」や「建築部材」が用いられている大変貴重な建築として知られています。

奈良国立博物館

奈良国立博物館は、日本に4か所しかない国立博物館のうちの一つであり、主に仏教美術を中心に展示する博物館として知られています。

様々な展覧会が実施される奈良国立博物館の中でも最も有名なものは秋に実施される「正倉院展」。東大寺正倉院に長らく収蔵されてきた国内・国外(シルクロード沿い)の工芸品といった「至宝」を展示する日本有数の展覧会は、毎年大勢の観覧客の方でにぎわいを見せます。

猿沢池

興福寺の南側、JR奈良駅から「三条通り」を真っすぐ東に進んでいった先にある水辺「猿沢池」。

柳の木越しに望む「興福寺五重塔」の風景などは実に美しく、池のほとりではいつでも大勢の方がベンチに腰掛けて思い思いの時間を過ごしておられます。また池は毎年中秋の名月の日には「采女祭」の舞台にもなり、管弦船が浮かべられます。

飛火野

大勢の観光客が行き交う東大寺界隈からは少し離れた、春日大社の参道の南側に広がる広大な芝生広場である「飛火野」。

奈良時代とそれほど変わりない実にのどかな風景が広がる飛火野は、基本的には実に静かな自然あふれる空間ですが、「奈良の鹿」を数多くご覧いただける場所にもなっているほか、春日大社「大とんど」の会場など様々な行事・イベントの会場としても使用されることがあります。

きたまち

奈良「きたまち」エリアは、ならまちエリアの北側に広がる古い市街地であり、こだわりのカフェ・飲食店・雑貨店などが近年増えていることから、ならまちに次いで注目されているエリアとして知られています。

きたまちエリアは奈良少年刑務所跡をはじめ、ならまちエリアと比較すると近代の「レトロ」感を感じられる空間も多くなっているなど歴史的特徴もやや異なり、余り観光化されていない「いい意味での生活感」も感じられるなど、奈良の魅力に新たな華を添える存在となっています。

新薬師寺

新薬師寺は、ならまちエリアの東側に広がる高畑エリアの東側、奈良市写真美術館に隣接する位置にある寺院です。

このお寺は何と言っても豊かな表情と凄みすら感じるリアリティで知られる国宝の「十二神将像」が有名な存在となっており、仏像ファンの方にとっては「聖地」と言ってもよい空間として知られています。

秋篠寺

秋篠寺(あきしのでら)は、奈良の主要観光地からは少し離れた市内西部、大和西大寺駅からバスで5分程度の場所にある静かなお寺です。

皇室「秋篠宮家」の名前に用いられていることでも有名なお寺は、日本の仏教美術の中でも特に評価が高い仏さまとして知られ、言葉にできないような温和な表情を浮かべる「伎芸天」で非常に有名であり、主要エリアから離れた場所でありながら1年を通して観光客が絶えないお寺として知られています。

法華寺

法華寺は、平城宮跡の近く、海龍王寺のすぐそばにあるお寺(尼寺)です。

奈良時代の聖武天皇の妻である光明皇后ゆかりのお寺として知られる法華寺は、「名勝庭園」と「華楽園」という2つの美しい庭園などで知られるほか、美しい光明皇后のお姿を現したともされる国宝の本尊十一面観音菩薩立像など仏像の魅力にもあふれるお寺となっており、「奈良通」に静かな人気を呼ぶお寺となっています。

円成寺

円成寺(えんじょうじ)は、奈良市街地からは離れた東部山間部、柳生エリアへと進む国道沿いにあるお寺です。

境内南側に広がる名勝庭園は紅葉シーズンや新緑の時期に圧巻の美しさを見せるほか、奈良市内では唯一の「多宝塔」建築をご覧いただけるなど特色あるお寺となっている円成寺は、運慶作とされる国宝の大日如来坐像でも有名であり、交通アクセスが不便ながらもその「美」を味わうために各地から観光客が訪れる場所となっています。

春日山原始林<世界遺産>

春日山原始林は、春日大社の東側(裏手)に広がる広大な森林であり、奈良時代から基本的に手つかずのままに残されているという日本全国を見ても類を見ない貴重な空間です。

現在でもほとんどの区域は立ち入りが禁じられ、狩猟・採集の類も行うことはできませんが、「奈良奥山ドライブウェイ」や「春日山遊歩道」などを移動しながらその自然を体感することが出来るようになっています。

依水園

依水園(いすいえん)は、奈良公園内、東大寺にほど近い場所にある広々とした庭園です。

奈良では最大の日本庭園である依水園は、若草山・春日山を借景とした季節折々の風景が実に美しく、茅葺き屋根の茶室なども趣あふれる空間となっており、とりわけ外国人観光客には非常に人気のスポットとなっています。

