【宿泊者数全国最低水準】「奈良」で泊まるメリットとはどのようなものか?

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世界的な観光地として、また日本有数の観光地として広い知名度を有し、大勢の観光客で日々賑わう「奈良」のまち。

しかし、もはや有名になりつつあることですが、そんな「観光都市」である奈良に「泊まる」人の数はその観光地としての知名度と比べ、異様なほどに少なくなっています。

県全体の宿泊者数は増加傾向に転じたものの、近年まで毎年日本最下位が続き、客室数も奈良市内では大幅に増えてきているとは言え、県全体で見ればまだまだ日本で最も少ない水準であることには変わりありません。

京都や大阪にある宿泊施設に泊まり、奈良には日帰りでやって来る。近年は改善の兆しがあるとは言え、奈良観光の基本はこの構図がずっと続いています。

この記事では、そんな奈良に「泊まる」ことについて、その「メリット」をあえてじっくりと検討して参ります。

※新型コロナウイルスの影響を受ける前の情報が基本です。その後状況は変化している場合があります。最新の状況については、各宿泊施設などの発信する情報をご確認下さい。

満室となることはあまりありません

奈良に泊まる上での最大のメリットの一つは、結局のところ「全国的な『観光』宿泊拠点」でない裏返しとして「宿泊施設の稼働率」が特段高いとまでは言えないため、「満室」となりにくいという点が挙げられます。満室になりにくいということは、すなわちいつでも泊まりやすく、お部屋の種類も選びやすいということであり、大阪や京都のようにホテル探しに苦労することがないということになります。

もっとも、奈良でも春の土日祝日などの観光シーズン、秋の正倉院展のシーズン、また「若草山山焼き」や「高円山大文字送り火」当日、また12月の「奈良マラソン」当日などは宿泊施設の混雑、満室御礼という状況が見られない訳ではありません。

しかし、特に人気の「ホテル日航奈良」や「奈良ホテル」など一部を除いては、各ホテルの全ての部屋が完全に埋まってしまうような状況になることは極めてまれであり、概ねどのような時期でも落ち着いて「泊まりやすい」街となっています。

また、2020年には奈良市役所近くには高級外資系ホテルであるJWマリオット・ホテル奈良がオープンし、奈良公園内にも高級感ある複数の宿泊施設が既に開業・開業予定である等、今後も宿泊施設の増加も見込まれており、宿泊施設の「選択肢」も増えていくと見込まれます。

比較的リーズナブルな宿泊料金となっています

奈良に宿泊するメリットとしては、全てのケースに当てはまるとは限らず断定は出来ませんが、大阪・京都の宿泊施設と同等の設備、お部屋であれば奈良のほうが概ねリーズナブル、お安い料金設定となっていると言える点も挙げられます。

もちろん、大阪や京都にも格安宿泊施設がない訳ではありませんが、観光シーズン・繁盛期に泊まるような場合でも、一部宿泊施設で見た場合、奈良のほうが通常期からの「値上がり」が抑えられる傾向にあると言えます。

具体的には繁盛期でなければ、ビジネスホテルの場合はお一人様概ね4000円台、観光シーズンでない場合シティホテルでもお一人様概ね6000円~8000円台からご利用いただけることが多くなっています。

ゲストハウスなどの簡易宿泊施設については、近年は1泊1000円台の施設も増加しており、個室でも1泊2000円台という施設(トイレなどは共用)も見られます。また、ゲストハウスは一般のホテルと比較すると稼働率が低めとなっていますので、直前ではなく前もって予約しておくことで観光シーズンでも比較的リーズナブルな価格でご利用頂きやすくなっています。

各ホテル・ゲストハウスなどの情報については、各宿泊施設のウェブサイトや、ホテル検索サイト・旅行会社のサイトなどに掲載されていますので、情報を探すことに苦労することはありません。

