奈良観光に便利な「定期観光バス」についてまとめてみた

この記事では、奈良観光に便利な奈良交通バスが運行する「定期観光バス」に関する情報について、その使い方やルートなどをなるべくわかりやすくまとめていきます。

定期観光バスを使うメリットって?

1.「はじめての奈良」にはぴったりです

定期観光バスは、どの都市で運行されているものにも共通することですが、その都市の主要観光スポットをぐるりと周遊するというルートの設定がなされており、はじめての観光であっても有名観光スポットをしっかりとおさえることが出来るようになっています。あらかじめルートが決められており、案内はガイドさんにお任せすればよい訳なので、お寺や神社をじっくりと味わうことに専念でき、知らないまちを自分で移動する面倒くささからも無縁となっています。つまり、「はじめての奈良観光」、「奈良の初心者」さんにとっては大変おすすめできる存在となっているのです。

2.拝観料と交通費を気にする必要がありません!

観光地をぐるりを回る定期観光バスの「料金(運賃)」は一見比較的高くなっているようにも見えますが、当然ながらこれは訪れる「お寺・神社」の拝観料、また各観光スポットを移動する交通費等を全て合算したものになっています。個人で観光する場合は、観光スポット間の移動ごとに電車や路線バスの運賃がかかり、お寺ごとに拝観料を気にしなくてはなりませんが、定期観光バスに乗ってしまえばいちいちお支払い頂く必要もなく、「ただ乗って巡る」だけで済みますので、大変スマートに観光することができるようになっているのです。

3.混雑状況などを気にする必要もありません!

あらかじめ予約をして乗車する定期観光バスは、お寺や神社側もあらかじめ毎日定期観光バスの観光客が訪れることを想定しているため、一般の観光客のように拝観受付に並んだり、混雑に巻き込まれたりするようなことはありません。決まったスケジュールで移動し、決まった時間に拝観をすることになっていますので、仮に観光シーズンで大勢の観光客がいるような場合でも、その影響を受けることなくスムーズに観光できるという「特権」が付いているのです。

4.熟練のガイドさんの大変わかりやすい案内・解説付きです!

定期観光バスの「強み」と言えば、上述した「スムーズさ」以外にも、歴史などに深く精通した「ガイドさん」の存在というものもあります。定期観光バスに乗務されるガイドさんは、奈良交通バスの中でもベテラン、精鋭のガイドさんが担当されることが多く、各寺社、観光スポットに関することであればほとんど「なんでも」知っておられるため、深い歴史・由来などをわかりやすく解説してくださいます。つまり、個人で観光する際と比較すると一層深みのある「奈良観光」を楽しめるというのも定期観光バスの醍醐味の一つなのです。

定期観光バスの予約方法・乗り方

予約・支払い(乗車)方法

奈良交通の定期観光バスのご予約方法には、奈良交通公式サイトからの予約・電話予約・旅行会社での予約という3種類の予約方法があります。

奈良交通バス公式サイトから予約する

奈良交通バス公式サイトからのご予約の場合は、

定期観光バス-コース一覧

のページからご希望のコースを選択し、ご予約して頂くことになります。なお、公式サイトで申し込むと、ネット上で予約の取り消しなども出来るようになりますが、予約には「奈良交通ウェブ会員」への入会が必要となります。

なお、ネット予約をした場合、お支払い(決済)方法は「クレジット決済」もしくは「コンビニ払い」のみとなります。当日現金でお支払い頂くことは出来ません。またネット予約は2日前までの予約となっており、それ以降の直前の場合はお電話で予約して頂くことになっています。

電話で予約する

最も簡単に、時間をかけずに予約できる方法は「電話予約」です。電話予約は

奈良交通の総合予約センター

TEL:0742-22-5110(8時半~19時・年中無休)

で行う事が出来ます。予約の取り消しも同じ電話番号でして頂けるようになっています。

また、料金のお支払いは、当日乗車する駅前(JR奈良・近鉄奈良)にある奈良交通の窓口(受付)でお支払い頂くことになります。事前のお支払いではなく、必ず当日のお支払いとなっており、ネット予約とは全く違う仕組みになっていますのでご注意ください。

旅行会社で予約する

基本的には奈良交通公式サイト・電話予約のみがおすすめですが、近畿日本ツーリスト・日本旅行・JTBをはじめとした全国の旅行会社の窓口でも定期観光バスの予約を行う事ができます。

旅行会社の店舗などではクーポンが発券され、そこで支払いも完了することになりますので、乗車当日に駅前(JR奈良・近鉄奈良)にある奈良交通の窓口で乗車の手続きを行うだけで構いません。

