【奈良公園】「世界遺産」に囲まれた自然あふれる奈良観光の拠点ゾーン

「奈良公園」とは?

素朴な「美しい自然」が広がる空間です

「奈良観光」に訪れた方のほぼ全員が訪れるといってもよい、奈良最大の観光拠点ゾーンとも言える「奈良公園」エリア

奈良公園とは、簡単に言えば「東大寺・興福寺・春日大社」周辺の「美しい自然」が広がるエリア(都市公園)を指すネーミングであり、その規模は600ヘクタールと東京ドーム約130個分に及ぶ広大な空間となっています。

「公園」というイメージから、何かスポーツが出来る広場や「遊具」があったりすると勘違いされる方もまれにいらっしゃるようですが、奈良公園はベンチが設置されていたり、広場が整備されていたりとある程度の人の手は加わっているものの、どちらかと言えば「ありのままの自然」、「ありのままの季節の変化」、そして「鹿の姿」を楽しんで頂くための空間となっています。

なお、同じ観光都市でも京都にはこのような規模の都市公園は存在せず、東京の皇居や御苑も奈良公園と比較すると人工的な造りとなっていますが、奈良公園は、あくまでも素朴な自然が「都市」の真横に広大に残されているというものであり、奈良公園のような規模の自然環境がこのように保存されていることは、非常に珍しいケースにもなっています。

年間を通して美しい風景を堪能できます

自然あふれる奈良公園エリアは、山間部を除いてはほぼ全域に渡って「桜」や「紅葉」の美しさを思う存分味わって頂けるようになっており、とりわけ「桜」については一般的な「ソメイヨシノ」のみならず「奈良九重桜」・「奈良八重桜」など種類の異なる桜も咲き誇り、3月の終わりから5月上旬ごろまで長期に渡って桜をご覧いただける珍しい空間となっています。

また、このほかにも春には「梅」や「藤」、また夏には「サルスベリ」といった花の美しさも大きなみどころとなっており、冬は花が少ない分、朝方の霜の降りた風景や浮見堂が浮かぶ鷺池が凍結する様子などをカメラマンが写真におさめる姿も見られるなど、年間を通して味わい深い風景を堪能して頂けるのが奈良公園の大きな魅力となっています。

「大混雑」することはまずありません

観光を楽しむ際に、悩みの種となりやすい要素。それは「混雑」。京都の観光地の混雑は社会問題化しつつあるほどですが、奈良でも「東大寺大仏殿」や「春日大社本殿」においては早朝を除き年間を通して大勢の観光客でごった返すような風景が日常化しつつあります。

一方で、「奈良公園」はその「広さ」が幸いして、移動に困ったり、落ち着いて休憩できないような混雑に見舞われる可能性は限りなく低くなっています。比較的人の多いエリアとしては奈良県庁正面の「登大路園地」一帯が挙げられますが、人混みで混乱するようなことはなく、春日野園地・浮雲園地や浅芽ヶ原園地周辺は、人が多くてもそれ以上の広さを持つため、「燈花会」などの時期を除いては静かな雰囲気すら漂うことも多くなっています。

混雑を気にせずゆったりと観光を楽しみたい方には、奈良公園はベストな環境となっているのです。

「鹿」について

奈良公園の名物として、何よりも有名な存在。それは奈良の『鹿』

鹿は、奈良公園内の全域に渡って多数生息しており、奈良公園内で鹿を見かけない瞬間などないと言ってもよいほどに、奈良公園を散策すると常に視界のうちに「鹿」の姿が目に入ることになります。

とりわけ鹿が多いエリアとしては、奈良公園内の平坦部では荒池園地・登大路園地・春日野園地・浮雲園地・片岡梅林周辺、また飛火野や若草山一帯でも鹿が多くなっており、時には数十匹から100匹を超えるような鹿の群れに出くわすこともあり、そのスケールに驚く観光客の方も多くなっています。

なお、鹿については基本的にこちらから強い干渉をしない限り危害を加える存在ではありませんが、発情期のオス(8月~11月頃)や出産直後のメスの鹿(5月~7月頃)などは粗暴な動きをすることもありますので、小鹿でない場合などは念のためご注意ください。また、噛まれることを防ぐ為に、鹿せんべいを与えるときは「じらしすぎ」にならないようにしてください。