奈良市内には多数のビジネスホテル・ゲストハウスがありますので、ニーズに合った施設もきっと見つかるはずです。

※料金の傾向などに関する情報は、コロナ禍の前を前提とした情報です。その後状況が変化している可能性もあります。

混雑とは無縁の観光を楽しめます

奈良に泊まる。ということは、上述して来たような「安さ」や「泊まりやすさ」に留まらず、そもそも「奈良を味わう・観光する」と言う意味でも非常に大きなメリットを発揮します。

特に重要なのは「混雑」が回避できるという点。

京都や大阪を拠点に奈良観光をする場合、支度の時間や移動時間などを余程工夫しなければ「早朝」に奈良を訪れることは現実的ではありませんが、奈良駅周辺などに宿泊すれば、おおよそ5~20分程度で東大寺・春日大社・興福寺と言った主要観光スポットにアクセス可能となっています。すなわち、朝8時頃にチェックアウトすれば、まだ観光客がほとんど訪れていない静かな「朝の奈良」を存分に味わうことが出来るのです。

観光客が増えてくる時間帯は概ね朝の9時半~10時頃からとなっており、お昼時や午後に観光客数のピークを迎えるようになっていますので、奈良に泊まって、朝7時台~8時台から観光に出かけることで、主要観光スポットを一足先に静かに観光し、その他の穴場スポットなどをお昼間に巡るという贅沢な過ごし方もして頂けるようになっています。

朝早くに実施されている行事・儀式を見学する場合、また飛火野で朝もやに包まれる「鹿」の姿を見たり、春日大社などでほぼ誰もいないような静寂を味わいたい場合などにはな、「奈良に泊まる」という選択肢がベストなのです。

「京都」や「大阪」へのアクセス性も抜群です

奈良に泊まる人が少ない理由としては、「京都」や「大阪」などの大都市が近いためほとんどの人が日帰りで帰ってしまい、宿泊施設の多い京都や大阪に泊まる傾向があるという理由が挙げられますが、これは裏返せば「奈良に泊まっても『京都』や『大阪』」にアクセスしやすい」ということにもなります。

すなわち、せっかくだから「満室になりにくく、コストパフォーマンスにも優れた奈良に泊まる。」という選択をしても、交通の面で不便な思いをすることはないのです。


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具体的には、奈良駅からは京都へは近鉄・JRともに45分程度、大阪難波へは近鉄線で40分程度、梅田へはJR線利用で50分程度でアクセス可能であり、首都圏などにお帰りの場合、午前6時台発の新幹線に間に合わせることも可能となっています。奈良に泊まることによる不便はほぼ皆無といっても良いのです。

まとめ

奈良の宿泊施設・宿泊者数は近年増加傾向(コロナ禍の前)ですが、余程の事が無ければ「満室になりにくい」というメリットがあります。

奈良市内の宿泊料金は比較的安価であり、ビジネスホテルやゲストハウス等を活用する事でより格安で泊まることも可能です。同等の設備を持つ客室で比較した場合、断定はできませんが、京都や大阪の宿泊施設よりも割安なケースが多いと言えるでしょう。

奈良に宿泊する事で、ほとんど誰もいない「早朝」の奈良を楽しんだり、春日大社や東大寺に一番乗りで参拝・拝観しやすくなります。日中の混雑を回避するためにも、奈良に泊まるという選択はおすすめ出来るものです。

奈良の交通アクセスの利便性は大変高いため、大阪・京都に泊まる方が便利とは限りません。京都や大阪を拠点に奈良観光へ来る人が多いという事は、その逆に奈良を拠点として京都・大阪観光をすることもおすすめ出来るという事でもあります。

近年は奈良市内の宿泊施設も大幅に増加傾向にあり、多種多様なニーズに応えることが出来る状況が整備されつつあります。泊まる「選択肢」が増えてきている奈良にぜひお泊りになって、有意義で贅沢な「観光」時間をお過ごしになってみてはいかがでしょうか。


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