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【奈良・西大寺】独特の近世建築である「本堂」ってどんなところ?歴史やみどころを徹底解説

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西大寺本堂

ごあんない

かつての大寺院「西大寺」の現在の中心

西大寺本堂は、奈良時代に「南都七大寺」として東大寺に匹敵する規模を誇った「西大寺」の、現在の伽藍における中心的な仏堂です。

奈良時代は100を超える堂宇が存在し奈良の都における中心的寺院となった西大寺ですが、衰退や叡尊による復興を経つつ、最終的には室町時代に起きた火災の影響で以前の堂宇は全て消失するという歴史を辿りました。現在の本堂は東塔跡の北側に位置し、室町時代の火災で焼失した後建造された仏堂「光明真言堂」の老朽化に際し江戸後期の1805年(文化2年)に建立されたものであり、土壁を用いず全てが板壁によるという近世独自の様式を持つ仏堂建築は、重要文化財に指定されています。

仏像のみならず「灯篭」の光も魅力

堂内には本尊であり、京都の清凉寺にある仏像を模して制作がなされたと言われる釈迦如来立像(重要文化財・鎌倉時代)、獅子に乗った姿が印象的な文殊菩薩騎獅像及び四侍者像(重要文化財・鎌倉時代)、弥勒菩薩坐像(重要文化財・鎌倉時代)、弘法大師坐像(江戸時代)、中興の祖「叡尊」上人をかたどった興正菩薩坐像(江戸時代)などが安置され、堂内には300個とも言われる美しい金属製灯篭の光が一面に輝いており、幻想的な空間となっています。

また、例年10月3日~5日には、本堂内で西大寺最大の法要である「光明真言土砂加持大法会」が行われ、末寺である般若寺・海龍王寺・不退寺・白毫寺などからも僧侶が参集し、光明真言が唱えられます。

歴史は比較的浅い仏堂建築ではありますが、土壁を使わない重厚感ある佇まいと多数の灯篭が吊るされた美しい堂内は一度見れば忘れることのない、不思議と心を落ち着かせてくれるような風景となっています。有名なお寺とは言え、近世建築である本堂の知名度はその他の寺院と比べると低くなっていますが、奈良に訪れた際には一度は見ておきたい、そんなお堂になっています。

拝観情報(西大寺本堂)

堂内拝観料:大人400円、高校・中学生350円、小学生200円

※境内の見学は堂内に入らない場合は無料で、自由に散策して頂けます。

諸堂拝観共通券を購入すると、本堂・愛染堂・四王堂・聚宝館の四堂全ての堂内を1000円でご覧いただけます。(聚宝館を除く三堂の拝観共通券の場合は800円)

拝観時間:午前8時半~午後4時30分

西大寺本堂の風景

西大寺本堂

西大寺東塔跡と本堂

西大寺南門から本堂を望む

境内で最も目立つ位置にある本堂は、その正面には「東塔」跡もあり、また西大寺の「南門」からも直線的に見渡すことが可能となっています。本堂の立派な姿は、建築様式は全く異なるものの、どこか唐招提寺を連想させるような風景にもなっています。

独特の建築様式を持つ西大寺本堂

東大寺や興福寺、薬師寺をはじめ多くの寺院ではお堂の壁面は「白壁」が中心となっている場合が多いですが、西大寺の本堂は「板壁」すなわち全て木でできており、奈良ではなかなか見ることが出来ない独特の建築となっています。

五色幕が美しい西大寺本堂

本堂には時期によっては「五色幕」と呼ばれるカラフルな布に包まれ、白壁のない本堂の壁面との対比は実に美しい色合いを生み出します。

アクセス

最寄り駅からのアクセス

近鉄大和西大寺駅から南西に徒歩3分

駐車場:有り(有料・普通車1時間300円、昼間時最大1500円)

近隣スポット

西大寺石落神社から西に徒歩2分、八幡神社から東に徒歩3分、奥の院(法界躰性院)から南東に徒歩11分、菅原天満宮から北に徒歩12分、秋篠寺から南に徒歩18分

西大寺本堂周辺地図