観光のご案内
平成30年春にオープンした平城宮跡観光の拠点空間
「朱雀門ひろば」は、かつて日本の首都であった「平城京」の中心部にあたる平城宮跡エリア(平城宮跡歴史公園)の南側、朱雀門一帯のエリアの通称です。
朱雀門ひろばは、従来から整備されていた巨大な「朱雀門」などのほか、平成30年春に国により整備される形でオープンした「平城宮いざない館」と呼ばれる大規模な奈良時代・平城京に関する展示施設、また「天平うまし館・天平みつき館・天平みはらし館・天平つどい館」と呼ばれるグルメや物販も含めた観光交流施設からなるゾーンとなっており、平城宮跡を観光する際の玄関口、拠点空間として活用できるようになっています。
かつての平城宮跡周辺は、復元された建物が点在し、資料館や展示施設も点在し、かつ「休憩スペース」と呼べる場所が少ないため、夏場などは少し観光しづらいという特徴がありましたが、朱雀門ひろばのオープンによって今までよりも一層気軽に平城宮跡の観光をお楽しみいただけるようになりました。
平日の交通アクセスには要注意
便利な観光施設が集まる「朱雀門ひろば」ですが、後ほど「アクセス」の部分でも述べるように、交通アクセスについては駐車場の台数が決して多くはないため、基本的に「公共交通機関」のご利用がおすすめとなっています。
その一方で、土日祝日・観光シーズンについてはJR奈良駅・近鉄奈良駅・奈良公園・ならまちエリアから「ぐるっとバス」が朱雀門ひろばまで運行されているものの、平日の交通手段については、JR・近鉄奈良駅から1時間おきに走るバスのみが唯一の交通手段となっているほかは、近鉄大和西大寺駅から20分ほど歩くというルート以外アクセス手段がありません。
「ぐるっとバス」運行時の交通アクセスについては特に心配する必要はありませんが、平日に観光に訪れる場合、バスの時刻には十分ご注意の上ご訪問になることをおすすめします。
各施設・みどころのご紹介
朱雀門
朱雀門ひろばの名前にも使われている「朱雀門」。こちらは第一次大極殿とともに平城宮跡を象徴する復原建築となっており、平成10年(1998年)に完成した巨大な門となっています。
朱雀門は現在も平城宮跡観光の「ゲート」のような存在として使用されていますが、かつては平城宮の玄関口として、天皇が重要な使節などをお迎えする空間として用いられていたとされています。
門は日中に「朱色」が目立つ堂々たる佇まいをじっくりと見て頂くのももちろんおすすめとなっていますが、夜間のライトアップ時に浮き上がる朱雀門の姿も圧巻の風景となっており、訪問が難しい場合、近鉄電車の車窓からご覧いただいても十分に満足して頂ける存在となっています。

平城宮いざない館
平城宮いざない館は、朱雀門ひろばでは最大級の施設であり、平城宮について様々な角度からわかりやすく展示を行う「博物館」・「資料館」のような存在となっています。
館内は4つの展示室に分けられており、大極殿の構造模型をご覧いただいたり、瓦葺きや木簡づくりの体験なども行って頂けるようになっています。

天平うまし館
天平うまし館は、遣唐使に関する展示スペースやブックギャラリーが設けられているほか、うどんなどの軽食もお召し上がりいただけるカフェ「IRACA COFFEE(イラカ・コーヒー)」・ランチはビュッフェを、ディナーはコース料理をお楽しみいただけるレストラン「tokijiku kitchen(トキジク・キッチン)」も設けられた拠点空間の一つとなっています。
天平みつき館
天平みつき館は、奈良県内の観光情報をご案内する施設となっているほか、平城京に関するグッズや特産品などの物販コーナーも設けられており、旅の「おみやげ」を購入するスペースとして活用して頂けるようにもなっています。
天平みはらし館
天平みはらし館は、その名の通り朱雀門・大極殿方面を一望する展望スペースが設けられているほか、平城宮跡について学んで頂けるVRシアター、またレンタサイクルの受付なども設けられた施設となっています。
なお、このみはらし館のみはひろばの中心部からは少し離れた場所に位置しています。
天平つどい館
天平つどい館は、修学旅行生・団体旅行者向けのスペースとなっており、平城宮エリアの観光情報の提供などが行われる空間となっています。
復原遣唐使船
復原遣唐使船は、かつて奈良時代に中国の文化・技術を学ぶために派遣された「遣唐使」が海を渡るために使用した船を再現したものであり、「天平うまし館」の内部から通路を通る形で船の上までのぼって見学して頂けるようになっています。

