【春日大社一の鳥居】春日大社へ向かう長い参道の象徴的存在には「龍」をめぐる伝説も残される

春日大社「一の鳥居」 観光スポット・みどころ

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最新の状況については、各スポットに関する公式サイト、または観光協会などの情報発信などを別途ご確認下さい。

観光のご案内

「三条通り」を通り抜けた先の「参道」の起点

春日大社「一の鳥居」は、奈良公園内の興福寺・三条通り界隈や奈良ホテルからも近い位置にある高さは7メートル近くにも及ぶ巨大な鳥居で、春日大社の「表参道」の玄関口にあたります。

JR奈良駅から「三条通り」として奈良市中心部のにぎわいを通り抜け、猿沢池付近からは坂道を登り、旅館や奈良公園、興福寺の敷地と隣接するエリアを通っていくと、最終的に辿り付くのが「一の鳥居」。三条通り方面からの車道はここまでしか伸びておらず、一の鳥居からは「二の鳥居」・「春日大社本殿」方面へ向かって1キロ以上に渡り小石が敷き詰められた歩行者専用の立派な参道が続いています。周辺は奈良公園内の森に囲まれる形となっており、夏でも炎天下よりは涼しい環境で参拝に向かって頂くことができます。

現在の鳥居は江戸時代初頭のものとも

この鳥居の歴史は奈良時代には遡りませんが、最初の鳥居が建設されたのは平安後期と比較的古くなっています。なお、その当初の鳥居は現存していませんが、現在の鳥居は江戸時代の寛永11年(1638年)に建立されたものとされています。鳥居は近年の式年遷宮時などにも大規模な修理が行われており、その状態は新築されたかのような美しい状態を保っているほか、鳥居の柱は大変太いため、一本の木ではなく、複数の板を重ねるような構造となっており重厚感が際立つものとなっています。

龍をめぐる伝説も残されています

また、鳥居をよく見ると、「御神木」が北側の円柱のみに掛けられた状態になっていることがわかります。このような習わしは「猿沢池に住む龍」が、春日大社の「宝珠」を獲得しようと一の鳥居の所で頭を「北」に向けて寝ているという伝承に由来するものであり、「御神木」を鳥居の南側に置いてしまうことで、寝ている龍の尻尾に木が当たってしまうことを防ぐためであるとされています。

一の鳥居自体は多くの観光客が通過するスポットですが、鳥居の前で足を止める人は思いのほか少ない印象となっています。しかしながら、その重厚な質感は奈良市内随一のものであるほか、龍をめぐるユニークな言い伝えを「体現」している鳥居でもありますので、様々な歴史に思いを馳せながら、少しだけ鳥居の前で立ち止まってみるのもよいかもしれません。なお、ここから春日大社本殿までは比較的長丁場となっていますので、体力に不安のある方は、県庁前バス停などから「春日大社本殿」方面行きバスを利用することもおすすめします。

春日大社一の鳥居の風景

三条通り方面から春日大社一の鳥居を望む

鳥居は周辺ではひときわ目立った存在となっており、三条通り方面からの坂道を登りきると、堂々とした鳥居が正面に構える姿を確認して頂けます。

春日大社一の鳥居の両脇に設置された燈籠

鳥居の両脇には、鳥居に負けない程に立派な「燈籠」も有しています。なお、写真に写っている鳥居の柱に据え付けられている「木」が、「龍」の言い伝えと関わりのある「御神木」となっています。

次項では、交通アクセスについてご案内致します。

アクセス(電車・バス)

近鉄・JR線各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR奈良駅から「市内循環外回り」「春日大社本殿」「山村町」「藤原台」「鹿野園町」「奈良佐保短期大学」「天理駅」「下山」「窪之庄」「県庁前」行き乗車、「県庁前」下車、南東に徒歩5分

近鉄奈良駅から南東に徒歩12分

※近鉄奈良駅前の「東向商店街」を抜け「三条通り」に入り、猿沢池を見下ろす坂道などを東に進むと、国道との交差点に「一の鳥居」が建っています。

周辺のみどころ・観光スポット

周辺は奈良公園エリア、鳥居は「三条通り」の終点に位置、興福寺五重塔・東金堂から南東に徒歩4分、奈良国立博物館(なら仏像館・旧館)から南西に徒歩3分、奈良ホテルから北に徒歩5分

一の鳥居周辺地図