観光のご案内
帯解エリアの東端に位置する立派な「八坂神社」
八坂神社(山町)は、「上街道」沿いに広がる「帯解」エリアの町並みの東端に位置する神社です。
神社の境内地は広々とした空間に加え立派な鎮守の森も広がっており、近隣にある(柴屋町)別の「八坂神社」が町並みとなじんだ風景を生み出している一方、こちらの八坂神社は「神社」として独立した風景となっています。
神社の歴史の中では、かつては「祇園社」と言われてきたこの神社ですが、明治期に現在の「八坂神社」の名に変わったとされています。また、祭神は素戔嗚命(スサノオノミコト)となっています。
江戸時代の「算額」を掲げる「円満寺」
ちなみに、神社の境内地の西側には、大和北部八十八ヶ所霊場第69番札所である「円満寺」と呼ばれる小さなお寺があり、神社の建物とそれほど変わらない大きさの小さな仏堂が現在も残されています。なお、お寺の建物は地域の公民館としても利用されています。
「円満寺」は、江戸時代に当時の「数学」である「和算」について記した貴重な資料である「算額」が残されていることで大変有名な存在であり、お堂の正面に現在も現物が掲げられた状態で残されています。また、料金箱にお金を入れることで、御朱印を頂くことも出来ます。
観光ルートからは外れていても、ぜひ訪れておきたいスポット
八坂神社・円満寺ともに歴史愛好家以外にはあまり知られていないスポットではあり、周辺は「帯解」エリアのまちあるきの途中にも、また「山辺の道」界隈の散策の「寄り道」として立ち寄る場合にも少し離れていますが、アクセス自体は可能な場所となっています。
気軽に神社の風情を感じつつ、近世のユニークな歴史遺産=「算額」を見学してみてはいかがでしょうか。
八坂神社(山町)のみどころ・風景

上街道・帯解寺周辺の町並みからは少し離れた位置にある八坂神社の入り口。神社の近くには、大和高原へと向かって進む「五ヶ谷道」方面と円照寺「山村御殿」方面へと向かう道が分岐する地点があり、かなり古い道標が現在も残されています。


神社の入り口から参道を進み、広い空間に出ると東側に本殿が見えます。なお、算額で有名な「円満寺」のお堂は、この本殿と向かい合わせになるように広場の西側にひっそりと佇んでいます。

地域の拠点として重要な役割を果たしてきたであろう重厚な雰囲気が感じられる境内地は、「観光」という感覚からは切り離された本来の奈良の歴史、なりわいを体感させてくれる空間となっています。

円満寺の風景

八坂神社の本殿と向かい合わせの位置にある「円満寺」。お堂はごく小さなものなっていますが、「江戸時代」らしい雰囲気を感じられる空間になっています。


こちらが江戸時代に記された「数学=和算」に関する貴重な資料である「算額」。何が記されているか読み取るのはなかなか難しいですが、内容としては数学の「問題」、図形の一辺の長さを求める問題が記されています。

次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(電車・バス)
近鉄・JR線各駅からのアクセス
・JR、近鉄奈良駅から「天理駅」「下山」「窪之庄」行き乗車、「下山」下車、西に徒歩4分
JR帯解駅から南東に徒歩6分
(帯解寺の南側にある「交差点」から東側に進みます。交差点を南北に通る道は奈良市街や天理方面を結ぶ「上街道」です。)
周辺のみどころ・観光スポット
周辺は「帯解」エリアの町並みの東端部にあたる、八坂神社(柴屋町)から南東に徒歩3分、龍象寺から南東に徒歩4分、ベンショ塚古墳・森常稲荷神社から西に徒歩5分、帯解寺から南東に徒歩6分
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