ご案内
佐保路を代表するお寺「こんぶいん」
興福院(こんぶいん)は佐保川の北方に広がる法蓮エリアに位置し、周辺の長慶寺・狭岡神社・不退寺などと同様、「歴史の道」の道標沿いに広がる尼寺です。
この寺は元々は添上郡伏見の郷(現在の尼ヶ辻駅東側・唐招提寺北側)にあった「弘文院」を前身としたと寺伝では伝えられている(奈良町風土記)ほか、『七大寺巡禮私記』などでは平松町、現在の県総合医療センター近くにあった「興福尼院」を前身とするとも言われています。
創建はいずれも800年頃のようですが、興福院のルーツに関してはあいまいな点も多く、その全体像は必ずしも明らかではありません。
美麗な仏像・建築・庭園を有する境内
興福院は小さな尼寺らしく、仏像・建築・庭園などが揃って大変美麗なことで知られ、本尊は木心乾漆阿弥陀三尊像(重要文化財)で奈良時代8世紀の作となっています。
また建物は現存する本堂・客殿・大門はいずれも江戸時代前期にかけて活躍した大名であり茶人、建築家でもある小堀政一の作で、旧地尼ヶ辻から移築されたものとなっています。
庭園に関しては移転後の作庭とも小堀の作庭とも言われますがその風景は非常に美しく、春と初夏には椿と皐月が美しく花を咲かせます。
また、南に300mの「ホテルリガーレ春日野」周辺から興福院へと伸びる一本道は桜並木となっており、春は興福院の門前まで咲き誇る桜を楽しむことができます。
拝観情報
拝観については、通常は要予約(7月~8月・12月~2月は拝観不可)となっています。
※詳細は要問合せ(最新の状況や問い合わせ先は「奈良県観光公式サイト」から興福院の項目をご確認ください)
興福院の拝観は、一般の観光寺院のように毎日予約なしで拝観できるようにはなっていません。なお、過去には特別公開が実施されたことがあります。
興福院の風景




予約なしに内部を拝観することはできませんが、大門越しには石段や本堂の屋根を望む事が可能です。



興福院は特に「花の寺」として知られている訳ではありませんが、春にはユキヤナギやレンギョウ、そして桜が咲き誇り、大門周辺の空間は色とりどりの花に包まれます。

興福院への「参道」とも言える「ホテルリガーレ春日野」近くから伸びる小道は、古風な町並みに囲まながら「桜並木」を楽しめるルートともなっています。







次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(電車・バス)
近鉄・JR線各駅からのアクセス
JR奈良駅西口・近鉄奈良駅より「大和西大寺駅(12・14系統)」行き乗車、「佐保小学校」バス停下車、北に徒歩5分
※「ホテルリガーレ春日野」東側を通る道を北に進むと、突き当りが「興福院」の建物となっています。
近鉄奈良駅から北西に徒歩20分、JR奈良駅から北に徒歩20分
周辺のみどころ・観光スポット
長慶寺から東に徒歩3分、鴻池から西に徒歩5分、大仏鉄道記念公園から北に徒歩8分、狭岡神社から東に徒歩10分、不退寺から東に徒歩15分