奈良公園周辺のみどころ・風景

春日野園地・浮雲園地

東大寺大仏殿・春日大社のいずれからも近い位置にある「春日野園地(かすがのえんち)」・「浮雲園地(うきぐもえんち)」は、飛火野などとは異なりベンチなども設置された「公園」らしい芝生広場となっており、「燈花会」や「なら瑠璃絵」などのイベント時にも活用されるスペースとなっています。また「桜」や「サルスベリ」などの名所としても知られ、美しい風景を広々とした空間で味わって頂けるようになっています。

【春日野園地・浮雲園地】広々とした芝生が広がる奈良公園内有数の「憩いの場」

浅茅ヶ原園地

「浅茅ヶ原園地(あさじがはらえんち)」は、春日大社の参道の南側一帯、バスの走る道路を挟んで飛火野の西側に広がるエリアを指す名称となっています。浅茅ヶ原園地は、春日野園地や登大路園地などのように広場となっている訳ではなく、「片岡梅林」「鷺池」に浮かぶ「浮見堂」なども含んでおり、傾斜も多いエリアとなっているため、様々な風景を味わいながら散策を楽しんで頂けるようになっています。

【浅茅ヶ原園地】「梅林」や「水辺」など様々な風景を味わえる奈良公園内随一の景勝地

浮見堂・鷺池

片岡梅林の南側、奈良公園エリアの最南端に位置する美しい水辺「鷺池」の中央部には「浮見堂」と呼ばれる建物が浮かんでおり、写真撮影スポット、休憩スポットとして広く知られた存在となっています。

【浮見堂・鷺池】「季節ごとの風景」がいつ来ても美しい憩いの水辺

片岡梅林

奈良公園内唯一の「梅の名所」である片岡梅林。規模はそれほど大きくはありませんが、見ごろになると周辺は梅の良い香りに包まれ、大勢の観光客で賑わいを見せます。

【片岡梅林】奈良公園内随一の「梅の名所」では紅白色とりどりの梅が咲き誇る

円窓亭

片岡梅林のそばにはユニークな「丸い窓」を持つ建物「円窓亭」もあり、奈良公園の風景にアクセントを加える存在となっています。

【円窓亭(丸窓亭)】春日大社由来のユニークな建築は奈良公園内では異色の存在

荒池園地

浮見堂・鷺池エリアの西側に広がる「荒池園地(あらいけえんち)」は広々とした芝生広場が広がる水辺となっており、「鹿」は多くとも浮見堂周辺以上に人通りは少ないため、奈良公園内では最も静かなひとときをお過ごし頂ける場所となっています。荒池に面した近隣の国道沿いからは、美しい眺めや桜並木が広がる風景もご覧いただけるようになっており、写真撮影をする観光客の多いエリアにもなっています。

【荒池園地】眺めの良い広々とした水辺は「鹿の楽園」

登大路園地

登大路園地(のぼりおおじえんち)は、近鉄奈良駅や興福寺からすぐの位置にある巨大な芝生広場で、奈良公園の「玄関口」として大勢の観光客が立ち寄る空間となっています。花や紅葉の美しさはその他の園地ほどではありませんが、「鹿」の群れに出くわすことの多い場所であるため、外国人観光客が写真を撮る機会も多くなっており、園地北側の歩道周辺も含めにぎやかな雰囲気が漂うエリアとなっています。

【登大路園地】近鉄奈良駅から徒歩すぐの位置にある奈良公園の玄関口

茶山園地

茶山園地(ちゃやまえんち)は、若草山の山麓部に広がる空間であり、4月中旬~下旬ごろには「奈良九重桜」が一面に咲き誇る空間となっています。「散った桜」の美しさが際立つ風景は、奈良公園内随一の桜の名所と言っても過言ではなく、3月から5月まで「長く楽しめる」奈良公園の桜を象徴する存在にもなっています。

【茶山園地(奈良公園)】桜のじゅうたんが楽しめる「奈良九重桜」は隠れた見どころ

みとりい池園地

みとりい池園地は、奈良県庁の東側、「依水園」などにも近い「京街道」沿いにある奈良公園内の「園地」の一つであり、「みとりい池」と呼ばれる水辺を中心に奈良九重桜や藤などが美しく咲き誇る空間が広がっています。周辺は「きたまち」エリアへのアクセスルートにもあたる場所ですが、それほど人通りは多くなく、西側は常に車が行き交う通りではあるものの静かな雰囲気が漂う空間となっています。また、北側には「東大寺西大門跡」もあり、こちらはイチョウなどが非常に美しいことで知られています。

