【必見】「奈良観光」で混雑するシーズン一覧・対策法のまとめ

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この記事では、毎年日本の方・外国の方を問わず大勢の方が訪れる国際文化観光都市である「奈良」のまちの「観光」について、「混雑」状況をテーマに解説していきます。

奈良も近年は外国人観光客の増加により「混雑」しやすい状況が生まれていますが、京都ほどの混雑は見られず、また季節による観光客数の変動もあるために、時期や場所を選べば比較的落ち着いた雰囲気で観光して頂くことも可能です。

以下、とりわけ観光客の多いシーズン・また比較的観光客が少ないオフシーズンの時期・また人混みの状況を避けて観光を楽しむコツなどについてなるべくわかりやすくまとめていきます。

基本的な「観光シーズン」・「オフシーズン」はいつ?

京都・鎌倉などと並ぶ日本有数の観光都市である「奈良」のまち。

京都などの場合、「年中混雑」しているという印象が一般化し、観光に訪れるのを回避しようとする国内の観光客の方も増加しつつあるといった話も聞きますが、

「奈良」の場合は、近年やや観光客の訪問時期の分散化が進んでいるとは言え、少なくともおおよその「観光シーズン(繁盛期)」と「オフシーズン(閑散期)」があります。ここからは季節ごとにその「混雑状況」についてなるべく細かく解説していきます。

春(3~5月)

まず、「春」のシーズンは、簡単に言えば、1年で最も観光客の多いシーズンと言えます。

3月上旬の東大寺「修二会(お水取り)」の時期は、あくまでも夜の「お松明(二月堂から火の粉が舞う)」を見にやって来る観光客中心といった雰囲気で、ならまちエリアや奈良公園一帯がお昼間に人が大変多くなるようなことはあまりありません。

しかし、温暖な気候になるにつれて、観光地全体で訪れる観光客の数がどんどんと増えていきます。桜のシーズンになる頃からは「晴れた日(特に土日祝日)」を中心奈良公園・東大寺・春日大社周辺は人の多い状況が続きます。

なお、桜については奈良公園一帯は比較的広いため、かなりの人出になる場合でも「芝生のエリア」であれば支障が出ることはないでしょう。例えば「吉野山」のような桜の名所と比べると、人は多いとは言え、混雑度はかなり低めです。

3月下旬以降の時期は平日であっても天気が良ければ観光客は比較的多く、5月頃には修学旅行者なども増えてくるため、1年の中で最も来訪者数の多い「観光シーズン」の山場となります。

この時期は、「雨の日」を狙って行くようなことをしない限り、人の少ない静かな日を狙って観光に訪れるようなことは難しくなっているのです。

また、ならまちエリアなどに関しては、東大寺などには及びませんが、土日祝日になると状況によっては狭い道を車で走ることが難しくなるくらいの観光客が訪れることもあり、人気飲食店などは最も予約が取りにくいシーズンとなります。

この他、唐招提寺・薬師寺等の主要寺院も同様に境内は人が多くなりますが、「平城宮跡」に関しては「平城京天平祭り」開催時を除いては年中比較的人が少ない状況が続く(敷地が広大なので、たくさん観光客が来ても空いている)と言って差し支えありません。

夏(6~8月)

さて、5月を過ぎて6月になると、観光客数は明らかに減少傾向となります。

もっとも、10年程前と比べると「ムジークフェスト」といった「オフシーズン対策」の観光イベントが開催されるようになり、観光客の分散化も進んでいるため、奈良公園周辺に関しては6月になっても訪問者が大幅に減るようなことはありません。

しかし、春のシーズンと比べると6月~8月の間は平日中心とは言え、大きな混雑に巻き込まれるようなことは少なくなります。

とりわけ「猛暑」の時期は「ならまち」エリアまで足を伸ばそうとする観光客が明らかに減少してしまいますので、暑さに耐えられるならば、ならまち周辺の観光施設を比較的静かな雰囲気で訪れるにはおすすめのシーズンとも言えるでしょう。

