【薬師寺西塔】創建時からの「東塔」と並び立つ昭和期に再建された華やかな仏塔

ごあんない

薬師寺の風景には欠かせない華麗な仏塔

薬師寺「西塔」は、薬師寺「白鳳伽藍」の中央部にある「金堂」の南側に「東塔」と並ぶ形で建つ仏塔です。

塔は東塔と同じく六重の塔に見えるような外観となっていますが、このうち「三重」分は「裳階(もこし)」と呼ばれる装飾性の強い屋根が設けられているため、実際には「三重塔」と言える存在になっています。

西塔は、奈良時代などには現在のように東塔と並ぶ形で建っていましたが、戦国時代の享禄元年(1528年)に起きた兵火により焼失し、その後長らく再建されずに東塔のみが残されて来ましたが、約40年前の昭和56年(1981年)に約450年ぶりに再建され、現在も比較的新しさを感じさせる建物として薬師寺を象徴するみどころの一つとなっています。

再建された西塔は、金堂などその他の再建された建物と同じく朱色が目立つ華やかな外観となっており、塔の連子窓は青色、扉や柱は丹色に塗られるなど東塔の落ち着いた雰囲気とはまた異なる風情を感じることが出来るようになっています。なお、西塔は裳階部分が「連子窓」となっている一方、東塔は白壁となっていますが、東塔もかつては連子窓であったと考えられており、西塔は奈良時代などの古い時期の東西塔の外観に比較的忠実な建築として再現されています。また西塔と東塔の「高さ」については西塔が高く、東塔が低く見えますが、こちらは経年による木材の状態の変化や地盤の変化によるものであり、後世には西塔も現在の東塔と同様の高さに沈降すると考えられています。

内部の群像は最近になって奉納されたものです

内部には、お釈迦さまの生涯のうち悟りを開いてからの期間について成道・転法輪・涅槃・分舎利といった8つの場面で表した「釈迦八相」のブロンズ群像が安置されており、こちらは彫刻家の中村晋也氏により平成27年になってから奉納されたものとなっています。かつての西塔内部には、東塔と同様塑像の形で「釈迦八相」が表されていたと考えられていますが、西塔のものについては戦国時代の西塔焼失時に建物と同時に失われてしまったとされています。

なお、内部の拝観については、釈迦八相群像は新しい作品となっているものの、通常の拝観料とは別に「特別拝観料」を支払って頂く必要がありますのでその点はご留意ください。

薬師寺「西塔」の風景

解体修理中の「東塔」は外観をご覧いただけない状況ですが、西塔はその間薬師寺を象徴する仏塔としてその堂々たる姿を見せてくれています。

西塔の近くには境内では貴重な桜の木があり、塔と桜の木を一目で眺める趣ある風景を楽しんで頂けます。

拝観案内

特別拝観料:500円(内部を拝観する場合は、通常の拝観料に加えて特別拝観料が必要です)

特別共通券(薬師寺の公開されている全ての伽藍、建物である白鳳伽藍・玄奘三蔵院伽藍・西塔・食堂の拝観)

大人:1600円
中高生:1200円
小学生:300円

特別拝観期間:春季3月1日~6月30日・お盆8月13日~15日・秋季9月16日~11月30日

アクセス

交通アクセス

近鉄西ノ京駅からから南西に徒歩3分

奈良交通バス「薬師寺」バス停から南西に徒歩3分

※北側拝観受付まで

近隣スポット

薬師寺北側拝観受付から南西に徒歩3分・金堂から南西にすぐ・東塔から西にすぐ・大講堂から南西にすぐ・玄奘三蔵院伽藍から南西に徒歩5分

薬師寺西塔周辺地図