東大寺東塔院跡

【東大寺東塔院跡】イチョウが美しい空間にはかつて巨大な「七重塔」があった

ごあんない

かつての巨大な七重塔の雰囲気を感じる

東大寺東塔院跡は、東大寺境内の大仏殿の南東側、二月堂や三月堂のある上院エリアの南西側にあたる場所にある芝生が広がる空間(遺跡)です。現在は基壇周辺の盛り土のみがその面影を伝える存在となっており、地表に礎石などを確認することはできません。

東塔院跡はその名の通り、かつて存在した東大寺の巨大な「七重塔」があった場所であり、かつての塔は奈良時代の764年(天平宝字8年)頃に創建されたと言われています。初代の塔はその後約400年経過した平安末期、東大寺全体が壊滅的な被害を受けた平重衡の南都焼き討ちによって一度焼失し、その後鎌倉時代、1227年(嘉禄3年)頃に復興がなされ、室町時代(南北朝時代)の1362年(嘉禄3年)に落雷に伴う火災で再度焼失し、その後は再建されることがありませんでした。

かつての東塔は、「東塔院」と呼ばれるように、東西南北4か所の門を有する重厚な回廊によって塔が囲まれた形を取っていたと言われ、その高さは70メートルから100メートル程度あったと言われ、現在存在する奈良県内のあらゆる建築物よりも高い建物であったことになります。近年は復元整備の可能性を探る意味も含めた発掘調査が開始され、発掘調査によって奈良時代の塔の基壇の上に鎌倉時代に再建された塔の基壇が築かれている姿などが明らかになっています。

イチョウの美しさも魅力です!

歴史ロマンあふれる東塔院跡ですが、その風景自体は「遺跡」と言うよりは、イチョウなどが美しい「芝生広場」の趣が強いものとなっており、晩秋にはイチョウの大木が驚くほどの美しさを見せるほか、木から落葉した後も地面に「イチョウのじゅうたん」のように黄色の落ち葉が降り積もった姿がしばらく味わえるようになっており、秋の奈良公園の穴場観光スポットと言える存在になっています。また春の桜も美しいことで知られ、お花見を楽しむ観光客の姿も見られます。

遺跡としても紅葉の名所としても知られる東塔院跡ですが、基本的に観光客で込み合うようなことはありませんので、大仏殿周辺を散策される際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

東大寺東塔院跡の風景

イチョウのじゅうたんが広がる東大寺東塔院跡周辺

東大寺東塔院跡

落葉後も「イチョウのじゅうたん」のような美しい風景が広がる東大寺東塔院跡周辺。広々とした芝生広場の一角(写真奥)に、塔の基壇部分にあたる盛り土部分がひっそりと佇んでいます。

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「市内循環外回り」・「中循環外回り(近鉄奈良駅からのみ)」・「山村町」・「藤原台」・「鹿野園町」・「奈良佐保短期大学」行き乗車、「東大寺大仏殿・春日大社前」バス停下車、北東に徒歩約8分、または「春日大社本殿」行き乗車、「東大寺大仏殿」バス停下車、北東に徒歩約7分

近隣スポット

鏡池から東にすぐ、相輪・アショカピラーから南東に徒歩2分、東大寺大仏殿から南東に徒歩3分、春日野園地から北に徒歩2分、鐘楼・念佛堂・行基堂・俊乗堂から南に徒歩3分、手向山八幡宮から西に徒歩3分

東大寺東塔院跡周辺地図