なお、8月に入ると「なら燈花会」やお盆シーズンの「東大寺万灯会」・「大文字送り火」といったイベントが続き、いずれもイベントが開催される夜間の時間帯は会場周辺~JR・近鉄奈良駅一帯でかなりの人混みが発生します。

夏については主要な行事は「夜間」の開催がほとんどですので、行事が開催される場合でも、昼間に大きな混雑が見られることは少ないでしょう。

秋(9~11月)

9月に入ってからも、観光客数は連休の時期などを除いて6~8月頃の平均と大きな変化はありません。

観光客が明らかに増加し始めるのは、10月に入ってからとなります。過ごしやすいシーズンの訪れとともに観光客がどんどんと増加し、10月下旬~11月中旬頃に実施される「正倉院展」の時期に5月と並ぶ「観光シーズン」の山場を迎えます。

この時期は、土日祝日・平日いずれの場合も含めて東大寺・春日大社・奈良公園界隈・唐招提寺・薬師寺周辺は大勢の観光客で常に賑わいを見せ、ならまちエリアの施設の入館者も大変多くなります。

とりわけ大仏殿~奈良国立博物館周辺は京都の四条河原町界隈に近いような人混みとなることもあり、雨の日でもそれなりの混雑となるほか、奈良駅との間を結ぶバスも状況によっては最大限に臨時便が運行されるなど、人の流れが止まることがない状況となります。

もっとも「紅葉」については、正暦寺等を除き、奈良市内には京都のような著名な紅葉スポットは見られないこともあり、紅葉狩りに伴う混雑は少な目です。

紅葉のシーズンは「正倉院展」終了後となる場合がほとんどですので、京都よりは快適な環境で奈良公園一帯をはじめとする紅葉をお楽しみ頂くのもおすすめです。

冬(12~2月)

冬のシーズンは、基本的に「最大のオフシーズン」です。

12月の「春日若宮おん祭」・お正月の春日大社などへの「初詣」、1月下旬の「若草山山焼き」といった行事の折にはその見学、参拝ルート周辺では大混雑が発生したり、交通規制で車が乗り入れられないケースなどがありますが、その時期を除いては実にスムーズに観光を楽しむことが出来ます。

なお、12月よりは1月・2月のほうが一層観光客は少ない傾向となり、例年2月が底となります。

とりわけ、冬の寒い平日などは「ならまち」のみならず奈良公園一帯でも閑散としていることが多く、場所によっては観光スポットを独り占めしているかのような贅沢な時間をお過ごし頂くこともできてしまいます。

この傾向は雨や雪が降れば尚更であり、一部の飲食店やゲストハウスの中には冬に長期休業を行うところも見られるほどです。

なお、お正月の時期は東大寺・春日大社は大にぎわいですが、それ以外の「ならまち」エリア等の観光施設は全て閉鎖されている場合が多いですのでご注意ください。

2月に入ると、イルミネーションイベント「なら瑠璃絵」が行われますが、大混雑にはなりません。また、節分行事が行われる当日のみ一部の寺社に多くの観光客が訪れますが、それ以外は概ね落ち着いた環境で観光して頂けます。

単純に「静かな環境」の奈良を望まれる場合は、イベント開催時を避けた「冬の奈良観光」が最もおすすめと言えるでしょう。

場所・スポット・時間によって混雑状況は違います

いつも混んでいるスポット

さて、「オフシーズン」と「観光シーズン」のおよその目安について解説をして来ましたが、「年中人の多いスポット」というものも当然ながらあります。

例えば、奈良最大の観光地である「東大寺大仏殿」や「春日大社」については、基本的に年中それなりの観光客数となる点を確認しておかなくてはなりません。

このようなスポットでも、開門時間に近い朝早い時間であれば、時期を問わず比較的静かな環境でスムーズに参拝・拝観して頂けるようになっていますが、日中時間帯であれば、写真が撮りやすい「ガラガラ」の環境であるようなケースは余程の荒天時等を除いてはあまり見られません。