【みとりい池園地】季節ごとの風景が美しい「水辺」の近くにはかつての「南都八景」の面影も

東塔跡園地

かつて東大寺の「七重塔」があった場所である東塔跡園地(東大寺東塔院跡)は、塔跡の基壇が残されている「遺跡」でありながら「イチョウの名所」としても知られており、いつもは非常に静かな閑散とした空間でありながら、秋のイチョウの見頃だけは大勢の観光客で賑わいを見せる空間となっています。

【東大寺東塔院跡】イチョウが美しい空間にはかつて巨大な「七重塔」があった

飛火野

奈良公園一帯では最大規模の「芝生」が広がる空間である「飛火野」。循環バスなどが行き交う道路の真横には春日山原始林に抱かれた建物が一つも見当たらない大自然が広がっており、鹿の群れなども数多くご覧いただけるなど実に贅沢な憩いのひとときをお過ごしいただける空間となっています。なお、この飛火野は春日大社の境内地にあたるため、定義上の「奈良公園」内には含まれませんが、観光地としては奈良公園と一体的な存在となっています。

【飛火野】奈良公園周辺最大の「芝生広場」は今も昔も「鹿たちの楽園」

若草山

若草山は、奈良公園内春日野園地・浮雲園地・茶山園地一帯や東大寺境内の東側に広がる大きな「はげ山」であり、山麓部から山頂までほとんど木が生えていない「芝生」の空間が広がっています。若草山は市内各所や各観光スポットからもよく見える奈良を象徴する存在の一つとなっており、気候の良いシーズンには大勢の観光客が訪れ、のどかな芝生の上で思い思いのひとときを過ごしておられます。なお、入山には150円(大人)の入山料金が必要です。

【奈良】「若草山」の入山(入場)料金・開山期間や楽しむコツをまとめてみました【観光】

春日山原始林

春日山原始林は、若草山の南側一帯、春日大社の東側一帯に広がる広大な森林(奈良の世界遺産の一部)であり、神様の山として深い信仰と「禁足地」としての保護を受けてきたため手つかずの「原始林」として残されています。基本的には「春日山遊歩道」を除いて立ち入ることが可能な場所はありませんが、遊歩道を巡りながら都市に隣接する貴重な原始林沿いをハイキングして頂けるようになっています。

https://narakanko-enjoy.com/?p=2068

猿沢池

猿沢池(さるさわいけ)は、興福寺の南側に広がり、「ならまち」の町並みとも隣接する位置にある「奈良を代表する水辺」です。日頃は池のほとりのベンチで大勢の観光客がくつろぐ姿が見られる落ち着いた空間ですが、中秋の名月の日には池のそばにある采女神社のお祭り「采女祭」の舞台となり、池に船が浮かべられるなど「非日常」の幻想的な光景が広がります。

【猿沢池】奈良のまちを象徴する「水辺」は采女伝説ゆかりの地

奈良公園内のお手洗い・休憩所マップ

奈良公園で開催される主なイベント

奈良公園内、とりわけ「飛火野園地」や「春日野園地・浮雲園地」といった広い芝生広場では、常時ではありませんが、年に何度か大規模なイベントが開催されます。イベント開催時は広々とした空間も大勢の観光客でにぎわいを見せますが、混雑するイベントには順路なども設定されていますので、混乱するほどの混雑になることはありません。

ムジークフェスト・オクトーバーフェスト

ムジークフェストならは、5月から6月のはじめにかけて行われる奈良県全体を舞台にした「音楽イベント」であり、各地で様々な演奏会(コンサート)が行われます。奈良公園内ではとりわけ「春日野園地」が拠点会場として用いられているほか、同時期(後半)に実施されるビールをお楽しみ頂ける「オクトーバーフェスト」は、県庁正面の登大路園地が会場となっており、大勢の観光客でにぎわいを見せます。

【音楽とビール】『ムジークフェストなら』のみどころ・日程・会場など【奈良公園】

なら燈花会

なら燈花会(とうかえ)は、8月5日~14日に開催される「奈良の夏の風物詩」とも言える行事であり、ろうそくにともされたほのかな光が奈良公園一帯を彩るイベントとなっています。奈良公園では浅芽ヶ原園地(浮見堂周辺も含む)・春日野園地・浮雲園地が会場となっており、この他にも東大寺や興福寺、春日大社、奈良国立博物館周辺でも点灯され、奈良の主要観光スポットが「光」に包まれるようになっています。

