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【東大寺】「文使い地蔵」で有名な隠れ寺「知足院」ってどんなところ?【写真多数】

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ごあんない

東大寺境内の最北端に位置する知られざる塔頭寺院

東大寺知足院(ちそくいん)は、広い東大寺境内の中でも、大仏殿や二月堂とは離れ、正倉院などよりも更に北側に位置する東大寺の塔頭寺院です。境内地は「奈良奥山ドライブウェイ」に接する山林の中にひっそりと佇んでおり、丁寧な案内表示がある訳でもありませんので、奈良の歴史に詳しい人や写真愛好家以外にはほとんど知られていない空間となっています。

その歴史は大仏殿等と比べるとやや浅いですが、創建は平安中期の寛平2年(890年)にさかのぼります。創建の際は、東大寺というよりは藤原氏関連の塔頭寺院として開かれたという歴史、すなわち「興福寺」の系譜、法相宗の教学研究施設として位置づけられるお寺であったとされており、その後に荒廃した後再興が図られたとされています。なお、現在みることが出来る本堂の建築は幕末の1863年の建築となっており、それほど古いものではありません。

年1回特別公開される「文使い地蔵」

さて、「知足院」は外観は年間を通して見学することが出来ますが、堂内は通常は無人で固く閉ざされた空間となっています。しかし、毎年7月24日には朝8時から2時間ほど東大寺知足院唯一の大規模な行事である「地蔵会」が実施され、当日は法要が中心ですが知足院の堂内を特別に拝観して頂けるようになっており、ご本尊である木造地蔵菩薩立像、またの名を「文使い地蔵」様を間近で見て頂けるようになっています。

なお、ユニークな名前を持つ「文使い地蔵」とは、東大寺が壊滅的被害を受けた平重衡による「南都焼討」の復興に尽力した藤原行隆が亡くなった際にその娘がお地蔵さまに祈り続けると、7日目にお地蔵さまの手に祈りに応えて父親からの手紙が握られていたという伝説に由来するお地蔵さまとなっています。

「八重桜」をはじめとする自然も美しい

境内は、観光客の多い東大寺の中にあるとは思えないほど静かで、また時代と時間が止まったような独特の雰囲気が流れていますが、山林の中にあることから四季折々の自然もまた大変美しいものとなっています。有名な存在としては、奈良市の象徴とも言える花「ナラノヤエザクラ(奈良八重桜)」が天然記念物に指定される際の原木となった桜の木が「知足院」のものであり、その原木は現在は枯死してしまっていますが、その遺伝子を受け継いだ新しい八重桜の木が植えられています。

東大寺知足院のみどころ・風景

石段・山門

東大寺知足院に登る石段

知足院へは、奈良奥山ドライブウェイの入り口のそばから伸びる急な石段を登っていくことになります。この石段までやって来ると、すでに現代社会の雰囲気とは違う、奈良に流れる悠久の時間のようなものを感じることが出来ます。

東大寺知足院の山門

余り手入れがなされていない山門や土塀は、「観光化」が進む東大寺境内では異色の存在となっています。

知足院本堂正面から石段を望む

本堂

知足院本堂

山門を抜けるとすぐに本堂の建物が現れます。幕末の建築である本堂は、強い存在感を放つというほどのものではないかもしれませんが、周辺の雰囲気と一体化すると実際の築年数よりも古い堂宇に見えてくる存在でもあります。

鐘楼・石仏など

東大寺知足院の鐘楼

東大寺知足院の石仏たち

境内には半ば無造作に古い瓦や石仏達が並べられており、手つかずの雰囲気を存分に感じて頂ける空間となっています。

アクセス

各駅からのアクセス

奈良交通バス

・JR奈良駅西口、近鉄奈良駅から「青山住宅」・「州見台八丁目」行き乗車、「手貝町」下車、東に徒歩12分

近隣スポット

空海寺から南東に徒歩4分、東大寺講堂跡から北に徒歩4分、五劫院から南東に徒歩6分、正倉院正倉から東に徒歩6分、大仏池から北東に徒歩7分

知足院周辺地図

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