元興寺本堂・禅室と「浮図田」

【元興寺浮図田】奈良市内最大級の石仏群は飛鳥時代の瓦屋根の真横に広がる

ごあんない

昭和の終わりに造られた奈良市最大級の「石仏群」

元興寺「浮図田(ふとでん)」は、ならまちエリアにある世界遺産「元興寺」の本堂・禅室の南側に大きく広がる「石仏・石塔群」です。

この浮図田は、昔からこのような膨大な数の石仏たちが並べられていた訳ではなく、昭和63年(1988年)に元興寺境内を整備する一環でおよそ2500基もの大量の石仏・石塔をこの場所に集めて「田園の稲穂」のごとく設置されるようになったものであり、元興寺の「新しい名所」となっています。

庶民信仰の拠点として栄えた歴史を物語る

歴史を辿ると、石仏・石塔の元々の設置場所はこのお寺の境内であったり、寺外から集められたものもあったり、建立した人々も元興寺関係者や興福寺門跡の大乗院関係者、また奈良町の庶民であったりと様々なルーツを持つものとなっています。置かれているものは板碑五輪塔や阿弥陀仏地蔵尊など、極楽への往生を願い鎌倉時代の終わりから江戸時代の中頃までに造立されたものが多くなっており、元興寺がかつての大寺院から奈良町の住民の「庶民信仰」の拠点として機能するようになった時代を物語るような存在となっています。

現在は定番の「写真撮影スポット」となった浮図田では、とりわけ飛鳥時代の屋根瓦が今もなお残る「禅室」と「本堂」を背景に浮図田の石仏たちを眺めるアングルから写真を撮影する人が多く、初夏の桔梗、秋の彼岸花など、季節ごとの美しい自然に囲まれた美しい風景を楽しんで頂けるようにもなっています。

なお、毎年8月23日・24日には「地蔵会」も行われ、夜になると浮図田の周辺では燈明皿に火が灯され万灯供養が行われ、ほのかな光に包まれた幻想的風景を味わって頂くことが出来るようになっています。

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元興寺浮図田の風景

最も人気の写真撮影スポットから撮影した「浮図田」と本堂・禅室の風景。ここを訪れれば、目まぐるしく流れゆく現代社会の騒がしさとは無縁の佇まいに誰しもがしばし癒しを受ける、そんな風景が広がっています。

石仏のみならず、石塔も大量に並べられており、整然と並ぶその姿は圧巻の風景を生み出しています。

様々な由来を持つ石仏・石塔が大量に集められているため、一つ一つの模様や違いをじっくり味わってみるのもおすすめです。

元興寺境内の石仏たち

アクセス

元興寺本堂・禅室は北側に隣接、総合収蔵庫は南側に隣接

近鉄奈良駅から南東に徒歩15分

JR奈良駅から東に徒歩20分

奈良交通バス

・JR奈良駅、近鉄奈良駅から「天理駅」・「下山」・「窪ノ庄」行き乗車、「福智院町(元興寺東口)」下車、西に徒歩5分

※元興寺境内まで

周辺地図