【吉城園】「依水園」の隣にあるもうひとつの美しい庭園

ごあんない

かつての興福寺子院跡にある美しい日本庭園

吉城園(よしきえん)は、奈良公園エリアの一角、広大かつ若草山などを借景にした圧巻の風景が広がる「依水園」の南側に隣接する位置にある庭園です。この地にはかつては興福寺子院の「摩尼珠院(ましゅにいん)」があったとされていますが、大正8年(1919年)には庭園が造られることになり、現在庭園は奈良県が管理する施設となっています。

庭園は依水園と同じく美しい日本庭園となっていますが、そのスケールは依水園と比較すると小さなものとなっており、依水園のように広々とした「借景」を味わえるゾーンも設けられておらず、基本的には新緑紅葉など、季節ごとの自然や茶室などの織りなす風景がみどころとなっています。スケールの違いがあるため、依水園の存在感にかき消されがちな庭園ではありますが、入園料は依水園より大幅にお安くなっており、観光客の数もそれほど多くないため静かな写真撮影などには適した空間にもなっています。

今後は「観光拠点」へと進化する予定です

ちなみに、吉城園周辺エリアは2020年頃の完成をめざし、周辺の奈良県有地と合わせ、高級ホテルやレストランなどが設けられた空間へと整備がなされる予定となっています。開発後も基本的に「吉城園」の庭園はそのまま残るものの、ホテル・観光施設と一体化した奈良公園の拠点空間へと様変わりする予定となっており、現在と比較すると吉城園を訪れる観光客の数も増えることが見込まれています。

園内のみどころ・風景

池の庭・旧正法院家住宅

吉城園「池の庭」と旧正法院家住宅

吉城園の受付から園内に入るとまず広がるのは「池の庭」と呼ばれるエリアとなっています。池の庭は、重厚な「旧正法院家住宅」の東側に池が広がる形の庭園となっており、春のツツジや秋の紅葉など、季節ごとの風情を思う存分に味わって頂ける空間となっています。

旧正法院家住宅は、平成23年に奈良県の指定有形文化財に指定された建築となっており、寺社建築などの意匠を取り入れつつも、大正時代(大正8年・1919年)に建てられた「近代和風住宅」として貴重な存在となっています。なお、建物の内部は基本的には非公開となっているため外側から内部をご覧いただくことしか出来ません。

吉城園から若草山方面を望む風景

池の庭の東側、入園受付に近い位置にはあずまやが設けられた園内唯一の高台があり、あずまやで休憩しながら若草山や依水園園内の茅葺き屋根の建築などを眺めて頂けるようになっています。

苔の庭・離れ茶室

吉城園「苔の庭」

池の庭から東に順路を進んでいくと、「離れ茶室」の東側に「苔の庭」と呼ばれる空間が広がります。苔の庭は、その名の通り飛火野と同水系の地下水脈に育まれているとされる「苔むした地面」が広がる美しい風景を味わって頂ける空間となっており、池の庭とはまた違った落ち着いた雰囲気の空間となっています。

吉城園「離れ茶室」

「離れ茶室」茅葺き屋根の重厚な建築となっており、内部の見学は出来ませんが、外側から茶室内部の風景をしっかりとご覧いただけるようになっています。

池の庭と苔の庭の間の少し薄暗い空間は、とりわけ新緑や紅葉が美しいエリアとなっており、依水園の開放的な佇まいとはまた違った濃密な「お庭」の雰囲気を一層引き立てる風景が広がっています。

茶花の庭

吉城園「茶花の庭」

吉城園の一番奥の区域は「茶花の庭」と呼ばれる空間となっており、お茶席に添える草花などが栽培される空間となっています。お庭の雰囲気は池の庭・苔の庭とは異なりどこか家庭的な雰囲気を感じることが出来る空間となっており、隣接する敷地に設けられた茅葺き屋根の建物なども含めて趣ある風景を生み出しています。

施設情報

入園時間:9時~17時(入園は16時30分まで)

入園料:大人(高校生以上)250円・小中学生120円

※20名以上の団体の場合、大人220円・小中学生110円

※満65歳以上の高齢者の方、身体障害者・知的障害者・精神障害者とその介助者1名 、外国人観光客は入園無料(証明書類の提示が必要となっています。)

休園日:毎年2月15日~28日

アクセス

各駅からのアクセス

近鉄奈良駅から東に徒歩11分

JR奈良駅から北東に徒歩25分

JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「高畑町」・「春日大社本殿」行き乗車、「県庁東」下車、北東に徒歩3分

近隣スポット

依水園は北に隣接・入江泰吉旧居から南に徒歩2分・みとりい池園地から東に徒歩2分・東大寺西大門跡から南東に徒歩3分・東大寺戒壇堂から南に徒歩4分

周辺地図