【南明寺】平安・鎌倉時代の遺産が数多く残る山里のお寺

ごあんあい

柳生街道沿いのお寺は奈良時代以前にさかのぼる歴史を持つ?

南明寺(なんみょうじ)は、奈良市街地周辺から「柳生一族」ゆかりの柳生エリアへと伸びる「柳生街道」の途中、「阪原」地区と呼ばれる山に囲まれた農村集落の中心部に位置するお寺です。

お寺の創建年代は確かなことは分かっておらず、奈良時代以前からあったという伝承や、奈良時代に創建されたという伝承、また現在安置されている仏像などを他所から移転する形で鎌倉時代頃に創建されたという説など、様々な歴史が記録されています。なお、かつては周辺一帯に「阪原千坊(槇山千坊)」と呼ばれる寺院群があったとされており、多数の建物(堂宇)が並んでいたと考えられています。

穏やかなお姿が特徴のご本尊など、多数の仏像が安置されています

現在の南明寺は、鎌倉時代中期以降に建立されたとされる本堂、また室町時代の十三重石塔、鎌倉時代の宝篋印塔などが残されるのみとなっていますが、本堂の内陣には本尊としては小さな姿が特徴的で、桂の木をそのまま彫りぬいて造られた「薬師如来坐像」、またその脇にはご本尊よりも大きな「釈迦如来・阿弥陀如来坐像」が安置され、いずれも穏やかな姿が特徴の平安時代後期の作となっています。また、この3つの仏像の周囲をお守りする形で小ぶりな四天王像や比較的大きな地蔵菩薩半跏像も安置されています。

なお、拝観についてですが、現在の南明寺は無住のお寺となっており、本堂内陣などの拝観については事前に要予約となっています。拝観料は大人・大学生300円、中高生200円、小学生100円となっています(TEL:0742-93-0392)。例外としては、毎年9月9日に一番近い日曜日に行われる儀式「重陽薬師会」の日などは予約なしで拝観して頂くことが可能となっています。当日は美しい装束を着た人々により雅楽が演奏されるなど、通常時は静寂が広がっている境内が大変にぎやかな空気に包まれます。

南明寺の風景

南明寺本堂(奈良)

一重寄棟造りの南明寺の本堂は、簡素な造りながら、集落の家並みの中ではその堂々とした姿がよく目立つ存在となっています。

境内の東側には結界が張られ、石造物が設置されているほか、本堂のある区画と比べ標高が高くなっており全体としては古墳のような印象を受けますが、詳細は不明となっています。

南明寺「十三重石塔」

アクセス

各駅からのアクセス

JR奈良駅西口・近鉄奈良駅から奈良交通バス「柳生」・「邑地中村」・「石打」行き乗車、「阪原」バス停下車、南東に徒歩3分

近隣スポット

おふじの井戸から南西に徒歩3分・北出磨崖仏から南に徒歩11分・長尾神社から南東に徒歩11分

南明寺周辺地図