観光のご案内
山辺の道沿いにある白山権現信仰の神社
白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)は、奈良市街地から少し離れた農村風景が広がる「山辺の道(北)」コース沿いに位置する神社です。
神社は石川県の白山神社の総本山「加賀一宮」の「白山比咩神社」に鎮座する白山権現の信仰によるもので、祭神は全国に点在する「白山神社」と同様菊理比咩命 (きくりひめのみこと)となっています。
移築等を巡っての詳細が明らかな近隣の「嶋田神社」と異なり、白山比咩神社の創建の由来等は不詳ですが、少なくとも江戸時代には神社が存在したとされています。
小さくも美しい境内はハイキング客も立ち寄りやすい
神社は小ぶりなものとなっており、境内は拝殿や規模の割に重厚感のある立派な本殿等がコンパクトに並んだ造りとなっています。また、境内地には近年に新調されたと思われる大変きれいな狛犬や、近年設置された歌碑等も設置されており、山辺の道のハイキング客が気軽に立ち寄ることが出来る場所として整備がなされています。なお、神社から徒歩3分ほどの位置には観光・ハイキング客向けに設けられた公衆トイレも設置されています。
特に観光スポットとして知られる場所ではありませんので、この神社だけを目当てにやって来るような人はあまりおられませんが、「山辺の道(北)」ルート上にあるため神社を目にする人は多く、長距離を歩く際に一呼吸を置けるスポットとなっています。なお、神社の北側すぐの位置からは奈良盆地や生駒山方面を一望するすがすがしい眺めが広がっており、田植えや稲刈りの時期は周辺はひときわ美しい風景で包まれます。
白山比咩神社の風景

白山比咩神社の境内は、奈良市街地の南側に広がる田園地帯の東端、山のふもとの高台に広がっています。山林と隣接しているものの境内はオープンな環境が広がっており、鳥居から本殿に至るまでの境内地は鎮守の森のような薄暗さとは無縁の空間が広がっています。

鳥居を入ると、まずは拝殿の建物がすぐに見えてきます。

拝殿の建物をくぐり抜けると、更に鳥居があり、鳥居を抜けると「本殿」が建っています。本殿は大変小さなものですが、近隣の嶋田神社とはまた異なった形で重厚な存在感を放っています。

境内地には近年になり設置が行われた歌碑もあります。このような歌碑は円照寺近くにもあり、「山辺の道」ハイキングの雰囲気を盛り上げてくれます。

市内の神社には大変古い「狛犬」が多い中で、白山比咩神社の狛犬は石材の質からして比較的新しい存在であることが見て取れます。新しい狛犬には風化していく中で見られる味わいはまだありませんが、角ばった雰囲気は神社を守る強い存在感を放っています。




次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(電車・バス)
近鉄・JR線各駅からのアクセス
・JR、近鉄奈良駅から「山村町」行き乗車、「藤原町」下車、東に徒歩9分
・JR、近鉄奈良駅から「山村町」・「藤原台」行き乗車、「藤原台」下車、南に徒歩9分
周辺のみどころ・観光スポット
周辺は山辺の道(北)エリアの農村風景が広がる、嶋田神社から北東に徒歩4分、崇道天皇陵(八つ石)から北東に徒歩9分、平尾池から南に徒歩12分、古市城跡から南東に徒歩18分