東大寺御髪塔

【東大寺御髪塔】「髪」にまつわる少し奇妙な伝説が残された石塔

ごあんない

法華堂経庫の真横に建つ立派な石塔

東大寺御髪塔(おはつとう)は、東大寺二月堂・三月堂(法華堂)などがある「上院」エリアの南端部、法華堂経庫と呼ばれる奈良時代の校倉造りの倉庫の南側にひっそりと建っている十三重石塔(現在は一部欠損にて十二重)です。

この石塔の建立年代などは正確な記録は残されていない一方、形式自体は鎌倉期における典型的な十三重石塔と変わりないものとなっていますが、この石塔をめぐっては、「御髪塔」と言う名の通り「髪」にまつわる少し変わった伝説が残されています。

女性の髪で造ったロープを埋めたとも、聖武天皇の髪の毛を埋納したとも…

一例としては、「大仏殿再建時に使用した『黒髪』で結い上げたロープを埋納している」という伝説、また「東大寺鐘楼(奈良太郎)の梵鐘を吊るすために使用した女性の黒髪を用いたロープを埋納している」という、東大寺の建立・再建過程において使われた「長い髪の毛」にまつわる伝説が残されています。

また、別の伝説としては「聖武天皇御髪塔」として、聖武天皇が大仏殿完成の折に自ら「出家」する際に剃髪したその「髪の毛」を埋納しているという伝説もあり、その真偽も含めて確かなことは一切分かりませんが、「髪の毛」という妖しさもあいまって深い歴史・因縁を感じさせるスポットとなっています。

御髪塔は、東大寺境内の中では知名度はそれほど高い存在とは言えませんが、ひっそりとした風情の石塔にも深い歴史が残されているという奈良の奥深さを感じさせる空間となっていますので、周辺を訪れた際にはぜひ忘れずに見ておきたい存在となっています。

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR奈良駅、近鉄奈良駅から奈良交通バス「市内循環外回り」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、北東に徒歩14分、または「春日大社本殿」行き乗車、「東大寺大仏殿」下車、北東に徒歩13分

・JR奈良駅西口、近鉄奈良駅から奈良交通バス「青山住宅」・「州見台八丁目」行き乗車、「今小路」下車、東に徒歩15分

ぐるっとバス(土日祝日・観光シーズンのみ運行)

・JR奈良駅、近鉄奈良駅から「ぐるっとバス奈良公園ルート(土日祝日・観光シーズンのみ運行)」乗車、「手向山八幡宮・二月堂前」下車、北に徒歩3分

近隣スポット

東大寺法華堂経庫とは隣接・東大寺法華堂(三月堂)から南にすぐ・四月堂(三昧堂)から南東にすぐ・手向山八幡宮から西にすぐ・手向山八幡宮宝庫から北にすぐ・開山堂(良弁堂)から南東にすぐ・東大寺二月堂から南に徒歩2分

東大寺御髪塔周辺地図