【奈良・唐招提寺】人気の「うちわまき」とはどんな行事?内容・日程・参加方法など【観光】

基礎知識・お役立ち情報

一年の中でも、奈良に観光客がとりわけ多く訪れるシーズンである5月。そんな5月は「年中行事」という意味で見ると、それほど行われる「行事・儀式」の数は多くありません。

しかし、そんな中で異彩を放ち、また大変な人気を集める行事として毎年この時期に行われているものもあります。それが、唐招提寺の「うちわまき」

その内容は、ごく簡単に言えば、その名の通り「うちわ」を観客に向けて撒くというものなのですが、ここでは、そんなユニークな行事の内容や日程、うちわを獲得するための方法などについてごく簡単にまとめていきたいと思います。

※2021年は新型コロナウイルスの影響に伴い「うちわまき」の儀式は一般参加なしで実施されます。本記事の内容は原則として通常時のものですのでご注意ください。

「うちわまき」の由来とその内容

大量のうちわを観客めがけて投げるといったユニークな内容のみがクローズアップされがちな「うちわまき」という行事ですが、その由来は鎌倉時代に活躍した僧侶であり、「唐招提寺中興の祖」として有名な存在である大悲菩薩覚盛上人(だいひぼさつかくじょう)の持つあるエピソードに由来します。

そのエピソードとは、覚盛上人が、修行をしている際に蚊に刺されてしまっている姿を見た弟子が、その蚊を叩き潰そうとした際に「自分の血を蚊に与えるのも仏の道である。」とおっしゃったというエピソードです。

そんな厳格に仏道に邁進する上人が亡くなった後、そのエピソードに基づき、せめて蚊を叩かずとも「扇子」で払ってあげよう。ということで、「ハート形」のユニークなうちわを「法華寺」の尼僧の方が上人の功績を偲びながらお供えしたことがこの行事の由来であると言われています。

現在の「うちわまき」行事は、覚盛上人の功績を偲ぶための中興忌梵網会法要(ちゅうこうきぼんもうえ)が実施される日に、法要の後に行われる行事という位置づけになっています。

「うちわ」は、災厄から免れる「魔除け」のうちわとしてご利益があるとされ、通常時も同じようなうちわが唐招提寺内で「1000円」のうちわとして販売されていますが、「うちわまき」の日に限っては、うちわを獲得できる限りにおいては「無料」でゲットすることができるということもあり、人気の行事となっている訳です。

「うちわまき」の日程・実施時間

「うちわまき」の行事は、毎年5月19日に実施されます。

日程は完全に固定されており、平日、土日の区別なく、いずれの場合も5月19日のみに実施されますのでご注意ください。

※2021年は新型コロナウイルスの影響に伴い「うちわまき」の儀式は一般参加なしで実施されます。

場所は唐招提寺の「鼓楼」上であり、そこからうちわが撒かれます。

「鼓楼」は、有名な「金堂」や「講堂」の東側すぐの位置にあります。

また、うちわが実際に撒かれる時間は、15時からとなっています。

なお、15時に行けば「うちわ」が必ずもらえる。という訳では全くありません。うちわまき行事に参加するには朝から整理券を受け取る必要があります。

以下「参加方法」の所では、参加するための「整理券」の配布など「うちわまき」に参加するための方法について解説して参ります。

「うちわまき」への参加方法

※2021年は一般参加なしで実施されます。下記の内容は「通常時」のものですのでご注意ください。

「うちわまき」で「うちわ」を手に入れたい。そう思って唐招提寺に来られる方は大勢いらっしゃますが、「うちわまき」は特に土日と重なるような場合は著しい混雑が、またそうでない平日実施の場合も相当な混雑が毎年見られる傾向がありました。