朱雀大路
朱雀門の正面に南に伸びる大きな広場のように見える空間は、かつての平城京のメインストリート「朱雀大路」が再現されたものとなっています。
朱雀大路は、奈良時代には4キロほど南の「羅生門」まで続く大通りとなっていたものであり、現在はわずか300メートルほどしか復原されていないものの、道幅は74メートルと当時と同じ圧巻のスケールを体感して頂けるようになっています。
二条大路
二条大路は、朱雀門の正面に伸びる大きな通りで、朱雀大路ほどではありませんが37メートルの道幅を有しています。かつては現在の東大寺西大門跡付近から真っすぐと伸びる平城宮のメインストリートの一つであったと考えられています。
営業・開館時間
・天平うまし館内レストラン「tokijiku kitchen (トキジク・キッチン)」:11時~14時・17時~22時(ラストオーダー21時)
・天平うまし館内カフェ「IRACA COFFEE (イラカ・コーヒー)」:9時30分~22時(ラストオーダー21時30分)
・天平うまし館内展示:9時30分~22時
・天平みつき館内物販「平城京肆」:9時30分~21時
・天平みつき館内観光案内所:9時30分~18時
・天平みはらし館:9時30分~17時
・天平つどい館:9時30分~18時
※基本的に無休、天平みはらし館は月曜日(祝日の場合は翌日休み)、年末年始休業
次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス情報
バスによるアクセス
奈良交通路線バス(毎日運行)
東大寺大仏殿・春日大社前バス停、近鉄奈良駅11番バス乗り場、JR奈良駅西口13番バス乗り場等から「学園前駅(南)※奈良市庁前経由」乗車、「朱雀門ひろば前」下車。道路を渡って北側が「朱雀門ひろば」一帯となっています。
ぐるっとバス(土日祝日及び観光シーズンのみ運行)
春日大社バス停・県庁前バス停・近鉄奈良駅8番バス乗り場等から、「ぐるっとバス大宮通りルート」乗車、「朱雀門ひろば」下車。バス停一帯が「朱雀門ひろば」中心部となっています。
駅からの徒歩アクセス
朱雀門ひろばへは、近鉄「大和西大寺駅」から南西に徒歩約20分程度でアクセスすることも出来ます。大和西大寺駅からは案内表示などに従い平城宮跡方面へ向かって頂くことになります。
最短ルートは「南口」から平城宮跡の南側に抜けるルートとなっていますが、案内表示が充実しておりわかりやすいルートは、「北口」から出て頂いて平城宮跡資料館周辺を経由して平城宮跡内を南東に進むルートとなっています。
車によるアクセスについて
マイカーでアクセスされることは、駐車場が少ないために原則としてはおすすめできません。一般車が駐車可能なスペースは42台のみとなっており、観光シーズンには満車となる可能性が高くなっています。
料金は1時間200円、利用時間は8時~23時となっており、料金はゲートなどが設けられている訳ではなく天平みつき館の券売機で1時間ごとの駐車券を時間数に応じて購入し、駐車場で案内係の方にお渡しするというかなり変則的な駐車料金の支払いシステムとなっています。
なお、朱雀門ひろばに併設の駐車場も含め、平城宮跡全体の駐車場の位置図・概要については以下の記事をご覧ください。

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