川路桜

【川路桜】樹齢170年の桜の巨木は幕末に活躍した「名奉行」ゆかり

ごあんない

「佐保川の桜並木」に咲き誇る桜の最古参

「川路桜(かわじざくら)」は、奈良市内の桜の名所として最も有名な「佐保川の桜並木」の上流側、桜並木の東端付近にあたる「大仏鉄道記念公園」からも比較的近い場所にある桜の巨木・古木です。

樹木の老齢化が進み、木々の一部は人工的な支柱によって支えられている木もある川路桜の樹齢は170年程度とされており、奈良市内に咲く桜としては最も古い部類に入るものとなっています。桜の木は支えが必要な状態となっているとは言え、現在も氷室神社の桜のような急速な衰弱が見られることはなく、巨大な桜の木は佐保川に咲く桜の中でもひときわ美しく、豪快な桜の花が咲き誇る存在になっています。

名奉行「川路聖謨」による施策の一環で植樹されました

ちなみにこの「川路」桜は、その名の通り、「川路聖謨(1801年~68年)」という名のかつての奈良奉行が、幕末に着任してから行った施策の中で植樹されたものとなっています。川路聖謨は、水野忠邦らの失脚に合わせ事実上の左遷として奈良奉行に着任することになりますが、着任後は意欲的に施策に取り組み、百姓や町人らに対しては手厚い政策を打つ一方、治安対策なども行い、その他には山林の復活や東大寺や興福寺周辺の景観整備など、後の奈良公園の成立の前史としても大きな意味を持つ事業を行い、そのような施策の一環として「佐保川」沿いへの桜の植樹も行われたと考えられています。

川路聖謨は、その後幕府の要職に返り咲き海岸防禦御用掛・外国奉行としてロシア使節プチャーチンとの交渉を行うなど幕末の日本外交にとって重要な役割を果たすことになりますが、奈良奉行退任時には多くの奈良町の住民がその別れを惜しんだとも言われ、この桜は未だなお奈良にその名を残す川路氏の存在を象徴するスポットとしても知られた存在になっています。

周辺では「桜まつり」も実施されます

川路桜周辺は、総延長5キロにも及ぶ佐保川沿いの桜並木の中でも最も散策される方が多いエリアとなっており、桜のシーズンには外国人観光客も含め大勢の方が訪れますが、この一帯では3月下旬~4月上旬の桜の見頃には「川路桜まつり」として夜桜があんどんの光で美しく彩られる等の行事が行われるイベントも行われます。

なお、桜の見頃は昼間も夜間も観光客が多くなりますので、周辺で比較的静かに美しい桜をご覧いただく場合には、早朝に訪れるのがおすすめとなっています。

【佐保川の桜並木】総延長は5キロ以上に及ぶ奈良市最大の「桜の名所」

川路桜の風景

アクセス

各駅からのアクセス

近鉄新大宮駅から北東に徒歩12分

JR奈良駅から北に徒歩14分

近鉄奈良駅から北西に徒歩16分

奈良交通バス各路線「油阪船橋商店街」バス停から北に徒歩10分

近隣スポット

周辺は川路桜も含めて「佐保川の桜並木」が広がるエリアとなっています

大仏鉄道記念公園・船橋商店街界隈から西に徒歩4分、狭岡神社から南に徒歩10分、興福院から南西に徒歩10分、称名寺から北西に徒歩11分

川路桜周辺地図