【東大寺開山堂(良弁堂)】初代別当の姿を象った「国宝良弁僧正坐像」を祀る空間

ごあんない

小さな建築ながら「大仏様」建築の好例です

東大寺開山堂(かいざんどう・良弁堂)は、東大寺の「二月堂」・「法華堂(三月堂)」のすぐそば、しっとりとした風情あふれる「上院」と呼ばれるエリアの一角に建つ小さなお堂です。

「開山」という名の通り、このお堂は東大寺初代別当(開祖)の良弁(りょうべん)僧正を祀るお堂となっており、宝亀4年(773年)にお亡くなりになった良弁僧正についてはその246年後の平安時代、寛仁3年(1019年)に初めて御忌法要が行われたとされており、このお堂は平安時代のその時期に建立されたと考えられています。また、その後それほど経たないうちの鎌倉時代の正治2年(1200年)には東大寺の復興に技術・資金の両面で大いに尽力した重源上人らの手により改築され、更に建長2年には現在建つこの場所に移築され、外陣の増築が行われたとされており、それ以降は現在に至るまで同じような佇まいを維持し続けています。建築様式としては重源上人の時代に中国由来の技術を活用して成立した「大仏様」建築の色彩が濃いものとなっており、近くから見ても、二月堂の舞台から眺めてもその規模の割には存在感を感じさせる建物にもなっています。

初代別当の生きざまに思いをはせる

仏像としては、国宝に指定されている良弁僧正坐像を安置しており、リアリティと迫力を両立した佇まいは、様々な困難が数多く立ちはだかった奈良時代に重要な地位に就きながら仏道に精進し生き抜いた人間の凄みを感じさせるものとなっています。なお、良弁僧正をめぐっては、幼い頃にトンビに連れ去られ母と生き別れになり、二月堂前の「良弁杉」に引っかかっていたところを救出され、僧侶としての人生を歩むことになったという伝説も残されており、「金鐘行者」とも呼ばれた良弁僧正は、東大寺を名乗る前の前身寺院「羂索院」・「金鐘寺」において長らく仏道に励んでいたともされています。

拝観情報

開山堂は、良弁僧正の遺徳を偲ぶ毎年12月16日「良弁忌」当日以外は拝観できません。

拝観時間は良弁忌の法要終了後、10時~16時頃までとなっており、拝観料金は500円となっています。当日は比較的大勢の観光客が訪れるため、すぐには堂内をご覧いただけないこともありますので温かい服装で訪問されることをおすすめします。

東大寺開山堂

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「市内循環外回り」「山村町」「藤原台」「鹿野園町」「奈良佐保短期大学」「春日大社本殿」行き乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、北東に徒歩約15分

・JR、近鉄奈良駅から「青山住宅」「州見台八丁目」行き乗車、「今小路」下車、東に徒歩約15分

ぐるっとバス(土日祝日・観光シーズンのみ運行)

・JR奈良駅、近鉄奈良駅から「ぐるっとバス奈良公園ルート」乗車、「手向山八幡宮・二月堂前」下車、北に徒歩5分

近鉄奈良駅から東に徒歩約25分

JR奈良駅から北東に徒歩約35分

近隣スポット

四月堂(三昧堂)から北にすぐ・二月堂から南西にすぐ・三月堂から北西にすぐ・手向山八幡宮から北西に徒歩2分・東大寺鐘楼から北東に徒歩3分

東大寺開山堂(良弁堂)周辺地図