【春日大社本殿特別参拝エリア】撮影不可の本殿以外にも多数のみどころを持つ「神域」

ごあんない

奈良を代表する観光地である世界遺産「春日大社」。原始林の麓にある境内地は自然にあふれ、基本的にはいつでも訪れて頂けるようになっていますが、春日大社の中心である「本殿」一帯のエリアについては、神社としては珍しく「特別参拝料金」をお支払いの上参拝して頂く形となっています。参拝料金が必要となることもあり、無料で立ち入ることが出来る「砂ずりの藤」周辺のみご覧になり、「参拝所」前で手を合わせるだけの観光客の方も大勢いらっしゃいますが、特別参拝エリアには春日大社本殿をはじめ1300年の歴史を物語る貴重な施設、神社が多数あり、実に神聖な雰囲気を感じながら参拝して頂けるようになっています。

参拝情報

本殿特別参拝料金:500円

本殿の拝観時間:9時~16時

※本殿参拝について

・毎年3月8日頃~3月13日、12月20日~1月7日、成人の日は儀式等により終日拝観不可となっています。。
・毎月1日、11日、21日、毎年2月節分の日、2月17日、3月14日、3月15日、3月春分の日、4月3日、5月第3金曜日、5月5日、5月10日、8月7日、8月15日、9月秋分の日、10月9日、11月3日、11月23日、12月17日の午前中は儀式等により拝観不可となっています。

※午前中が拝観不可の場合でも、祭事の進行状況により拝観可能時間が前後する可能性もあります。
※この他の日程についても、臨時に拝観が不可となる場合もあります。

【春日大社】原始林を含む広大な境内地を有する「世界遺産」は「藤原氏」ゆかりの神社

回廊沿いのみどころ(料金不要)

南門

南門は、回廊の南側にある治承3年(1179年)に建立された境内最大の門であり、現在の春日大社における「正門」として機能する門となっています。また、この門の正面には複数の伝説が残される「神石」が存在しパワースポットとして知られています。

【春日大社南門】参道の終点にある春日大社の「正門」は常に大勢の観光客でにぎわいを見せる

【南門前の神石(春日大社)】南門の正面にある神石には複数の伝説が残される

回廊

回廊(かいろう)は、春日大社本殿一帯を取り囲む建物であり、平安時代末の治承3年(1179)の創建された歴史ある存在となっています。回廊沿いには多数の「釣燈籠」も見られ、「万燈籠」の際には幻想的な風景を生み出すことでも知られています。

【春日大社回廊】本殿一帯を取り囲む建物には美しい燈籠がずらりと並ぶ

砂ずりの藤

南門を入ってすぐ、参拝所(幣殿・舞殿)近くにある「砂ずりの藤」は、樹齢800年に及ぶともされる「藤」であり、藤で有名な春日大社境内の中でもとりわけ代表的な存在として広く知られた存在となっています。

【砂ずりの藤】春日大社で最も有名な藤の木は樹齢800年の圧倒的存在

幣殿・舞殿

幣殿・舞殿(へいでん・まいでん)は、いわゆる「参拝所」としても機能している本殿南側にある建物であり、「幣殿」は天皇陛下によってお供えされる「御幣物」の保管施設として、「舞殿」は神楽や舞楽を奉納する空間として重要な役割を果たしています。

【春日大社幣殿・舞殿】通常時の「参拝所」は重要な儀式の舞台にも

榎本神社

榎本神社は、南回廊沿いにある知名度の低い小さな神社ですが、春日大社創建前にこの地にいらっしゃった神様を祀るとされており、創建神話と深く関わりのあるスポットとなっています。

【榎本神社】「春日大社」創建前の神様とも言われる由緒ある摂社

慶賀門

西回廊沿いには3つの門が並んでおり、南側の「慶賀門(けいがもん)」はかつては春日大社への正式な参入門となっていた由緒ある存在となっています。

【春日大社慶賀門】春日大社への正式な「参入門」として用いられてきた由緒ある門

清浄門

西回廊の中央部にある「清浄門(せいじょうもん)」は、かつて神仏習合の時代には興福寺関係者が使用する門となっていた歴史を持っています。

【春日大社清浄門】興福寺の僧侶らが春日大社参拝に使用した門

内侍門

北側の「内侍門(ないしもん)」は、日当たりがよく写真撮影に適したスポットとなっており、少し離れると「御蓋山」を背景にすることも可能となっています。

【春日大社内侍門】かつての斎女・内侍の通用門は絶好の写真撮影スポット

回廊内(特別参拝エリア・有料)のみどころ

林檎の庭

林檎の庭(りんごのにわ)は、本堂のすぐ南側にある小さな広場であり、その名は端に植えられている平安時代に高倉天皇が献木したことにちなむ林檎の木(現在は2代目)に由来するものとなっています。この広場では舞楽等の奉納も行われ、神事における重要な場所として機能しています。