乗り場について

奈良交通の定期観光バスは、全てのコースにおいて「JR奈良駅」と「近鉄奈良駅」の2つの乗り場からの乗車となっています。それ以外の駅や観光地からスタートするコースはありませんのでご注意ください。

JR奈良駅の場合、乗車手続きや支払いを行う「JR奈良案内所」はJR奈良駅の改札を出てすぐ西側にあるほか、乗り場は高速バスなども発着する「4番乗り場」からとなっています。4番乗り場は改札のある2階から階段を降りてタクシー乗り場・市内循環バス(内回り)のバス乗り場を通り過ぎてすぐの場所にあります。

近鉄奈良駅の場合、乗車手続き・支払いを行う「近鉄奈良案内所」は少しわかりにくいですが、「東改札」を出て、「市内循環バス(外回り)」乗り場方面へと抜ける北側の階段を登った先、地上の出口から小さな横断歩道を挟んですぐの位置にあるビルの1階にあります。また、乗り場はその案内所の正面付近の道路沿いにあります。

なお、いずれの案内所での受付も、発車の20分前までには行って頂く必要がありますのでご注意ください。

案内所の詳しい場所(地図)については奈良交通公式サイト「定期観光バス―のりば・案内所・アクセス」をご覧ください。

各コースの概要・料金(平成30年4月1日~)

世界遺産コース

世界遺産コースは、JR・近鉄奈良駅からスタートし、主要な観光スポットを巡るという奈良交通の定期観光バスの「定番」コースとなっており、3つのコースが用意されています。

奈良公園3名所コース

JR奈良駅9時20分・近鉄奈良駅9時25分発 所要時間約3時間10分

料金:大人3500円・小児1900円

最も定番の観光スポットを巡る「奈良公園3名所コース」。このコースでは、東大寺(大仏殿)・春日大社(国宝殿も含む)・興福寺(国宝館も含む)の奈良を象徴する3つの観光スポットを巡るルートとなっています。

東大寺大仏殿・春日大社国宝殿・興福寺国宝館は、通常の観光で訪れた場合は計1800円の拝観料がかかりますが、定期観光バスに乗れば、手ぶらで拝観・見学に専念して頂けます。なお、もれなくついてくる「利用券」を使うことで、興福寺で現地解散したあとに奈良駅までの路線バス(多数運行)を無料で利用できるようになっています。

奈良公園3名所と若草山コース

JR奈良駅9時20分・近鉄奈良駅9時25分発 所要時間約4時間10分

料金:大人4500円・小児2400円

「奈良公園3名所と若草山コース」は、上記のルートにプラスして東大寺大仏殿・平城宮跡・奈良市街地を一望する「若草山頂」にも行くことができるルートとなっています。「3名所」のみをめぐるコースとバスは同じとなっており、若草山コースを選んだ場合は、興福寺国宝館などの見学後、解散せずに若草山に行くという行程となっています。

法隆寺・西ノ京コース

JR奈良駅9時55分発・近鉄奈良駅10時発 所要時間約7時間

料金:大人7500円・小児3530円(薬師寺玄奘三蔵院伽藍非公開時は大人300円・小児100円引き)

「法隆寺・西ノ京コース」は、東大寺などの奈良の象徴的な観光名所ではなく、少し離れた「唐招提寺・薬師寺」、そして斑鳩エリアの「法隆寺・中宮寺・慈光院」を巡る贅沢なコースとなっています。

このコースは世界遺産コースの中では唯一昼食休憩を挟むという行程となっており、料金もやや高めに見えますが、5つのお寺の拝観、またやや電車と路線バスでは移動しにくいルートを観光バスに乗って移動できるというメリットがありますので、コストパフォーマンスも高いコースとなっています。なお、昼食は別料金で手配できるほか、休憩中に近隣の飲食店をご自分で利用して頂くことも出来ます。

古都奈良ゆうゆうバスラインコース

ゆうゆうバスラインコースは、数年前に新設された定期観光バスのコースであり、JR・近鉄奈良駅をスタートして、再び戻ってくるのではなく「現地解散」を行ったり、午後出発のコースが設けられているなど、定番コースとは行程が異なることが特徴となっています。

