【春日大社回廊】本殿一帯を取り囲む建物には美しい燈籠がずらりと並ぶ

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最新の状況については、各スポットに関する公式サイト、または観光協会などの情報発信などを別途ご確認下さい。

観光のご案内

長細い美麗な建築は平安時代の創建

春日大社「回廊」は、春日大社の「本殿」一帯を北側の一部を除き全体を取り囲むように四方に伸びる長細い建物です。

朱塗りの外観が非常に美しい回廊の建物は、平安時代末の治承3年(1179)の創建、重要文化財に指定されている歴史ある建物であり、「西回廊」は長さは約57メートルで途中「慶賀門」・「清浄門」・「内侍門」と呼ばれる門を有し、「南回廊」は長さは約21メートルで大勢の観光客が通り抜ける南門を中央部に有し、「東回廊」は長さは約37メートルでその中央には「影向門」と呼ばれる小さな門を有しています。

また目立ちにくい存在ですが、「北回廊」も長さは約27メートルあり、こちらについては本殿の裏手で途切れる形となっているため、回廊は完全は四角形にはなっていません。

「燈籠」の美しさは圧巻です

「回廊」はその建築の美しさのみならず、様々な時代に寄進された「釣燈籠」が約1000基も吊り下げられている風景も大きなみどころとなっており、現代のみならず室町時代や江戸時代などのものも含め様々な燈籠の美しさを味わって頂けるようになっています。

また、毎年節分の日、そして8月14日・15日にはそれぞれ「節分万燈籠」・「中元万燈籠」と呼ばれる行事が行われ燈籠が「点灯」され、通常時夜間は拝観不可能な春日大社本殿周辺において、美しい燈籠の光で包まれる幻想的な風景をご覧いただけるようになっています。

なお、通常時にも「ミニ万燈籠」とも言える空間として北回廊付近の「藤浪之屋」において燈籠のほのかな光が織りなす風景をご覧いただけるようになっています。

参拝料金が必要なエリアと無料拝観可能なエリアに分かれています

通常時の春日大社は、「本殿」特別参拝時のみ料金が必要になっていますが、回廊のうち「東回廊」・「北回廊」一帯はこの料金をお支払い頂かないとアクセス出来ないようになっています。

また、「西回廊」と「南回廊」一帯は料金などは不要で自由に拝観して頂けるようになっています。なお、「万燈籠」開催時については順路の設定などもあり、見学・拝観の方法は変わってきますのでご留意ください。

※状況が変化している可能性もあります。春日大社様の公式サイトなどの最新情報をご確認下さい。

春日大社回廊のみどころ(風景)

西回廊・南回廊

西回廊、南回廊一帯は料金不要ということもあり、日中は写真撮影を行う外国人観光客で賑わいを見せることもあるエリアとなっています。朱塗りの柱がずらりと並ぶ風景は実に美しく、春日大社という存在の大きさ、古くからの分厚い信仰の歴史を実感できるようなスケールを生み出しています。

東回廊・北回廊

東回廊一帯は数多くの釣り燈籠が設けられており、真新しいものは金色に光り輝く一方、古い灯籠は味わい深い青緑色となっており、そのコントラストが目立つ風景となっています。

北回廊は目立たない存在ですが、「万燈籠再現『藤浪之屋』」と呼ばれる施設の中で、暗がりに浮かび上がる燈籠のほのかな光をいつでも体験して頂けるようになっています。

回廊沿いの門について

南門

春日大社の南門は、南回廊の中央部にある高さ12メートルほどの大きな門で、現在の春日大社の「正門」として機能しています。

慶賀門

慶賀門は、西回廊の南側に位置する門で、御蓋山を正面に望む門としてかつては正式な春日大社への参入門として機能していた歴史を持っています。

清浄門

清浄門は、西回廊の中央部にある門であり、かつては「僧正門」と呼ばれ、興福寺の僧侶らが春日大社に入る際に使用していた門となっています。

内侍門

西回廊の北側にある内侍門は巫女などが使用する通用門となっていた門ですが、「御蓋山」の風景などを背景にした環境で、春日大社の歴史をしみじみと感じて頂ける空間と言えるでしょう。

影向門

影向門は、東回廊に設けられた小さな出入り口のような門であり、この門を通ってとりわけ神聖な雰囲気が漂う「御蓋山浮雲峰遙拝所」へ向かうことが出来ます。

次項では、交通アクセスについてご案内致します。

アクセス(電車・バス)

※南回廊沿いの「南門」までのアクセス

奈良交通バス「春日大社本殿」バス停ぐるっとバス(大宮通りルートはほぼ通年運行・若草山麓ルートは運行日限定)「春日大社本殿」バス停(いずれも同じ位置)から南東に徒歩4分

・無料で見学・拝観可能な回廊は「西回廊」と「南回廊」となっています。

・「東回廊(影向門)」と「北回廊」については「本殿」の特別参拝料金(500円)をお支払い頂いた上で見学、拝観可能となっています。

春日大社回廊周辺地図

本殿一帯の四方を囲むようになっている建物が「回廊」となっています。