この記事では、奈良観光に便利な奈良交通バスが運行する「定期観光バス」に関する情報について、その使い方やルートなどをなるべくわかりやすくまとめていきます。
定期観光バスは、毎日運行・1名から催行確定となっており、気軽にご利用頂ける存在です。
また、アクセス手段に気を使うことなく「拝観」に集中できるほか、丁寧な解説も聞くことが可能ですので、奈良をはじめて訪れる場合にはぜひご利用しておきたい存在となっています。
定期観光バスは、季節ごとなどに運行されるコースの内容が異なる場合があります。本サイトの情報は必ずしも最新の状況とは限りませんので、奈良交通が公表する最新の情報も必ずご確認下さい。
定期観光バスを使うメリットって?
「はじめての奈良」にはぴったりです
定期観光バスは、どの都市で運行されているものにも共通することですが、その都市の主要観光スポットをぐるりと周遊するというルートの設定がなされており、はじめての観光であっても有名観光スポットをしっかりとおさえることが出来るようになっています。
あらかじめルートが決められており、案内はガイドさんにお任せすればよい訳なので、お寺や神社をじっくりと味わうことに専念でき、知らないまちを自分で移動する面倒くささからも無縁となっています。
拝観料と交通費を気にする必要がありません!
個人で観光する場合は、観光スポット間の移動ごとに電車や路線バスの運賃がかかり、お寺ごとに拝観料を気にしなくてはなりません。
しかし、定期観光バスに乗ってしまえばいちいちお支払い頂く必要もなく、「ただ乗って巡る」だけで済みますので、大変スマートに観光することができるようになっているのです。
混雑状況などを気にする必要もありません!
あらかじめ予約をして乗車する定期観光バスは、お寺や神社側もあらかじめ毎日定期観光バスの観光客が訪れることを想定しているため、一般の観光客のように拝観受付に並んだり、混雑に巻き込まれたりするようなことはありません。
熟練のガイドさんの大変わかりやすい案内・解説付きです!
定期観光バスの「強み」と言えば、上述した「スムーズさ」以外にも、歴史などに深く精通した「ガイドさん」の存在というものもあります。
つまり、個人で観光する際と比較すると一層深みのある「奈良観光」を楽しめるというのも定期観光バスの醍醐味の一つなのです。
定期観光バスの予約方法・乗り方
予約・支払い(乗車)方法
奈良交通バス公式サイトから予約する
奈良交通バス公式サイトからのご予約の場合は、
のページからご希望のコースを選択し、ご予約して頂くことになります。
なお、公式サイトで申し込むと、ネット上で予約の取り消しなども出来るようになりますが、予約には「奈良交通ウェブ会員」への入会が必要となります。
なお、ネット予約をした場合、お支払い(決済)方法は「クレジット決済」もしくは「コンビニ払い」のみとなります。ネット予約の場合、当日現金でお支払い頂くことは出来ません。
当日乗車の際には、出発20分前までに奈良交通の窓口で予約者名や予約の番号を申告し、乗車の手続きを行います。
電話で予約する
最も簡単に、時間をかけずに予約できる方法は「電話予約」です。番号などの詳細は 定期観光バス(奈良交通公式サイト) からご確認下さい。
予約の取り消しも同じ電話番号でして頂けるようになっています。
また、料金のお支払いは、乗車する駅前(JR奈良・近鉄奈良)にある奈良交通の窓口(受付)でお支払い頂くことになります。
事前のお支払いではなく、奈良市内に来てから窓口でのお支払いとなっており、ネット予約とは全く違う仕組みになっていますのでご注意ください。
旅行会社で予約する
基本的には奈良交通公式サイト・電話予約がおすすめですが、近畿日本ツーリスト・日本旅行・JTBをはじめとした全国の旅行会社などの窓口でも定期観光バスの予約を行う事ができます。
旅行会社の店舗などではクーポンが発券され、そこで支払いも完了することになりますので、乗車当日に駅前(JR奈良・近鉄奈良)にある奈良交通の窓口でクーポンを示し、乗車の手続きを行うだけで構いません。
乗り場について
奈良交通の定期観光バスは、全てのコースにおいて「JR奈良駅」と「近鉄奈良駅」の2つの乗り場からの乗車となっています。それ以外の駅や観光地からスタートするコースはありませんのでご注意ください。
JR奈良駅の場合、乗車手続きや支払いを行う「JR奈良案内所」はJR奈良駅の改札を出てすぐ西側にあるほか、乗り場は高速バスなども発着する「4番乗り場」付近からとなっています。
4番乗り場は改札のある2階から階段を降りてタクシー乗り場・市内循環バス(内回り)のバス乗り場を通り過ぎてすぐの場所にあります。
