興福寺五重塔と八重桜の共演

【興福寺西金堂跡・八重桜】光明皇后ゆかりの仏堂跡周辺には「奈良を象徴する桜」が咲き誇る

観光のご案内

かつては「阿修羅像」も安置されていたとされる「西金堂」

興福寺の「西金堂」跡は、興福寺境内の中で近鉄奈良駅に近い「北円堂」のすぐそばに広がる空間です。「西金堂」と呼ばれるお堂は、現在は記念碑を除き痕跡は残されていませんが、奈良時代の天平6年(734年)聖武天皇の妻である光明皇后が亡き母親「橘三千代」の冥福を祈るために建立した仏堂であり、興福寺が誇る国宝として現在は国宝館で展示されている八部衆像(阿修羅像など)・十大弟子像などが安置されていたと考えられています。

西金堂は奈良時代の建立後、鎌倉・平安期に計3回の災害と復興を経つつ1000年近く興福寺の境内を代表する仏堂であり続けましたが、江戸時代の享保2年(1717年)に失われた後は再建されることなく現在に至っています。


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奈良を代表する花「奈良八重桜」が咲き誇る

上記のような歴史を持つ「西金堂」ですが、現在の西金堂跡周辺は専ら奈良市の市章にも用いられ、奈良を代表する花である「奈良八重桜(ナラノヤエザクラ)」が咲き誇る空間として知られており、興福寺境内の「桜の名所」となっています。奈良八重桜は成長させるのが難しい木として有名で、寿命も短い存在ですが、いざ花を咲かせるとソメイヨシノよりも豪快で鮮やかな赤みがかった花で桜の木を埋め尽くします。

奈良公園周辺では枝垂桜、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、九重桜に八重桜といった多種の多様な桜が植えられているため、桜シーズンは例年3月下旬から5月上旬まで約1か月以上に渡り、観光客を多いに楽しませてくれる存在となっていますが、この奈良八重桜はその中でも最終期の4月下旬から5月上旬にに見ごろを迎えます。

桜は開花期間の間はいつ訪れても美しい姿をご覧いただけますが、特に晴れた午後の時間帯は五重塔を背景に日差しに照らされた桜が輝く姿がひときわ美しい風景を見せてくれます。

なお、西金堂跡一帯の八重桜の咲く地点は「東向商店街」から興福寺へと登る抜け道沿いとなっており、桜シーズンと同時期には例年「北円堂」の特別開扉が実施されたりしているものの、周囲のにぎわいと比較すると観光客の数が比較的少ないエリアになっており、ちょっとした「穴場」スポットとも言える存在にもなっています。しかし、桜の木の下では外国人観光客をはじめ、多くの人々が思い思いの時間を過ごし、家族で記念写真を撮るなど「桜」そのものは常に人気の存在となっています。


◇興福寺境内の各観光スポットのご案内

国宝館 中金堂 東金堂 五重塔 南円堂 北円堂 三重塔

南大門跡 仮講堂 一言観音堂 不動堂 大湯屋 摩利支天石 菩提院大御堂

西大門跡周辺・八重桜の風景

奈良八重桜(興福寺境内)

西大門跡周辺に咲き誇る奈良八重桜は、奈良九重桜と同様に「葉」を出しながら花を咲かせます。花の色はソメイヨシノよりも濃い色合いをしており、鮮やかな花びらは日差しがあたると一層美しく光り輝きます。桜の木の下にいけば、その存在感に圧倒され、なんだか不思議な気分になることでしょう。

五重塔と奈良八重桜

北円堂の手前からは、五重塔と高円山大文字火床、そして西大門跡一帯に咲くヤエザクラを同時に眺める風景を楽しんで頂けます。

奈良八重桜(興福寺境内)

アクセス(電車・バス)

近鉄・JR線各駅からのアクセス

近鉄奈良駅から南東に徒歩5分

JR奈良駅から東に徒歩15分

奈良交通バス

・JR奈良駅から近鉄奈良駅方面各路線(市内循環外回りなど)乗車、「近鉄奈良駅」バス停下車、南東に徒歩5分

近隣観光スポット

興福寺北円堂から南にすぐ・南円堂から北にすぐ・三重塔から北にすぐ・摩利支天石から北にすぐ・南大門跡から北西に徒歩2分・中金堂から西に徒歩2分・五重塔から北西に徒歩3分、猿沢池から北に徒歩3分

興福寺の西大門跡・八重桜周辺地図