朝日観音

【朝日観音】「奈良の日の出」に美しく照らされる比較的大きな三尊像

ごあんない

滝坂の道沿いでは最大規模の磨崖仏

朝日観音は、奈良市街地から剣豪の里「柳生」へと伸びる「柳生街道(滝坂の道)」の脇を流れる渓流沿いにある比較的大きな石仏(磨崖仏)です。

ハイキングコース沿いからそれほど離れていない渓流の対岸にその立派な姿を見せる朝日観音は、実際にはいわゆる「観音様」ではなく、中央に高さ2メートルを超える弥勒如来磨崖仏、左右にはそれぞれ少し小さめの地蔵磨崖仏が彫られた形となっています。造立された時期は弥勒如来が鎌倉時代の文永2年(1265年)、地蔵磨崖仏は向かって左側のものは弥勒如来と同じ時期、また右側の地蔵菩薩は左側の地蔵菩薩とは異なり錫杖を持っておらず、後世の室町時代初頭の作とされていますが、いずれにせよ700~800年近い歴史を刻んだ歴史ある存在となっています。なお、滝坂の道を下流側に少し進むと「夕日観音」と呼ばれる弥勒仏が別にありますが、作られた時期も近くなっており、朝日観音と同一の作者によるものと考えられています。

確かに「朝日」に照らされますが、午後は薄暗くなります

なお、「朝日」という名前の由来は、その名の通りやや東を向いているため、森林に差し込む朝日に美しく照らされることから名付けられたとされています。但し、朝日を浴びるということは、太陽が西側に移動する昼間以降はかなり薄暗い環境になってしまい、ハイキング客の多い昼下がりなどには写真撮影がややしづらいということにもなりますので、写真撮影は晴れた早朝にして頂くのがおすすめとなっています。

朝日観音

ハイキングコース沿いから川を挟んで対岸の岩に彫られた「朝日観音」。中央の弥勒如来と向かって左側の地蔵菩薩は同じ時期のものであり一体的に描かれていますが、右側の地蔵菩薩は描かれている高さも少し異なるなど、後世の作となっています。

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

JR・近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「高畑町」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「破石町」バス停下車、東に徒歩40分~1時間程度

※滝坂の道は、一般的な「山道」と言ってもよいハイキングコースであり、2017年秋に台風被害を一部で受けて以降は路面の状態が悪い箇所も多くなっており、注意が必要な状況となっています。なお、ハイヒールやサンダルで歩くことは路面状況から考えると極めて危険であり、大きな怪我をするリスクやヤマビル被害を受けるリスクもあるので厳に慎んでください。

近隣スポット

朝日観音は「滝坂の道」沿いにあります、夕日観音・三体地蔵周辺から東に徒歩10分程度、寝仏から東に徒歩12分程度、首切地蔵から西に徒歩10分程度

朝日観音周辺地図