【観光】奈良・西大寺の「大茶盛式」ってどんな行事?【巨大茶碗】

「西大寺」の名物。巨大な茶碗でお茶を頂ける「大茶盛」は年3回開催

観光のまちである奈良では、年間を通して様々な寺社仏閣・観光スポットで色々な行事が開催されますが、1月に行われる有名な行事と言えば、西大寺の「大茶盛」

地域のニュースなどでも毎年「巨大な茶碗を抱えてお茶を飲む」ユニークな姿が報道されますが、このイベントは、その名の通り、30センチ以上もあり、重さは数キロもある巨大な茶碗を、3人がかりくらいで抱え持ちながら「回し飲み」するというものです。

なお、この行事はみんなで「重い茶碗」を助け合いながら持ち合って「回し飲み」をする以上、参加者の皆さんは言葉を交わしながら和やかに、おもわず笑顔になってしまうような行事でもあり、厳粛な仏教儀式と言うよりは、むしろ「楽しいイベント」という側面が強いものとなっています。

ここでは、そんなユニークな「大茶盛」式の日程や申し込み方法、また行事内容の詳細についてなるべく簡単に解説していきたいと思います。

大茶盛式の由来

現在は巨大茶碗でお茶を飲むダイナミックな姿が定着した「大茶盛式」ですが、歴史ある西大寺の中では、どのような由来を持つものなのでしょうか。

西大寺の歴史をさかのぼっていくと、その発祥は、西大寺を復興・発展させたことで知られ、般若寺などにも深く関わった存在として知られる「叡尊上人」というお坊さまが、鎌倉時代の延応元年(1239)年1月16日に西大寺の近くにある「八幡神社」にお茶を献上し、その時出た余りのお茶を、当時の一般の人々に振る舞ったことに始まるとされています。

この行事は、「茶盛」という名前であることからも分かるように、「お酒」ではなく「お茶」という存在を振る舞うことで仏教の戒律を厳守するという意義も持ちつつ、当時の貧困層への社会事業にも熱心であった「叡尊」さんらしく、当時は高級品であったお茶を一般に振る舞うという福祉事業としての側面も持ち、一方では「回し飲み」をすることで皆で助け合いながら一つの取り組みを行うという「和」を深めるという意義もあるようで、そのような意義を持つ行事として現在まで取り組まれ続けて来ました。

大茶盛式の日程・内容・料金

上にも述べたように、800年近く昔の「1月16日」に発祥した「大茶盛式」。そんな歴史ある行事は一般向けの行事としては、年間3回行われています。開催場所は西大寺境内にある「光明殿」で行われます。

新春初釜大茶盛式

まず年頭には、その発祥した日付に近づける形で、

毎年1月15日

に「新春初釜大茶盛式」が行われます。この冬の行事がよく報道などもされる最も有名な「茶盛」となっており、奈良の冬の風物詩となっているものです。

ちなみに、新春の大茶盛式は、一般の観光客、参加者が、「予約不要」で参加できるほか、春と秋に比べ、安い料金で茶盛を楽しむことができます(但し、春や秋のような煎茶・点心席はありません。)。

開催時間10時~15時頃となっており、

料金は拝観料込みで1000円です。

春と秋の大茶盛式

また春には、

毎年4月第二日曜日とその前日の土曜日の2日間

「春の大茶盛式」が行われます。

そして秋には、

毎年10月第二日曜日

に「秋の大茶盛式」が行われます。

この春と秋の大茶盛式は、予約不要である点は変わりありませんが、

料金は拝観料等込みで一人3000円となります。

また、開催時間9時~15時頃となっています。

なお、値段が高い代わりに、大茶盛席・煎茶席・点心席・本堂参拝・ 護摩祈願(古茶筅の供養あり)など、大茶盛以外にも楽しめる内容が付いてまいります。

冬・春・秋、いずれの場合も、お一人での参加も可能です。

「団体」の場合随時予約できます

以上述べて来た冬・春・秋の年間3回の大茶盛式は、いずれも個人で当日参加が条件のイベントです。

一方、団体の場合、30名以上の団体であれば、年間を通して随時申し込みの上、実施することが出来ます。

もちろん、西大寺のその他の行事・儀式などで実施できない日程も稀にありますが、基本的に団体の都合に応じ、その団体だけの「大茶盛」を楽しむことが出来るのです。

料金はこの場合、団体参加者一人当たり1000円となっています。団体は1度に100人程度まで対応可能で、それ以上の場合も入れ替えで対応できるということです。

申込は電話・ファックスで西大寺まで直接お申し込みください。

まとめ

以上、西大寺の「大茶盛」式についてごく簡単にまとめてきました。

団体であればほぼいつでも実施可能で、個人でも年3回参加するチャンスがある「大茶盛」。

西大寺の「顔」とも言える名物行事としてすっかり有名になった存在ですが、見知らぬ他の観光客の方と助け合いながらお茶を頂くひとときは、「和」という日本人の心を再認識する機会にもなるでしょう。

もちろん、「遊び」ではなく明確な歴史をもった「仏教行事」ではありますが、どこかほっこりと出来ることは間違いありませんので、皆さんも是非参加して楽しんでみてくださいね。