【奈良の夏】「なら燈花会」完全ガイド―各会場・アクセス・楽しみ方など【観光】

春日若宮おん祭

春日若宮おん祭は、春日大社の本殿に次ぐ規模を持つ摂社「若宮神社」の祭事であり、様々な儀式(神事)が執り行われます。主要な儀式である12月17日実施の「お渡り式」は、奈良公園内登大路園地から出発し、奈良駅周辺から三条通りを練り歩くルートとなっているほか、神様を一時的にお遷しする場所であり、行列の到着後には各種芸能が奉納される「お旅所」も奈良国立博物館近くに設けられており、春日大社から少し離れた場所で行われる儀式が多いことが特徴となっています。

【奈良】「春日若宮おん祭」の概要と儀式の流れ・日程まとめ

【奈良】「春日若宮おん祭」の見学方法・交通アクセスまとめ

なら瑠璃絵

なら瑠璃絵(るりえ)は、LEDによる光が冬の奈良公園を包み込むという「燈花会」とは一味違った「光のイベント」です。会期は毎年2月8日~14日となっており、東大寺・興福寺などのスポット以外にも、奈良公園内では浅茅ヶ原会場において点灯が行われます。

【イルミネーション】奈良の冬を彩るイベント「なら瑠璃絵」の内容・会場・日程まとめ

アクセス情報

奈良公園エリアは広いため、アクセスする場所によって最寄りバス停などが異なります。そのため散策する際は必ずしもスタート地点に戻ってくる必要もなく、自由に散策して頂けるようになっています。また、周辺には東大寺・春日大社・興福寺などの主要観光スポットもありますので、それらと合わせて観光するのが基本となっています。ちなみに、「マイカー」で訪れることは、観光シーズンの駐車場不足、また同じ所に戻って来なくてはならないという不便さもありますので基本的におすすめできません。

バスによるアクセス・最寄りバス停

奈良公園エリアへのアクセスには奈良交通の路線バス、また土日祝日中心に運行されているぐるっとバスの利用が便利です。バスの運賃は奈良交通バスは210円、ぐるっとバスは100円、いずれも各種1日乗車券類が使用できるようになっています。

所要時間はバス停により異なりますが、ぐるっとバスを除き基本的に3~15分程度でどのバス停にも到着します。ぐるっとバスは経由地が複数あるため、所要時間はやや長くなります。

<最寄りバス停>JR奈良駅2番・近鉄奈良駅1番バス乗り場発「市内循環」外回り

◇「県庁前」バス停

・登大路園地 ・興福寺

◇「県庁東」バス停

・みとりい池園地 ・依水園 ・吉城園

◇「東大寺大仏殿・国立博物館」バス停

・春日野園地 ・浮雲園地 ・東塔跡園地

◇「春日大社表参道」バス停

・浅芽ヶ原園地(浮見堂・鷺池・片岡梅林) ・飛火野

<最寄りバス停>JR奈良駅2番・近鉄奈良駅1番バス乗り場発「春日大社本殿」行きバス

◇「奈良春日野国際フォーラム甍」バス停

・茶山園地

◇「春日大社本殿」バス停

・若草山(ぐるっとバス運休日) ・春日山遊歩道(ぐるっとバス運休日)

<最寄りバス停>ぐるっとバス奈良公園ルート(JR奈良駅西口16番バス乗り場・近鉄奈良駅専用乗り場発)

◇ぐるっとバス「若草山麓」バス停

・若草山 ・春日山遊歩道

徒歩アクセス

奈良公園エリアには、JR・近鉄奈良駅から徒歩でアクセスすることも可能です。

JR奈良駅からは、東口を出て奈良のメインストリート「三条通」沿いに東に進むと15分程度で奈良公園の入り口にあたる登大路園地界隈に、近鉄奈良駅からは東側出口から出て頂き、バス通り沿いを東に少し進むと5分程度登大路園地に到着します。なお、若草山方面や春日野園地・浮雲園地・浅芽ヶ原園地など東側のエリアまでは比較的距離がありますので、状況に応じてバスのご利用もおすすめとなっています。

タクシーによるアクセス

すばやくアクセスしたい場合は、JR奈良駅・近鉄奈良駅のタクシー乗り場からタクシーのご利用が便利です。奈良公園エリアには場所によりますが渋滞がなければ3~10分程度で到着します。また近鉄奈良駅からの場合、春日野園地・浮雲園地・浅芽ヶ原園地の近くなどまではワンメーター(660円・680円)でアクセス出来る場合も多く、3~4人のご利用であればバスとほぼ同等の運賃で収まるようになっています。