【海龍王寺本堂】光明皇后ゆかりの「十一面観音菩薩立像」が安置される空間

ごあんない

海龍王寺「本堂」は、光明皇后ゆかりの寺院として知られる海龍王寺境内で最も大きな仏堂であり、本尊である秘仏十一面観音菩薩立像が安置される空間となっています。

本堂の建立は江戸時代の寛文年間(1665年頃)と考えられており、近世の建築となっていますが、深い軒の出やゆるやかな屋根など奈良時代に建立された仏堂建築の様式から強い影響を受けた古風な佇まいとなっています。なお、この地はかつての「中金堂」が建っていた場所であるとも考えられています。

本尊である秘仏十一面観音菩薩立像(重要文化財)は、奈良時代に光明皇后により造立が図られた十一面観音像をモデルに、鎌倉時代に「慶派」の仏師により造像されたものと考えられており、長らく完全な秘仏であったためきらびやかな彩色が随所に残された佇まいが特徴となっています。頭部の天冠台・冠帯・左右垂飾、また頸飾り・垂飾・瓔珞、手には臂釧・腕釧など切金模様と呼ばれる様式を用いた非常に繊細な装飾品(装身具)を多数身に着けており、均整の取れた身体の美しさも含め、日本を代表する十一面観音像として広く知られた存在になっています。

知名度の高い十一面観音菩薩立像ですが、拝観できる機会は春と秋の特別公開期間のみとなっており、通常時は穏やかな佇まいの文殊菩薩像(鎌倉時代・重文)、怒りの表情など典型的な様式を見せる愛染明王像(室町時代)、荒々しさを感じさせず真言宗の様式に則った佇まいとなっている不動明王像(造立年代不詳)、重厚感の中にも優しさを感じさせる毘沙門天像(平安末期~鎌倉初期)などが安置されています。なお、十一面観音菩薩の特別公開に合わせて「寺宝」が公開され、重要文化財に指定されており、独尊で描かれる異色の「毘沙門天画像」や奈良時代に書き記された般若心境である「隅寺心経」などをご覧いただける場合もあります。

海龍王寺本堂

海龍王寺の拝観情報

拝観料:大人500円・中高生200円・小学生100円(特別公開時は大人600円・中高生300円・小学生100円)

拝観時間:9時~16時30分(本尊公開中は17時まで・受付は拝観終了30分前まで)

アクセス

JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「大和西大寺駅」行き乗車、法華寺バス停下車、北西に徒歩2分

近鉄大和西大寺駅から奈良交通バス「JR奈良駅西口」行き乗車、法華寺バス停下車、北西に徒歩2分

※拝観受付まで

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