奈良町にぎわいの家

奈良町にぎわいの家は、ならまちエリアの中心部、奈良町物語館・奈良町資料館などの近くにある奈良市が所有する「町家観光施設」です。

大正時代に建てられた町家は、一般の町家とは少し趣が異なるレトロ感あふれる佇まいが特色となっており、内部を無料で自由に見学して頂けるようになっているほか、奈良町の文化などに関わる多数のイベントも開催されており、どなたでも思い思いの時間をお過ごしいただける空間となっています。

ならまち格子の家

ならまち格子の家は、ならまちエリアの南側にある「伝統的な町家」を新築復元した観光施設です。

奈良町にかつて多数あった「町家」の意匠を丁寧に再現した空間は、無料で自由にご覧いただけるため外国人観光客にも大変人気のスポットとなっています。

手向山八幡宮

手向山八幡宮(たむけやまはちまんぐう)は、東大寺二月堂・法華堂(三月堂)の南側すぐの場所に境内を持つ神社です。

かつては東大寺の鎮守神としての歴史を歩んできた神社は、堂々たる「神門」や奈良時代の「宝庫」、多数の境内社など立派な佇まいを現在も残しているほか、紅葉や新緑などの自然あふれる風景も実に美しく、ぜひ立ち寄って参拝しておきたいスポットとなっています。

西大寺

西大寺(さいだいじ)は、平城宮跡の西側、近鉄大和西大寺駅からすぐの場所にあるお寺です。

テレビなどでもしばしば取り上げられる巨大茶碗を回し飲みする「大茶盛」でも有名なお寺である西大寺は、「鎌倉時代」の貴重な仏教美術が多数残されていることでも知られており、その広々とした境内と合わせ、知名度以上に見ごたえのあるお寺となっています。

大安寺

大安寺は、奈良市街地の南側、JR奈良駅からバスと徒歩で15分程度の場所に位置するお寺です。

現在では毎年1月23日・6月23日に実施される「ガン封じ」の「笹酒まつり」で大変有名なお寺は、現在こそ小さな境内であるものの、創建のルーツは飛鳥時代にさかのぼるほか奈良時代には巨大寺院として栄えた歴史を持ち、お寺の周辺には七重塔跡なども残されています。

般若寺

般若寺(はんにゃじ)は、市内北部「きたまち」エリアの「京街道」沿いにある小さなお寺です。

「花のお寺」としての知名度が非常に高い般若寺は、とりわけ初夏と秋に境内一円に咲き誇る「コスモス」の花の美しさではかなり有名な名所と言える存在であり、花の見頃には通常時は静かなお寺も多数の観光客で大いににぎわいを見せます。

海龍王寺

海龍王寺(かいりゅうおうじ)は、平城宮跡の東側、法華寺のすぐそばにある小さなお寺です。

境内では実に精巧な造りでありながら、ミニチュアサイズで造られているという国宝「五重小塔」、また本尊である国宝「十一面観音菩薩立像」が見どころとなっているほか、「雪柳」をはじめ季節折々の花の風景が実に美しい空間としても知られています。

喜光寺

喜光寺(きこうじ)は、奈良の主要な観光エリアからは少し離れた「阪奈道路」沿い、西大寺や唐招提寺から徒歩15~20分程度の場所にあるお寺です。

迫力を感じさせる「南大門」と「本堂」が特徴的な境内は、奈良随一の「蓮の名所」にもなっており、蓮の花が元気よく開く一部時期の朝早い時間にはその姿を一目見ようと観光客・アマチュアカメラマンの方が数多く訪れます。

白毫寺

白毫寺(びゃくごうじ)は、高畑エリアにある新薬師寺よりさらに東側の「高円山麓」に位置する眺めの良い小さなお寺です。

重要文化財指定を受けている「閻魔王坐像」等でも有名な白毫寺ですが、春先には「五色椿」と呼ばれる実に美しい椿が咲き誇ることでも知られているほか、秋には奈良随一の「萩」の名所にもなるなど「花のお寺」として有名な存在となっています。

正暦寺

正暦寺(しょうりゃくじ)は、奈良市街地から南東にかなり離れた山沿いの谷筋、通常時は一般的な公共交通機関が通じていない場所(紅葉シーズンはバス運行の場合も)にひっそりと佇むお寺です。

奈良市内では最も有名な秋の「紅葉スポット」として名高い正暦寺は、「日本酒のふるさと」としても知られており、その歴史の奥深さもあって「奈良通」の方には静かな人気を呼ぶお寺となっています。