「うちわまき」が実施される唐招提寺鼓楼

【奈良・唐招提寺】人気の「うちわまき」とはどんな行事?内容・日程・参加方法など【観光】

奈良の5月を彩る盛大な儀式「うちわまき」

一年の中でも、奈良に観光客がとりわけ多く訪れるシーズンである5月。そんな5月は「年中行事」という意味で見ると、それほど行われる「行事・儀式」の数は多くありません。しかし、そんな中で異彩を放ち、また大変な人気を集める行事として毎年この時期に行われているものもあります。それが、唐招提寺の「うちわまき」

その内容は、ごく簡単に言えば、その名の通り「うちわ」を観客に向けて撒くというものなのですが、ここでは、そんなユニークな行事の内容や日程、うちわを獲得するための方法などについてごく簡単にまとめていきたいと思います。

「うちわまき」の由来とその内容

大量のうちわを観客めがけて投げるといったユニークな内容のみがクローズアップされがちな「うちわまき」という行事ですが、その由来は鎌倉時代に活躍した僧侶であり、「唐招提寺中興の祖」として有名な存在である大悲菩薩覚盛上人(だいひぼさつかくじょう)の持つあるエピソードに由来します。

そのエピソードとは、覚盛上人が、修行をしている際に蚊に刺されてしまっている姿を見た弟子が、その蚊を叩き潰そうとした際に「自分の血を蚊に与えるのも仏の道である。」とおっしゃったというエピソードです。

そんな厳格に仏道に邁進する上人が亡くなった後、そのエピソードに基づき、せめて蚊を叩かずとも「扇子」で払ってあげよう。ということで、「ハート形」のユニークなうちわを「法華寺」の尼僧の方が上人の功績を偲びながらお供えしたことがこの行事の由来であると言われています。

現在の「うちわまき」行事は、覚盛上人の功績を偲ぶための中興忌梵網会法要(ちゅうこうきぼんもうえ)が実施される日に、法要の後に行われる行事という位置づけになっています。

「うちわ」は、災厄から免れる「魔除け」のうちわとしてご利益があるとされ、通常時も同じようなうちわが唐招提寺内で「1000円」のうちわとして販売されていますが、「うちわまき」の日に限っては、うちわを獲得できる限りにおいては「無料」でゲットすることができるということもあり、人気の行事となっている訳です。

「うちわまき」の日程・実施時間

さて、「うちわまき」の行事ですが、この行事は

毎年5月19日

に実施されます。日程は完全に固定されており、平日、土日の区別なく、いずれの場合も5月19日のみに実施されますのでご注意ください。

また、うちわが実際に撒かれる時間は、15時からとなっています。

場所は唐招提寺の「鼓楼」上であり、そこからうちわが撒かれます。「鼓楼」は、有名な「金堂」や「講堂」の東側すぐの位置にあります。

なお、15時に行けば、うちわが必ずもらえる。という訳では全くありません。以下「参加方法」の所では、「うちわ」をゲットするための方法について解説して参ります。

「うちわまき」への参加方法

「うちわまき」で「うちわ」を手に入れたい。そう思って唐招提寺に来られる方は大勢いらっしゃますが、「うちわまき」は特に土日と重なるような場合は著しい混雑が、またそうでない平日実施の場合も相当な混雑が毎年見られる傾向がありました。

そこで、近年では唐招提寺側が「うちわまき」への参加を「先着400名」と制限するようになりました。

すなわち、先着順と言うことは、事前に「整理券」を獲得しておかなくては、そもそも「うちわまき」に参加することができないのです。

整理券の配布は、例年は「朝9時」から配布が行われるようになっています。また、開門はそれより早く行われますので、7時半ごろから並ばれる方もいらっしゃるということです。すなわち、うちわまきが実施される6時間前には、一度唐招提寺に足を運んでおかなくてはならない。そうなっている訳なのです。(整理券を手に入れれば、当日は唐招提寺の拝観料を2度払う必要はなく、再入場が可能となっています。)

整理券をゲットすれば、「うちわ」は400枚の整理券に合わせた枚数がきちんと撒かれ、うちわを獲得できた人は退出することになりますので、「うちわ」もゲットできたも同然です。整理券を手にいれてしまえば、特に何も心配することはありません。

なお、怪我人を出さないための安全対策としては、「うちわまき」への参加は原則として「20歳から60歳」までの年齢制限が一応は設けられていることですが、厳密な運用がなされているとは言えない場合も多いようです。

一方で、確実にうちわがゲットできる「整理券」以外に、1000枚の「抽選券」も別途配布されます。こちらは14時30分まで配布が行われており、「うちわまき」実施後に、当選した方のみがうちわを受け取ることが出来ます。こちらは「うちわまき」を行うものではありません。

いずれにせよ、「開催時間」「配布時間」に唐招提寺を訪れていては間に合いませんので、時間には相当な余裕を持って頂く必要がありますので、その点は十分にご注意ください。

「唐招提寺」へのアクセス

最後に、「うちわまき」が行われる唐招提寺への交通アクセスも簡単に説明しておきます。

交通アクセスは、近年は昼間に「特急」も停車するようになった近鉄電車の「西ノ京駅」から北に徒歩約10分程度となっているほか、

春日大社・東大寺方面、近鉄・JR奈良駅から「奈良県総合医療センター行き」のバスを利用して頂くことで、唐招提寺の南大門の真正面にある「唐招提寺」バス停までダイレクトにアクセスして頂くことも出来ます。

もしうちわまきの「整理券」を手に入れることが出来たのならば、バスや電車で、奈良公園周辺や東大寺、春日大社など、また平城宮跡や西大寺など別の観光スポットを巡って時間をつぶすのもよいかもしれません。

まとめ

以上、唐招提寺の名物行事である「うちわまき」の概要についてまとめて来ました。

うちわまきは「整理券」や「抽選券」が配布される行事となっており、混雑対策、安全対策が施されるほど人気のイベントとなっていますが、毎年5月19日の実施という固定の日程となっているため、土日に実施される場合と平日に実施される場合とで混雑の度合いが違うことも予想されます。

基本的に、「整理券」の配布を受け、「うちわまき」の儀式に参加する場合、空き時間が大変長い「一日仕事」となりますので、「奈良観光」全体を楽しむ中で、「うちわまき」参加のスケジュールを上手に位置づけていくような形で一日をお過ごしになった方が時間を有効活用して頂けます。

いつでも「うちわ」自体は手に入れられるとは言え、やはり「うちわまき」でうちわを入手し、特別なご利益にあやかりたいという気持ちは誰しもが持つ思い。皆様もぜひ安全に、そして確実に「うちわ」が手に入れられるよう、時間には余裕を持ってアクセスされることをおすすめします。