観光のご案内
日本で最も美しい仏塔として名高い存在です
薬師寺「東塔」は、薬師寺の白鳳伽藍、「金堂」のすぐそばに「西塔」と並んで建つ高さ34.1メートルの仏塔です。
境内の建物は、西塔などが近年復元された建物であるのに対し、この「東塔」は薬師寺の建築物としては最も古い天平2年(730年)頃に建立されたとされる築1300年近い存在であり、奈良時代の創建期から失われることなく残され続けてきた大変貴重な建築となっており、国宝にも指定されています。塔の外観は「連子窓」がないなど細かい違いは複数見られますが、基本的に昭和期に復元された「西塔」と似た形となっており、一見「六重塔」に見えるものは装飾性の強い屋根の部分である「裳階」を含んだものであるため、実際は三重塔と呼べる存在になっています。この「裳階」を含む佇まいは、躍動感を感じさせる一方で実に繊細な佇まいを見せることから、東塔は日本にある仏塔の中では最も美しい存在の一つと言われるほどであり、「凍れる音楽」という気高い別名で呼ばれる存在にもなっています。
また、特徴的な建築様式のみならず、塔の最上部に設けられた装飾物である「相輪」の部分には「水煙」と呼ばれる「火災」を避けるために「火炎」が象られた金具が設けられており、天から逆さまに降り立つような姿や横笛を吹く姿を見せる24人の飛天像も描かれており、奈良時代前半の高い工芸技術を現在に伝える貴重な存在になっています。
10年以上に渡り「解体修理」を実施
東塔は、後世にその姿を残すために近隣にある唐招提寺の金堂と同じように大規模な「解体修理」が行われ、2009年から10年以上に渡り慎重に工匠による作業が行われて来ました。
修理においては中心を貫く「心柱」などの補修なども実施された他、主に大規模な地震に対する備え等が重点的に行われ、2021年春には解体修理が竣工しています。
拝観情報(薬師寺共通)
拝観料
※拝観できる堂宇・伽藍などは、時期により異なります。
※東塔は「特別公開」の位置づけでの公開となるため、拝観出来ない日程もありますので、最新の状況は薬師寺の発信する公式的な情報をご確認ください。
共通拝観券:大人1600円・中高生1200円・小学生300円
玄奘三蔵院伽藍など公開時の通常拝観券:大人1100円・中高生700円・小学生300円
金堂・大講堂・東院堂のみ公開時の通常拝観券:大人800円・中高生500円・小学生200円
※団体割引、障害者割引あり
拝観時間
8時30分~17時(受付は16時30分まで)
次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(電車・バス)
交通アクセス
近鉄西ノ京駅からから南西に徒歩3分
奈良交通バス「薬師寺」バス停から南西に徒歩3分
※北側拝観受付まで
周辺のみどころ・観光スポット
薬師寺北側拝観受付から南に徒歩2分・金堂から南東にすぐ・西塔から東にすぐ・大講堂から南東にすぐ・玄奘三蔵院伽藍から南に徒歩4分