【春日大社萬葉植物園】「藤」のシーズンには大変なにぎわいを見せる風雅な空間

ごあんない

春日大社が運営する大規模な植物園です

春日大社「萬葉植物園(まんようしょくぶつえん)」は、春日大社の参道沿い、世界遺産「春日大社」の本殿などがあるエリアの西側にある春日大社が運営する植物園です。

「萬葉」という名の通り、植物園は万葉集で詠まれるような日本古来の植物(草花)を栽培する空間となっており、春日大社の象徴である「藤」のような華やかなものに限らず「麦」や「稲」、「葛」や「竹」なども含めた総合的な「植物園」となっています。

「藤」の美しさに限らず年中お楽しみ頂けます

園内は萬葉園・五穀の里・ 椿園・藤の園という大きく4つのエリアに分かれており、藤園では4月末~5月初頭(各年によって時期がずれる場合もあります)になると20品種・200本の藤の花が咲き誇り、日本有数の藤の名所となっています。藤はいわゆる「藤棚」に整然と咲き誇るものもある一方で、様々な種類の藤が様々な角度から元気よく咲き誇る形にもなっているため、園内はちょっとした「藤の迷路」のような雰囲気すら感じさせる空間となっており、何度来ても見飽きる事のない深みのある風景が広がっています。

なお、藤や椿のシーズン以外にも様々な草花が咲き誇りますが、個々のスケールは比較的小さいため、一見地味な印象を感じることもあるかもしれません。しかしながら、五穀の里エリアでは古代米などが栽培されたり、萬葉園ではまるで植物図鑑のように多種多様な萬葉植物が育つ姿を年間を通してみることが出来ますので、日本の歴史に根差した植物たちの姿をぜひじっくりと味わってみてはいかがでしょうか。

萬葉植物園のみどころ・風景

藤園

萬葉植物園に咲き誇る藤の花

萬葉植物園の「藤園」は、20品種・200本の規模で春日大社を象徴する「藤の花」が一面に咲き誇る空間となっています。色合も多様な藤の花は山藤、野田藤、支那藤系の藤がそれぞれ美しい姿を見せ、どこから見ても味わい深い風景を生み出しています。

萬葉植物園の九尺藤

萬葉園など

萬葉植物園の池と「浮舞台」

萬葉園エリアは中央には池が広がっており、その池に浮かぶ島には「萬葉植物」ではありませんが「臥龍のイチイガシ」と呼ばれる奈良市の天然記念物に指定されている巨大な古樹があり、今なお力強さを感じさせる風景が広がっています。

【臥竜のイチイガシ】植物園内に枝葉を広げる巨大な古樹は「竜」のごとき佇まいを見せる

萬葉植物園で栽培されている「萬葉植物」

萬葉園では、見た目はやや地味かもしれませんが写真のようにたくさんの萬葉植物が少しづつ栽培されており、まるで「植物図鑑」を見ているような気分にさせてくれる空間となっています。

イチイガシの古木は、萬葉園中央部の池に浮かぶ島にある古樹が有名ですが、椿園付近にも朽ち果てたイチイガシが残されており、その自然の流れを感じさせる姿は人目をひく存在となっています。

歌碑

園内には歌碑・石碑も複数設けられています。こちらは園内東側にある折口信夫(釈超空)の歌碑であり、「この冬も老いかゝまりて奈良の京 たきぎの能を思ひつつ居む」という短歌が記されています。

萬葉園の池のほとりには晩年の島崎藤村の揮毫による万葉歌碑が設置されており、いずれも詠み人知らずの万葉歌「むらさきは灰さすものそつば市の やそのちまたに逢へる子や誰」・「たらちねの母が呼ぶ名を申さめど 道ゆく人を誰と知りてか」が記されています。

園内北東寄り、歌泉堂と呼ばれる休憩所の近くには奈良にゆかりの深い前川佐美雄氏による短歌「浅き水にすすき風さと走るさへ おどろきやすく鹿の子のゐる」、また前川緑氏による短歌「万葉のそのふのさくらたわたわに なみよすること花ゆれにけり」が記された歌碑も設置されています。

このほか、會津八一氏の歌碑「かすがのにおしてるつきのほがらかに あきのゆふべとなりにけるかも」、また宮柊二氏の歌碑「かすか野のいにしへざまに木を草をのこす園にて春逝かんとす」も設置されています。

花の見頃(一部)

藤:4月末~5月上旬

・藤は概ね大型連休頃に見ごろを迎える年が多いですが、2018年の藤が四月中旬頃から見頃を迎え始めたように、その年の気候により1~2週間程度のずれが生じる場合もあります。藤園へお越しの際は、開花状況をあらかじめご確認の上ご訪問になることをおすすめします。

椿:12月~4月
アセビ:3月~4月
梅:2月~3月
ヤマザクラ: 3月~4月
枝垂桜 3月下旬~4月上旬
ツツジ: 4月~6月
ヤマブキ: 4月~5月
菖蒲: 5月~7月
アジサイ: 6月~7月
カキツバタ: 5月~6月
萩:初夏~初秋
ヒガンバナ(いちし) 9月

※上記の花は萬葉植物園でご覧いただける草花の一部であり、萬葉植物園ではこのほかにも全体で約300種類の萬葉植物をご覧いただけるようになっています。

施設情報

◇入園料

大人(高校生以上)500円・小中学生250円

※20名以上の団体は大人400円・小中学生200円

◇開園時間

3月~10月:9時~17時(入園は16時30分まで)

11月~2月:9時~16時30分(入園は16時まで)

◇休園日

3月~11月は無休・12月~2月は月曜休み(月曜日が祝日の場合翌日が休みとなります)

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「市内循環外回り」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「高畑町」・「山村町」・「藤原台」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」バス停下車、東に徒歩5分

・JR、近鉄奈良駅から「春日大社本殿」行き乗車、「奈良春日野国際フォーラム甍前」下車、南東に徒歩2分

近隣スポット

鹿苑から北にすぐ・飛火野から東に徒歩3分・浮雲園地から南東に徒歩4分・春日野園地から南に徒歩5分・春日大社国宝殿から西に徒歩6分・春日大社本殿から西に徒歩7分

萬葉植物園周辺地図