【林檎の庭(春日大社)】舞楽・神楽などを奉納する空間には1本の「林檎の木」が現在も残される

中門・御廊

本殿の前に建つ「中門・御廊(ちゅうもん・おろう)」は、本殿を守護するように建つ華やかな建物であり、参拝者は中門の前から御本殿に参拝をする形となっています。なお、正面からの撮影は本堂が写り込むために不可となっています。

【春日大社中門・御廊】「本殿そのもの」と誤解する方も多い本殿正面に建つ美しい建物

御本殿

御本殿は、神護景雲2年(768年)に創建された春日大社の御祭神(春日神)を祀る春日大社の中心であり、江戸時代末期の文久3年(1863年)に建てられ、その後も式年造替により新築同然に改修され続けている4つの社殿(建て直しを行う造替は近代以降実施されていません)が東西に横並びになっています。なお、本殿は参拝者が近づくことも出来ず、撮影も厳禁となっていますので、中門正面から少し離れた本殿へ向けて祈りを捧げることになります。

【春日大社本殿】奈良時代から「春日神」を祀る4棟の本殿が並び立つ神聖な空間

大杉

【社頭の大杉】春日大社本殿のそばにそびえ立つ高さ25メートルの杉の大木

「社頭の大杉(しゃとうのおおすぎ)」は春日大社本殿の南西側に建つ巨大な杉の木であり、幹回りは8メートルほど、高さは約25メートルにも及び、樹齢は800年以上と推定されています。

後殿各社参拝所

本殿の裏手には、「後殿(うしろどの)」と呼ばれる末社群があり、目の前まで行くことは出来ませんが、西側にある小さな門からそれぞれの神社に祈りを捧げる事が出来るようになっています。後殿はそれぞれ西側から悪縁を断つご利益のある「佐軍神社(さぐんじんじゃ)」、高層ビルの安全などにご利益のある「杉本神社」、食の安全を守る神様を祀る「海本神社(かいもとじんじゃ)」、「出入り口」を守る神様を祀る「栗柄神社(くりからじんじゃ)」、電力関係の信仰の篤い「八雷神社(はちらいじんじゃ)」が鎮座しています。

【春日大社後殿各社参拝所】140年ぶりの開門で本殿裏手の末社群が参拝可能に

宝庫

平安時代初頭の大同2年(807年)に建立されたとされる「宝庫」は本殿の西側にあり、「校倉造」の建物には春日大社の「神宝」である鏡・太刀・鉾・弓矢などを収蔵しています。

【春日大社宝庫】「春日祭」で用いられる「神宝」などを納める非常に重要な施設

内侍殿

「内侍殿(ないしでん)」は、平安時代からの歴史を有する本殿西側にある建物であり、その名の通り神事にあたり奉仕を行う「内侍」らの控室としての役割を果たして来ましたが、「移殿(うつしどの)」との別名も持っており、春日大社本殿・若宮社の式年造替時には一時的に神様をお祀りする空間としても用いられています。

【春日大社内侍殿(移殿)】式年造替時に本殿・若宮社の神様をお移しする空間

直会殿

直会殿(なおらいでん)は、林檎の庭の西側に広がる南北に長細い建物であり、神様へのお供えである「神酒」や「神饌」(食事)を神事の後で参列者が頂くという「直会」の儀式が行われる空間となっています。

【春日大社直会殿】神様の「お食事(神饌)」を頂く「直会」の儀式を執り行う空間

岩本神社

社頭の大杉の根元付近に鎮座する「岩本神社」は、いわゆる「住吉三神」を祀り、「和歌の神様」や「受験合格」などのご利益で知られる存在となっています。

【岩本神社(春日大社)】大杉の真下に鎮座する住吉三神

椿本神社

北回廊沿いにあり、角振神(つのふりのかみ)と呼ばれる春日大社の守護神を祀る椿本神社は、春日大社を「天狗」や「魔物」から守り、参拝者にとっても「厄除け」のご利益がある神社として知られています。

【椿本神社】「魔物」や「天狗」から春日大社を守る神様

風宮神社

北回廊沿いにあり、その名の通り「風の神」として知られる風宮神社(かぜのみやじんじゃ)「生命の神様」・「お祓いの神様」として知られていますが、神社の脇には生命力を感じさせる「七種の寄木」と呼ばれる複数種の木がまとまったものがあり、そちらは「子授け」のご利益でも知られています。