そこで、近年では唐招提寺側が「うちわまき」への参加を「先着400名」と制限するようになりました。

先着順と言うことは、事前に「整理券」を確保しておかなくては、そもそも「うちわまき」に参加することができないということです。

整理券の配布は、例年は「朝9時」から境内に設けられた配布場所で先着順の配布が行われるようになっています。

また、開門はそれより早く行われますので、7時半ごろから並ばれる方もいらっしゃるということです。

すなわち、うちわまきが実施される6時間前には、一度唐招提寺に足を運んでおかなくてはならない。そうなっている訳なのです。

整理券を手に入れれば、当日は唐招提寺の拝観料を2度払う必要はなく、整理券の呈示で再入場が可能となっています。

なお、怪我人を出さないための安全対策としては、「うちわまき」への参加は原則として「20歳から60歳」までの年齢制限が一応は設けられていることですが、厳密な運用がなされているとは言えない場合も多いようです。

一方で、確実にうちわがゲットできる「整理券」以外に、1000枚の「抽選券」も別途配布されます。こちらは14時30分まで配布が行われており、「うちわまき」実施後に、当選した方のみがうちわを受け取ることが出来ます。こちらは「うちわまき」への参加が出来るものではありません(うちわを受け取るだけ)。

うちわまきの行事自体は、入れ替え制で実施されます。「うちわ」は400枚の整理券に合わせた枚数がきちんと撒かれ、うちわを手に入れた人はうちわまき会場から退出することになりますので、基本的には400人の全参加者が「うちわ」を手に入れる事が可能となります。

うちわは運よく空中でキャッチ出来る事もありますし、地面に落ちたものを拾うこともありますが、特段のルールや作法はありませんので、安全に配慮してうちわを手にすればいずれの場合でも問題ありません。

うちわまきについては、いずれにせよ「開催時間」や「配布時間」に唐招提寺を訪れていては間に合いません。「整理券配布」にスケジュールを合わせる形で時間には相当な余裕を持って頂く必要があります。その点は十分にご注意ください。

「唐招提寺」へのアクセス

最後に、「うちわまき」が行われる唐招提寺への交通アクセスも簡単に説明しておきます。

交通アクセスは、近年は昼間に「特急」も停車するようになった近鉄電車の「西ノ京駅」から北に徒歩約10分程度となっています。

また、春日大社・東大寺方面、近鉄・JR奈良駅から「奈良県総合医療センター行き」のバスを利用して頂くことで、唐招提寺の南大門の真正面にある「唐招提寺」バス停までダイレクトにアクセスして頂くことも出来ます。

もしうちわまきの「整理券」を手に入れることが出来たのならば、バスや電車で、奈良公園周辺や東大寺、春日大社など、また平城宮跡や西大寺など別の観光スポットを巡って時間をつぶすのもよいかもしれません。

唐招提寺までのアクセスの詳細については、上記の記事において各エリアからのアクセス、便利なバスの使い方等をご案内しております。

まとめ

以上、唐招提寺の名物行事である「うちわまき」の概要について解説して来ました。

うちわまき行事は、唐招提寺で毎年5月19日・15時~から行われる「ハート型のうちわ」が「鼓楼」上から「撒かれる」ユニークな行事です。

行事自体は15時からの実施ですが、近年は混雑対策から当日の朝9時から境内で配布される「整理券」を確保しておかなければ行事への参加は出来ません。なお、整理券を受け取る事で当日は再入場が可能となります。

整理券が受け取れなかった場合については、14時30分頃まで別途抽選券が配布されますが、こちらは行事への参加ではなく、当選者が「うちわ」を受け取る事が出来る券となります。

うちわまき行事本体は、入れ替え制で実施され、うちわを獲得した参加者は基本的にすぐに退出する形となる(1人でいくつも手にする事はできません)ため、原則として参加者全員がうちわを手に入れられるようになっています。

基本的に、「整理券」の配布を受け「うちわまき」の儀式に参加する場合、空き時間が大変長い状況となります(6時間程度)ので、「奈良観光」全体を楽しむ中で、「うちわまき」参加のスケジュールを上手に位置づけていくような形で一日をお過ごしになった方が時間を有効活用して頂けます。