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【きたまち】明治の監獄建築を今に伝える「奈良少年刑務所跡」ってどんなところ?【近代建築】

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奈良少年刑務所跡

ごあんない

どこにあるの?

奈良少年刑務所跡(旧奈良監獄)は、般若寺や北山十八門戸にほど近い奈良きたまちエリアの北部、京街道周辺に位置する明治時代に建造された歴史を持つ刑務所の跡地です。駅からは離れた位置にあるため、アクセスは基本的に「バス」の利用が便利です。

周辺は比較的古い町並みが広がる高台となっているため目立つ存在となっており、奈良県庁の屋上二月堂などの眺めのよいスポットからも煉瓦造りの広大な建築をしっかりと望むことができます。

近代日本の歴史を背負った重要な存在

旧奈良監獄は、明治41年(1908年)の7月に完成した築100年を超えるレンガ造りの建築であり、受刑者を収容する舎房が扇形に展開される構造となっており、建築家である山下啓次郎が建設した奈良・長崎・鹿児島・金沢・千葉の「明治の五大監獄」のうち、唯一全体に渡って現存するものとなっています。その重厚な存在感を示すロマネスクを基調とした建築は、殖産興業・国力増長に明け暮れた時代特有の、明治政府の「威信」もどこか感じさせるような雰囲気も漂わせており、その模型は対外的なアピールのため、ロンドンで実施された博覧会に出展されたとも言われています。

「刑務所」は閉鎖、今後は観光施設に

刑務所は開設以来受刑者の収容に使用されてきましたが、老朽化等により2016年度末をもって閉鎖され、民間資本を導入した「保存」を前提とした活用策(観光ホテル・商業施設等)が検討されることになり、2017年には「監獄ホテル」を中心に史料館などの観光施設を併設したゾーンとして活用されることが決定しました。また閉鎖前から建築を保存するための取り組みが市民らにより進められ、2017年2月には施設の大半が「旧奈良監獄」として国の重要文化財に指定されることになりました。

奈良少年刑務所跡の建築は、南の奈良町エリアと比較して明治・大正・昭和といった時代の近代建築・遺産が多く残るきたまちエリアの中で、その象徴として人々の目を惹きつける存在となっています。現在はきたまちエリアの散策の折に、その外観を一目見ようとに多くの観光客が訪れ、建築愛好家のみならず一般的にも有名なスポットになっています。

観光施設開業までは外観を眺めるのみ

なお、「観光施設化」されるまでの少年刑務所跡は工事も行われるため、内部の見学を行うことは出来ず、周辺の公道から外観のみ見学することが可能となっています。2016年度まで(刑務所が使用されていた時代)は刑務作業の成果を発表する「矯正展」等で一部見学が可能な時期があり、2017年7月には改修前最後の見学の機会が設けられましたが、「監獄ホテル」として再び一般の観光客の前に姿を現すまでは、基本的に内部はご覧いただけませんので、ご注意ください。

奈良少年刑務所跡の風景

奈良少年刑務所正門

外観を眺める際に最大の「みどころ」となる施設は、周辺の町並みの中でひときわ目立った存在である刑務所「正門」の建物となっています。「こんなところにロマネスク様式が」と言いたくなるほどに、奈良の古い町並みの中に唐突に表れる煉瓦建築。今や関西はおろか、日本全国でもなかなか目にすることが出来ない建築が美しい状態で残されています。

奈良少年刑務所の「塀」

「刑務所」らしく四方には煉瓦の塀が張り巡らされています。重厚感ある煉瓦を見ていると時代感覚がおかしくなりそうなほどで、写真のアングル、撮り方次第では、明治時代と変わらない風景を切り抜くことすらできてしまいます。

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・近鉄、JR奈良駅から「青山住宅」・「州見台八丁目」行き乗車、「般若寺」バス停下車、西に徒歩5分

※バス停を降りてからの詳しい順路の案内などは現在設けられてはいませんが、周辺はやや入り組んだエリアとなっているため、スマホの位置情報などを確認の上アクセスされることをおすすめします。

近隣スポット

般若寺から南西に徒歩3分、北山十八門戸から北西に徒歩3分、八鐵神社(弁財天)から北に徒歩7分、奈良豆比古神社から南に徒歩10分、聖武天皇陵・光明皇后陵から北東に徒歩15分

※2020年頃の「観光施設」としてのオープンまでの期間は、2017年7月の特別公開を除き、内部の見学を行うことができません。

奈良少年刑務所跡周辺地図

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