観光のご案内
JR、近鉄奈良駅周辺からバスで約15~20分程度で到着するエリア「鹿野園町」一帯は、奈良市街地の南東部に位置しており、かつての農村の面影を残す大変のどかな地域です。
北側に位置する白毫寺町の家並みと同様、大和棟と呼ばれる伝統的な建築様式を持つ家屋が多く残る家並みや、のどかな田園風景が広がっており、集落の高台からは生駒山方面に開かれた眺望が広がり、晴れた日にはとりわけさわやかな雰囲気を味わうことが出来る風景を生み出しています。
鹿野園町は白毫寺町周辺を起点に、弘仁寺・天理・桜井方面へと伸びる有名な「山辺の道」沿いに広がっており、鹿野園町内の山辺の道沿いには集落の家並みや木漏れ日が美しい竹林、また地域の氏神である八坂神社の境内などが広がっており、集落手前のため池のほとりでは休息をとるハイキング客の姿も多く見かけられます。
特徴的な地名「鹿野園」は、釈迦が「鹿の多く住むところ」で悟りを開いたとされるその仏教聖地「サルナート(鹿野園)」にちなんで、来日したインド僧である菩提僊那(婆羅門僧正)が名付けたことに由来すると言われています。なお、鹿野園町の他、奈良市内には誓多林 (せたりん)・大慈仙(だいじせん)・忍辱山(にんにくせん)・菩提山(ぼたいせん)町という聖地由来の地名が存在しています。
歴史的な家並みの拡がりは白毫寺町ほどの規模を持つわけではありませんが、山辺の道沿いから生駒山をバックに「家並み」を眺める風景は、実に昔ながらの奈良盆地の風情を伝えるものであり、一見の価値がある風景となっています。

鹿野園町の農村風景
鹿野園町の集落は、大和高原に広がるのどかな農村である「田原」エリアへ向かって伸びる細い山道の起点部にあたり、なだらかな傾斜地に古い家並みが広がっています。また、集落の東の山麓には立派な佇まいの「八坂神社」があり、神社へ向かう道には燈籠も設けられています。
集落を貫く形で南北には「山辺の道」が伸びており、集落の南側からは生駒山方面と鹿野園町の古い家並みを一望する気持ちの良い風景が広がります。
山辺の道を南に進むと、京都の「大原野」「長岡京」かと錯覚してしまいそうになるような立派な「竹林」が広がっています。近隣では大安寺境内や西の京界隈にも竹林は見られるものの、市内全体では余り見られない貴重な風景となっており、光と影のバランスが美しい、なんだか不思議な気分になってしまいそうな風景が一面に広がっています。
次項では、交通アクセスについてご案内致します。
アクセス(集落中心部まで)
奈良交通バス
・JR、近鉄奈良駅から「奈良佐保短期大学」行き乗車、終点「奈良佐保短期大学」下車、東に徒歩8分(奈良佐保短期大学行きは隣のバス停である鹿野園町バス停まで行きません)
・JR、近鉄奈良駅から「鹿野園町」行き乗車、終点「鹿野園町」下車、東に徒歩3分
・JR、近鉄奈良駅から「山村町」「藤原台」行き乗車、「護国神社前」下車、東に徒歩12分
周辺のみどころ・観光スポット:奈良県護国神社から東に徒歩10分、平尾池から北東に徒歩12分、白毫寺から南に徒歩20分、高円山登山口から南に徒歩20分、崇道天皇陵から北東に徒歩30分
鹿野園町周辺地図