【春日大社国宝殿】「平安の正倉院」コレクションとも言える貴重な文化財を展示する空間

ごあんない

「春日大社」の選りすぐりの文化財を展示する「神社の美術館」

春日大社国宝殿は、春日大社境内の駐車場・バス停に近い空間に設けられている春日大社の国宝・重要文化財などの「宝物」を展示するための施設(美術館)です。かつては宝物殿と呼ばれる施設が長らくありましたが、第60次式年造替にあたって現代的な設備を整えた「美術館」として装いも新たに再オープンすることになり、現在では一層充実した展示企画がほぼ通年実施されています。施設内部は、展示空間のみならず春日若宮おん祭などで披露される「鼉太鼓」を展示するホールなどもあり、その壮大なスケールを体感して頂けるようになっています。

「宝物」は「平安時代」のものが中心です

春日大社は、明治の神仏分離・廃仏毀釈の流れを経て以降は基本的に独立した存在となり現在に至っていますが、春日大社は興福寺などのように顕著な「天災」・「戦災」、また「荒廃」を経験することなく1300年の歴史を歩んできた大変奇跡的な歴史を有する神社でもあり、その長い歴史を物語るように奉納されたものを含め多数の宝物を所蔵していることでも知られています。

春日大社が所有する国宝は352点、重要文化財は971点に及び、その規模は同じく国宝の宝庫である東大寺・興福寺にも劣らないスケールとなっています。なお、東大寺・興福寺が奈良時代や鎌倉時代の文化財が非常に多いのに対し、春日大社の宝物については「平安時代」に作られたり、奉納されたりしたものが多い事から春日大社は「平安の正倉院」と呼ばれるほどであり、京の都でないにも関わらず平安時代の重要な文化財が多数あるという少し珍しい空間にもなっています。

なお、宝物は通常時は「宝物殿」において選りすぐりの宝物をご覧いただけるようになっていますが、例えば2018年には奈良国立博物館において特別展示として「春日大社のすべて」が開催されたように、宝物が神社の外で展示される場合もあります。

武具から曼荼羅などの「春日美術」まで多種多様に

宝物には、「蒔絵箏」・「平胡籙」・「秋草蒔絵手箱」などといった貴族文化を感じる工芸品、また「金地螺鈿毛抜形太刀」・ 足利義満が奉納した「金装花押散兵庫鎖太刀」・源義経が奉納したと伝わる「赤糸威大鎧」 ・楠木正成が奉納したと伝わる「黒韋威矢筈札胴丸」といった武士ゆかりの重厚な武具・武器の数々があり、各時代の太刀などを美麗な状態で保存している神社は全国でも珍しい存在となっています。このほかには春日大社の境内の様子を描いた「春日曼荼羅」、鹿をモチーフにしたユニークな「鹿曼荼羅」や「春日本・春日権現験記」などの絵巻物といった「春日美術」、そして奉納される芸能(舞楽など)で使用される面など祭礼と深いつながりを持つものも所蔵しており、全国屈指の「国宝」や「重要文化財」の宝庫となっています。

施設情報

開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)

観覧料: 一般500円・大学生及び高校生300円・小中学生200円

※一般団体400円

春日大社国宝殿

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR奈良駅(東口)2番バス乗り場・近鉄奈良駅1番バス乗り場から「春日大社本殿」行き乗車、終点「春日大社本殿」下車、南東にすぐ

・JR奈良駅(東口)2番バス乗り場・近鉄奈良駅1番バス乗り場から「市内循環外回り」・「高畑町」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、東に徒歩約10分

ぐるっとバス

・JR奈良駅西口16番バス乗り場・近鉄奈良駅ぐるっとバス専用バス乗り場から「ぐるっとバス奈良公園ルート」乗車、「春日大社」バス停(いずれも同じ位置)から南東にすぐ

近隣スポット

春日大社二の鳥居から北西にすぐ・祓戸神社から北西にすぐ・伏鹿手水舎から北西にすぐ・春日大社本殿一帯(参拝受付)から北西に徒歩4分・萬葉植物園から南東に徒歩4分

春日大社国宝殿周辺地図