観光のご案内
平城宮跡の近くの交差点のど真ん中にある祠
歓喜寺地蔵尊、弘法井戸館は、近鉄大和西大寺駅と平城宮跡方面を結ぶ道路の途中にある交差点上に位置する小さな祠です。歓喜寺というお寺は、この祠の北側の町並みの中に現在も存在するお寺であり、地蔵尊の名もそのお寺の名前に由来しています。
祠は二つが東西に横並びになり、比較的小さな西寄りにある祠の中にはお地蔵さまに加え「井戸」が、しっかりとした大きさの東寄りの祠にはお地蔵さまだけが祀られています。なお、井戸のある西側にある「五尊板碑」や「阿弥陀立像」は、室町時代の作とされています。
井戸のほうは深い歴史を感じさせる古井戸がそのまま残されていますが、周辺の都市化に影響されたのか、水は昭和中期以降湧かないようになってしまい、現在は水をすくい上げることは出来ません。
横断には十分ご注意の上訪れてください
小さな覆屋が道路を塞ぐように立ち並ぶ姿は、その歴史を知っているかどうかに関わらず、車などで通り過ぎる人全てに「由緒ある」地であると認識させるような実にインパクトある風景となっています。
この場所は、決して「観光スポット」として認知されている訳ではありませんが、平城宮跡に行く途中の位置にあたりますので、奈良の奥深い歴史感を感じるにはちょうど良いスポットになっています。なお、地蔵尊は比較的小さな交差点の真ん中に道路を塞ぐように建っているため、地蔵尊に近づく際には必ず道路を横断する必要があります。交差点周辺はかなり交通量が多いエリアとなっており、バスなども時折通過するエリアになっていますので、ご参拝される際はくれぐれも車の往来に十分ご注意の上、参拝なさってください。
歓喜寺地蔵尊・弘法井戸館の風景







東側の比較的立派な覆屋の下にはたくさんのお地蔵さまが立ち並んでいます。お地蔵さまは排気ガスで汚れやすい場所に立っていますが、地元住民の方によりお供えがなされるなど、丁寧に維持管理がされている様子が伺えます。







「井戸」のある側はお地蔵様の数は少なくなっていますが、立派な室町時代作のお地蔵さまがお祀りされています。井戸はお地蔵様の真下にあり、水の気配が一切ない「穴」だけが現在も残されています。

「二条町」交差点の中心部にある地蔵尊と井戸。この写真には写っていませんが、横断歩道は少し東側にありますので、その横断歩道の真ん中からアクセスして頂くのが安全な行き方になっています。
次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(電車・バス)
近鉄・JR線各駅からのアクセス
近鉄大和西大寺駅から東に徒歩11分
・JR、近鉄奈良駅から「大和西大寺駅」行き(12・14系統)乗車、「二条町」バス停下車、西に徒歩2分
周辺のみどころ・観光スポット
佐紀池から西に徒歩3分、平城宮跡資料館から北西に徒歩4分、佐紀神社(亀畑)から南西に徒歩6分、孝謙(称徳)天皇陵から南東に徒歩8分、第一次大極殿から西に徒歩11分