【東大寺金銅八角燈籠】大仏殿の目の前にある「国宝」は意外にも気づかれない存在

東大寺金銅八角燈籠 観光スポット・みどころ

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観光のご案内

東大寺金銅八角燈籠は、奈良最大の観光スポットである東大寺大仏殿の拝観口を抜け、大仏殿に向かう広々とした参道(広場)の途中にある高さ4.6メートルものスケールを有する巨大な燈籠です。この灯籠は、あまりにも巨大な大仏殿の圧倒的な姿を前にしては決して目立つ存在ではなく、すぐ正面の大仏園へ向けて観光客の多くは素通りしていってしまう存在ではありますが、康和3年(1101年)や寛文8年(1668年)の修理銘を有するなど数多の修理を経つつも、燈籠の基本構造としては奈良時代の創建当初から残され続けている大変貴重な存在となっており、日本最大かつ日本最古の灯籠として国宝にも指定されています。

美しい装飾が施されている外観をよく見ると、8つの面を持つ燈籠の火を灯す空間を覆う「火袋」と呼ばれる部分には、東西南北4面には獅子の透かし彫りが、また北西・南西・北東・南東側の4面にはそれぞれ「音声菩薩」が彫られており、北西側のものは尺八を吹き、南西側のものは横笛を、北東側のものは銅鈸子(どうばつし)と呼ばれるシンバルのような楽器を、南東側のものは竽(う)と呼ばれる細い竹の部材を集めて作った楽器を奏でる姿が描かれています。

また竿と呼ばれる燈籠を支える柱の部分は、八角形の柱の上部と下部を分ける線が引かれ、上部に「菩薩本行経」が、下部には「施燈功徳経」が刻まれているなど、細やかな装飾や表現が特徴的な燈籠となっています。

次項では、交通アクセスについてご案内致します。

アクセス(電車・バス)

東大寺大仏殿から南にすぐ・東大寺中門から北にすぐ

燈籠は東大寺大仏殿の敷地内に設けられているため、大仏殿の拝観料が必要です。

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