近鉄奈良駅の場合、乗車手続き・支払いを行う「近鉄奈良案内所」は少しわかりにくいですが、「東改札」を出て、「市内循環バス(外回り)」乗り場方面へと抜ける北側の階段を登った先、地上の出口から小さな横断歩道を挟んですぐの位置にあるビルの1階にあります。
また、乗り場はその案内所の正面付近すぐにあります。
なお、いずれの案内所での受付も、発車の20分前までには行って頂く必要がありますのでご注意ください。
主要なコースの概要・料金
※コースは2023年初め現在の最も基本的な内容を紹介しています。各コースによって運行期間の設定が異なる場合があります。また、今後コースが変更・追加などされる場合がありますので、その点はご留意下さい。
定番のコース(レギュラーコース)の一例
運行されているコース(通常時の場合)は、古都奈良の世界遺産「東大寺・興福寺・春日大社」や「法隆寺」など代表的なみどころを巡る奈良交通定期観光バスの「定番」コースとなっており、複数のコースが用意されています。
東大寺・春日大社・興福寺・若草山(VR特別コース)
JR奈良駅13時30分・近鉄奈良駅13時35分発 所要時間約4時間
料金:大人5,300円・小児3,150円
最も定番の観光スポットを巡る「東大寺・春日大社・興福寺・若草山」。このコースでは、古都奈良の世界遺産として名高い東大寺(大仏殿)・春日大社(国宝殿も含む)・興福寺(国宝館も含む)・若草山の奈良を象徴する4つの観光スポットを巡るルートとなっています。
東大寺大仏殿・春日大社国宝殿・興福寺国宝館は、通常の観光で訪れた場合は計2,000円程度の拝観料がかかりますが、定期観光バスに乗れば、手ぶらで拝観・見学に専念して頂けます。
なお、2023年1月からはVR映像を使用したプログラムも用意されているとのことです。
各有名スポットの混雑時も、団体の場合拝観しやすくなりますので、定期観光バスをご利用頂くのがおすすめです。
法隆寺・薬師寺・唐招提寺コース
JR奈良駅9時55分発・近鉄奈良駅10時発 所要時間約7時間
料金:大人8000円・小児3720円(薬師寺玄奘三蔵院伽藍非公開時は大人300円・小児100円引き)
「法隆寺・薬師寺・唐招提寺コース」は、東大寺などの奈良の象徴的な観光名所ではなく、少し離れた「唐招提寺・薬師寺」、そして斑鳩エリアの「法隆寺・中宮寺・慈光院」を巡る贅沢なコースとなっています。
このコースは定番のコースとしては唯一昼食休憩を挟むという行程となっており、料金もやや高めに見えますが、5つのお寺の拝観、またやや電車と路線バスでは移動しにくいルートを観光バスに乗って移動できるというメリットがありますので、コストパフォーマンスも高いコースとなっています。
なお、昼食は別料金で手配できるほか、休憩中に近隣の飲食店をご自分で利用して頂くことも出来ます。
この他
2023年初頭の時点では、レギュラーコースとして「大神神社と飛鳥めぐり」、時間が短い「クイックコース」として「東大寺・春日大社・興福寺」・「法隆寺・中宮寺」・「大神神社・石舞台」のコースも設定されています。また、各種期間限定のコースも設定されています。
なお、コースの設定状況はその後変更となっている場合もありますので、最新の情報は奈良交通公式サイトをご確認下さい。
期間限定のコース
期間(季節)限定のコースについては、代表的なものとしては浄瑠璃寺・岩船寺・正暦寺・円成寺・長谷寺・室生寺方面などへのルートがあり、安倍文珠院・岡寺・宝山寺・長弓寺・信貴山朝護孫子寺・大願寺・円照寺・興福院・霊山寺・秋篠寺などへのコースが設定されたこともあります。また、食事を楽しむようなコースも設定されることがあります。
時には一般拝観は一切受け付けていないお寺を含むコースが設定されることもあり、その場合は定期観光バスの限定コースの利用が、事実上一般の観光客が訪れる「唯一の窓口」となっているなど、「奈良」を深く、じっくりと味わうチャンスを得ることも出来るようになっています。
但し、これらの限定コースは毎年同じ時期に・全く同じルートが必ず設定されるとは限りませんので、コースの設定状況・運行状況については、奈良交通のウェブサイト等をその都度ご確認頂く事をおすすめします。
まとめ
定期観光バスは、季節ごとなどに運行されるコースの内容が異なる場合があります。本サイトの情報は必ずしも最新の状況とは限りませんので、奈良交通が公表する最新の情報も必ずご確認下さい。
ぜひ、便利でお得な奈良交通「定期観光バス」を利用して、スムーズな観光を楽しんでみてはいかかでしょうか。