【威徳井跡】弘法大師が掘り、小野小町が歌に詠んだとされる井戸の面影

概要

威徳井(いとくい)跡は、東大寺の境内からもほど近い奈良「きたまち」エリアの「京街道」沿いにある小さな井戸の跡です。周辺は「押上町」と呼ばれるエリアであり、その地域の自治会館の敷地内に、小さなお地蔵さまと「井戸」の石枠が設置されています。

この井戸は、観光客からの知名度はほぼゼロと言ってもよい存在ですが、伝承としては弘法大師が井戸を掘ったと言われているほか、小野小町はこの地について「したしきが同じながれや汲みつらん おとどひの子やいとこゐの水」という和歌を残したともされることで知られており、かつては「名水」として知られていた存在となっています。

なお、井戸は道路工事によって失われるまでは現在の場所から少しだけ南の「吉城川」沿いに設置されており、小野小町の作とされる歌が「吉城川」と「威徳井」の水が、「兄弟」のようだという意味となっているように、「従兄弟井」という呼び名が「威徳井」という表記になったと考えられています。

威徳井の井戸枠とお地蔵さま

アクセス

近鉄奈良駅から北東に徒歩14分
JR奈良駅西口・近鉄奈良駅から奈良交通バス「青山住宅」・「州見台八丁目」行き乗車、「押上町」下車、北に徒歩2分

周辺地図