【唐招提寺鼓楼】「うちわまき」の会場に用いられる建物には宝物が複数収蔵される

ごあんない

鎌倉時代に建立された小さな「国宝建築」

唐招提寺「鼓楼(ころう)」は、世界遺産である唐招提寺の境内地、大変有名な「金堂」の北西側に建つ2階建ての「国宝」に指定されている建築物です。鼓楼は高さはそれなりにあるために境内地では比較的目立った存在になっていますが、面積は小さなものであり、非常にコンパクトにまとまった建物になっています。

鼓楼の建築は、その創建は奈良時代に遡ることはなく、唐招提寺の復興が図られる鎌倉時代の1240年(仁治元年)に建てられたものとなっています。なお、その昔はこの場所に似たような「経楼」と呼ばれる建物があり、鎌倉時代に建てられた鼓楼は、その経楼の跡地に再建されたものとなっています。

仏舎利を収納するために用いられる「宝物」を収蔵する

なお、「鼓楼」という名前とはなっているものの、現在では鑑真和上が奈良時代に唐招提寺に持ち込んだ「仏舎利(釈迦の遺灰)」を奉安する施設として用いられており、鼓楼内部には、その仏舎利「如来舎利三千粒(にょらいしゃりさんぜんりゅう)」のみならずその仏舎利を収納する「白瑠璃舎利壺(はくるりしゃりこ)」と呼ばれるガラスの壺、そしてそれを丁寧に包むために用いられる「レース」である「方円彩糸花網(ほうえんさいしかもう)」や、包まれた入れ物を更に収納するために最後に用いられる豪華な金色の置物である「金亀舎利塔(きんきしゃりとう)」が設置されています。いずれも現在でも美しい状態を留める「宝物」であり、もちろん全てが国宝に指定されています。

うちわまきは「鼓楼」から行われます

このような「宝物」を収蔵する役割以外では、唐招提寺で行われる一大祭事である「うちわまき」の際に、僧侶らが「うちわ」を参拝者に向けて投げる「会場」がこの「鼓楼」の2階部分となっています。「うちわまき」当日には鼓楼の西側から、金堂と講堂に挟まれた広場に向けて投げられる「うちわ」を手にしようと大勢の人々が集まりますが、その行事の詳細、参加方向については以下の記事もご参照ください。

【奈良・唐招提寺】人気の「うちわまき」とはどんな行事?内容・日程・参加方法など【観光】

唐招提寺鼓楼の風景

唐招提寺「鼓楼」

唐招提寺金堂裏手から鼓楼・講堂を望む

「金堂」「講堂」に挟まれた広場(「うちわまき」会場)に面する形で堂々とした姿を見せる鼓楼の建物。唐招提寺の中ではそれほど巨大な建築という訳ではありませんが、独特の佇まいはひときわ目立つ存在となっています。この写真からも見て取れるようにに、確かに鼓楼の2階部分は、「うちわ」を撒く際に最も使いやすそうなスペースになっていることが良く分かります。

鼓楼(唐招提寺)を南側から望む

南側から眺める鼓楼。季節にもよりますが、朝や夕方に鼓楼に日差しが当たるような風景は特に美しいものとなっています。

唐招提寺鼓楼を南側から望む

南側からは、金堂・鼓楼・講堂・礼堂など唐招提寺の主要建築物を眺めることも可能で、東大寺や興福寺でも見ることが出来ないような密度の、古い寺社建築の「オールスター」のような唐招提寺ならではの風景を味わうことも出来ます。

アクセス

拝観情報(唐招提寺境内共通)

拝観料:大人600円、高校・中学生400円、小学生200円

拝観時間:午前8時半~午後5時(拝観受付は午後4時30分まで)

アクセス

各駅からのアクセス

◇唐招提寺境内まで

奈良交通バス

・JR、近鉄奈良駅から「奈良県総合医療センター」行き乗車、「唐招提寺」バス停下車、北にすぐ

近鉄西ノ京駅から北に徒歩8分、近鉄尼ヶ辻駅から南に徒歩15分

※鼓楼は金堂の北東側、また講堂の南東側すぐに位置しています。

近隣スポット

唐招提寺内「金堂」は南西側に隣接、「講堂」は西側に隣接、「礼堂」は東側に隣接、「鐘楼」は西にすぐ、「宝蔵」「経蔵」は東にすぐ、「戒壇」は西にすぐ、鑑真和上御廟まで北西に徒歩3分

唐招提寺鼓楼周辺地図