造酒司井戸

【造酒司井戸】平城宮の酒造用水を汲み上げていた井戸の遺構

ごあんない

奈良時代の宮中で用いられる「お酒」の醸造拠点

造酒司井戸は、平城宮跡の東側、平城宮跡遺構展示館のそばにある遺跡(井戸)です。

造酒司(ミキノツカサ)とは、当時の「宮内省」の直属の部署として平城宮の儀式等で使用するお酒の醸造をつかさどっていた役所であり、この井戸の周辺から発掘された木簡に「酒」に関する内容が数多く記されていたことから、この井戸で汲み上げた水を、造酒司によるお酒の醸造に使用していたと考えられています。なお、遺構の発掘状況から、井戸を含む酒造関係の施設は、100メートル四方を超える規模のものと推定されており、造酒司の施設はかなりの大きさを持っていたことが伺えます

本物の井戸枠は「遺構展示館」で見ることもできます

井戸自体は、現在見える井戸の木枠(井筒)は復元されたもの(レプリカ)となっており、かつての遺構そのものは盛り土により保護されています。なお、発掘された井戸の丸い枠組みである「井筒」は、内裏付近で発掘されたものが遺構展示館の方で展示がなされています。

レプリカにしては奈良時代の雰囲気を強く感じられる遺跡と言える造酒司井戸ですが、井戸の覆い(屋根)は現代的な「あずまや」のようになっており、一見休憩所か何かと見間違えてしまいそうな風景となっています。また、平城宮跡のはずれとも言える位置ですので、観光客の姿はまばらであることがほとんどです。しかし、隠れたスポットである「宮跡庭園」と同様、遺構の展示レベルは高い施設ですので、遺構展示館等に立ち寄られた場合は、ぜひ「井戸」もご覧になってみてはいかがでしょうか。井戸は遺構展示館の南東側、駐車スペースが並ぶ位置にひっそりと設けられています。

造酒司井戸の風景

現存する平城宮跡の「造酒司井戸」

屋根があるとは言え、屋外に野ざらしのように設けられている「造酒司井戸」。目に見える「井戸」は復元されたものとなっているようですが、まるで奈良時代の遺跡が発掘されたままの姿で残されているかのような風情を漂わせています。

観光案内板(造酒司井戸)

案内版によると、奈良時代に使用されていた当時も、六角形のユニークな屋根を有していたとも記されています。

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR・近鉄奈良駅から「西大寺駅」行き乗車、「平城宮跡」下車、南東に徒歩2分

・近鉄大和西大寺駅から「JR奈良駅西口」行き乗車、「平城宮跡」下車、南東に徒歩3分

ぐるっとバス(土日祝日・観光シーズンのみ運行)

・JR奈良駅、近鉄奈良駅から「ぐるっとバス平城宮跡ルート」乗車、「大極殿」下車、東に徒歩9分

近鉄大和西大寺駅から東に徒歩22分

近隣スポット

平城宮跡遺構展示館から南東に徒歩2分、第二次大極殿跡から北東に徒歩5分、平城天皇陵(市庭古墳)から南東に徒歩7分、東院庭園から北に徒歩7分、宇奈多理坐高御魂神社から北に徒歩7分

造酒司井戸周辺地図