いわゆる「オフシーズン」であっても「大混雑」とは言わずとも、最も有名な拠点観光スポットにはそれなりの人がいる。これに関しては京都などと変わりない状況となっています。

もっとも、混雑といっても「移動に支障をきたす」ようなことはありませんのでその点はご安心ください。

特定の時期のみに観光客が集中するスポット

また、先述したように、名の知られた観光スポットであっても「平城宮跡」などの広々とした空間であれば、「平城京天平祭」といったイベント開催時以外は概ね閑散としています。

一方、「般若寺」であれば「コスモス」のシーズン(10月頃)、「正暦寺」であれば「紅葉」のシーズン(11月頃)、「月ヶ瀬梅林」であれば「梅」のシーズン(3月頃)といった特定の時期のみに観光客が集中するようなスポット(基本的には花や紅葉の名所)もあります。

花の名所については、見頃でも大きな混雑にはならないスポットも多いですが、一部人気スポットはそれなりの混雑となります。これらはその「見頃」であれば避けようがありません。

あらかじめ訪れるスポットの情報を仕入れておきましょう

また、オフシーズンとされる時期でも、そのお寺、神社、観光施設だけ特別な行事が行われているような場合は当然ながら「街全体」の混雑度合いが当てはまらなくなります。

訪れる場所があらかじめ決まっており、なおかつ「イベント・行事」への参加ではなく静かに「拝観・見学」することを目的とする場合は、奈良市・奈良県などの観光サイトが提供する最新イベント情報などを参考に、特別なイベント・行事が実施されていないかをチェックしておくことが無難でしょう。

近年はオフシーズンに各種イベントが開催される事も多く、通常通りの混雑傾向が当てはまらないケースも一部見られます。

まとめ・対策法

以上、奈良のまちの「観光」について、その「シーズン」ごとの混雑状況・特徴についてまとめてきました。最後はまとめを兼ねて「混雑対策」について考えておきましょう。

1.混雑してもいい。という方へ

当然ながら、いつの時期、どの時間帯に来ても特に問題はありません。

ディズニーランドやUSJのアトラクション待ちなどに慣れている方からすれば、そもそも「奈良観光」の混雑度合いや待ち時間というものは、仮に最も観光客の多い時期であっても大したことはありません。

2.多少の混雑・人混みならよい。という方へ

大型連休・秋の連休・正倉院展シーズンといった時期さえ避ければ大きなストレスはないと思われます。

奈良のまちは冬季などを除けば土日祝日は常に人は多いですが、驚くほどの混雑ではありませんので、問題なく観光して頂けるかと考えられます。

ただし、観光スポットごとの行事・イベントの状況によっては街全体の状況以上に混雑するケースがありますので、訪れるスポットの状況についてあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

3.駐車場など「クルマ」の混雑状況を気にする方へ

基本的に「平日」のみがおすすめです。

クルマを利用する観光客の動向は、外国人観光客を含めた全体の観光客の動向とは少し異なり、観光シーズンも含めて「平日」と「土日祝日」の差が極めてはっきりとする傾向にあります。

すなわち、比較的観光客数の多い時期でも平日であれば駐車場が空いているケースもあったり、オフシーズンでも土日祝日であれば駐車場が混雑するようなこともないとは言えません。

また、駐車料金も平日と土日祝日で2倍以上では済まないような料金差が発生する場合もあります。

4.閑散とした環境で観光を楽しみたい。という方へ

まず、連休時期や全ての観光シーズン、大きな行事が行われる時期は全て避ける必要があります。その上で、基本的に夏季か冬季の「平日」(特に冬季がおすすめ)に観光にお越し頂くことをおすすめします。

閑散期であっても、観光するスポットが決まっている場合は、その観光スポットで行われる行事・イベントの有無はあらかじめしっかり確認しておくことをおすすめします。

なお、雨の日でもよいのであれば、雨の日を選んで訪れる事で、混雑の可能性は更に低くなります。