【風宮神社】生命を司る「風の神様」の真横には「子授け」にご利益のある「寄木」も

多賀神社

多賀神社は、近江国の多賀大社から神様を勧請した神社であり、鎌倉時代に活躍した東大寺の重源上人が近江多賀神社の御神託により長寿を全うできたとの故事にちなみ、延命長寿の神様として広く信仰を集めています。

【多賀神社(春日大社)】延命長寿の神様は東大寺の「重源上人」に関する故事を今に伝える

手力雄神社・飛来天神社遥拝所

中門の近くにある手力雄・飛来天神社(たぢからお・ひらいてんじんじゃ)遥拝所では、本殿の近くにあり直接参拝できない「勇気と力の神様」手力雄神社「空の旅の安全を守る神様」飛来天神社へ祈りを捧げて頂けるようになっています。

【手力雄・飛来天神社遥拝所】春日大社本殿のすぐ東側に鎮座する神様に祈りを捧げる空間

井栗・穴栗・辛榊・青榊神社

本殿参拝受付のそばには、井栗神社(いぐりじんじゃ・安産の神様)・穴栗神社(あなぐりじんじゃ・幸運の神様)・辛榊神社(からさかきじんじゃ・交渉事の神様)・青榊神社(あおさかきじんじゃ・争い事を解決する神様)と呼ばれる小さな4つの神社が並んでいます。いずれの神社も奈良市南部、横井町にある「穴栗神社」に同名のお社があることから、そこにルーツを持つものと推定されます。

【井栗神社(春日大社)】本殿近くに祀られる「安産の神様」

【穴栗神社(春日大社)】「幸運の神様」は奈良市内南部の同名の神社ゆかり

【辛榊神社(春日大社)】本殿近くの「交渉事」の神様

【青榊神社(春日大社)】本殿のすぐ近くにある「争い事」を解決に導いて下さる神様

捻廊

捻廊(ねじろう)は、北御廊と内侍殿(移殿)部分を結ぶ登廊であり、平安時代に遡る歴史を持つ建築となっています。「捻廊」という名の通り、高さに差のある2つの建物の間に合わせるように「捻れ」を持った部材が組み合わさる形で造られており、木材加工技術のレベルの高さを感じさせる存在となっています。

【捻廊(春日大社)】かつての建築技術の高さを実感できる捻れた登廊

藤浪之屋

藤浪之屋(ふじなみのや)は、春日大社の一大行事「万燈籠」の雰囲気をいつでも体験して頂けるようになっている空間であり、真っ暗な部屋に多数の燈籠のほのかな光が灯される風景をご覧いただけるようになっています。

【春日大社藤浪之屋】「万燈籠」の風景が再現されている隠れたみどころ

影向門

東回廊沿いにある小さな門「影向門(ようごうもん)」は目立たない存在ではありますが、この門を抜けると「御蓋山」に一層近づいた雰囲気が感じられるようになっています。「御蓋山浮雲峰遥拝所」へはこの門を通り抜けてアクセスします。

御蓋山浮雲峰遥拝所

御蓋山浮雲峰遥拝所(みかさやまうきぐものみねようはいしょ)は、春日大社本殿の東側、東回廊を抜けた先にある春日大社の「神山」として崇敬されている「御蓋山」の頂上(浮雲峰)へ向けて祈りを捧げる空間となっています。順路から外れる場所にあるため静かな雰囲気が漂っていますが、1300年以上に及ぶ春日大社の歴史に思いをはせる空間としては必ず訪れておきたい場所となっています。

【御蓋山浮雲峰遥拝所(春日大社)】武甕槌命様が降り立った神聖な地「御蓋山」に向けて祈りを捧げる空間

アクセス

各駅からのアクセス

※参拝受付まで(参拝受付は、南門から回廊内に入ってすぐの位置にあります)

奈良交通バス

・JR奈良駅(東口)2番バス乗り場・近鉄奈良駅1番バス乗り場から「春日大社本殿」行き乗車、終点「春日大社本殿」下車、本殿一帯は東に徒歩5分

・JR奈良駅(東口)2番バス乗り場・近鉄奈良駅1番バス乗り場から「市内循環外回り」・「高畑町」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「春日大社表参道」下車、本殿周辺まで東に徒歩約12分

ぐるっとバス

・JR奈良駅西口16番バス乗り場・近鉄奈良駅ぐるっとバス専用バス乗り場から「ぐるっとバス奈良公園ルート」乗車、「春日大社」下車、本殿一帯は東に徒歩5分

春日大社本殿周辺地図