【雲井坂(南都八景)】かつての急坂はバス通りに姿を変える

概要

「雲井坂」は、室町時代以降伝わるようになった奈良の風光明媚な風景を集めた「南都八景」のうちの一つ「雲井坂雨」の舞台であり、現在の奈良県庁東側、「みとりい池園地」の脇の「京街道」に伸びる坂道です。

現在の京街道は数多くのクルマが行き交う主要道路、バス通りとなり、道路脇にも現代的な歩道が整備されるなど東側の「みとりい池園地」を除き風光明媚な風景とは言えない状況ですが、かつては例えば

村雨の晴れまにこえよ雲居坂三笠の山はほど近くとも (藤原為重)

という和歌に残されているように、現在よりも急な坂道であった「難所」であったようで、その坂道に降る雨の様子がしんみりと美しさを感じさせる風景を生み出していたようです。

なお、雲井坂周辺には同じく南都八景に選ばれていた「轟橋」の跡もあり、雲井坂を訪ねた際にはぜひこちらの「痕跡」も確認しておきたいところです。

轟橋(南都八景)―歩道に埋め込まれた石材が唯一の面影と伝わる小さな橋

アクセス

近鉄奈良駅から東に徒歩11分

JR奈良駅西口・近鉄奈良駅から奈良交通バス「青山住宅」・「州見台八丁目」行き乗車、「押上町」下車、南東にすぐ

周辺地図