斑鳩ゆうゆうバスライン

JR奈良駅9時55分・近鉄奈良駅10時発 所要時間約2時間45分

料金:大人3500円・小児1760円

「斑鳩ゆうゆうバスライン」コースは、聖徳太子ゆかりの「法隆寺」と「中宮寺」の2つのお寺だけをじっくりと拝観できるコースとなっており、拝観後は法隆寺で現地解散となる行程となっています。また、法隆寺で解散後はもれなく頂ける利用券で奈良交通路線バスに乗車し、「法隆寺駅」・「王寺駅」・「筒井駅」のいずれかにアクセスして頂くことも出来るようになっています。

西ノ京ゆうゆうバスライン

JR奈良駅13時55分・近鉄奈良駅14時発 所要時間約3時間

料金:大人3000円・小児1320円(薬師寺玄奘三蔵院伽藍非公開時は大人300円・小児100円引き)

「西ノ京ゆうゆうバスライン」コースは、東大寺などからは少し離れた「唐招提寺」・「薬師寺」をじっくりと拝観して、最後に平城宮跡一帯を車窓からお楽しみいただけるルートとなっています。なお、こちらは現地解散ではなく、JR・近鉄奈良駅が発着となっています。

山の辺~明日香ゆうゆうバスライン

JR奈良駅9時10分・近鉄奈良駅9時15分発 所要時間約3時間

料金:大人3000円・小児1830円

「山の辺~明日香ゆうゆうバスライン」は、奈良交通の毎日運行される定期観光バスの中では最も遠くに足を伸ばすルートとなっており、古代ロマンあふれる「大神神社」、そして「石舞台」をじっくりと味わって頂けるようになっています。このコースは石舞台で現地解散となり、もれなく「レンタサイクル利用券」と明日香周遊バス「赤かめ」1日乗車券が付いてきますので、解散後の散策にかかる移動と「飛鳥駅」・「橿原神宮前駅」への帰路には改めて料金をお支払い頂く必要はありません。

季節限定特別コース(一部紹介)

大神大社・明日香

JR奈良駅9時10分・近鉄奈良駅9時15分発 所要時間約7時間40分

料金:大人7000円・小児4030円

運行期間(2018年) 4月2日~5月31日・7月13日~9月30日・6月2日~7月8日の間の金、土、日曜日

季節限定コースの「大神神社・明日香」コースは、「ゆうゆうバスライン」で巡る大神神社・石舞台のみならず「柿の葉ずしヤマトあすか店『夢宗庵』」での昼食を頂けるほか、キトラ古墳壁画体験館「四神の館」・橘寺・飛鳥寺も巡る「飛鳥」を満喫できるコースとなっています。定期観光バスの中でもとりわけ豪華なスケジュールとなっており、料金もやや高めですが、1日目に奈良市内を定期観光バスで巡って、2日目にこのコースをお楽しみいただくような行程もおすすめとなっています。

岩船寺・浄瑠璃寺

JR奈良駅9時35分・近鉄奈良駅9時40分発 所要時間約2時間50分

料金:大人2500円・小児1240円

運行期間(2018年) 5月12日・5月13日・5月19日・5月20日

「岩船寺・浄瑠璃寺」コースは、奈良のまちの北側、京都府木津川市にある「当尾の里」を代表するお寺である「岩船寺」・「浄瑠璃寺」のみをじっくりと味わうコースとなっています。季節限定かつ年間わずか4日間のみ設定されたコースでは、岩船寺の秘仏弁才天・羅殺天、浄瑠璃寺の秘仏吉祥天女像などを拝観して頂けるようになっています。

その他のコースについて

定期観光バスには、このほかにも複数の季節限定コースがあるほか、「奈良うまし夏めぐり特別コース」や「うまし冬めぐりコース」など、多彩なコースがあります。

また、一般拝観は一切受け付けていないお寺である「円照寺」なども定期観光バスの限定コースなどでは拝観できるようになっており、事実上一般の観光客が訪れる「唯一の窓口」となっているなど、「ディープな奈良」を味わうチャンスを得ることも出来るようになっています。

おわりに

以上、簡単なものですが、奈良交通の「定期観光バス」についてまとめてきました。

定期観光バスと言うと、近年は別の都市では廃止されるなどしているケースもあり、古臭いイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、奈良の定期観光バスはむしろコースの数が近年増えているとも言え、根強く支持され続ける存在となっています。

定期観光バスに乗れば、「はじめての奈良」の方は十二分に奈良を味わって頂くことが可能となっていますし、「奈良のベテラン」の方は限定コースなどでますます「奈良を深める」ことも出来るようになっていますので、皆さんもぜひ「定期観光バス」を活用してみることを検討してみてはいかがでしょうか。定期観光バスの主要ルートは、その「定期」の名の通り、お正月もお盆でも、年中無休で走っていますので、とっても使いやすい存在になっています!