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【ならまち】弱者救済に尽力した忍性ゆかりの「十念寺」ってどんなお寺?歴史や境内を詳しくご案内!

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十念寺(奈良町)

ごあんない

・十念寺は、「阿弥陀寺」「正覚寺」などの小規模なお寺が多く立地する奈良町(ならまち)エリア西側の町並みの一角に位置する寺院です。

・このお寺はかつて「西大寺」の復興を行った僧侶「叡尊」の弟子であり、社会的弱者の救済に尽くした僧侶「忍性」が鎌倉時代の正応年間(1288年 – 1292年の間)に創建したお寺として知られ、当初は市内南部、大安寺近くの「八条」エリアに設けられたとされています。なお、忍性はこの寺院のみならず全国83か所の寺院を建設したほか、社会的弱者への衣食住の提供、橋の架橋や道路建設、井戸の掘削など「社会基盤(インフラ)整備」も行うなど、生涯にわたって弱者救済に打ち込んだ存在として知られています。なお、周辺の地名が「北風呂町」「南風呂町」と呼ばれるのは、忍性菩薩が「お風呂を沸かして入る」ことを勧めたというエピソードに由来するとも言われています。

・その当初は真言宗のお寺として創建した十念寺ですが、その後は浄土宗のお寺に変わり、現在の地には江戸幕府が誕生する直前の時期に移転され、本堂などが建設されました。一方江戸時代の中頃には火災の被害を受け、現在残る本堂などは18世紀に再建がなされたものとなっています。

・小さな境内ではありますが、小道に隣接する山門は立派なもので、境内には本堂や愛染堂、地蔵堂、また「井戸」などの施設が非常にコンパクトにまとまっています。また有名な存在としては、「おしろい地蔵」等とも呼ばれるユニークなお地蔵さまがあり、その名の通りお化粧をしたような白いお顔をしておられます。その他には奈良では珍しく「金毘羅さん」をお祀りしていることでも知られ、こちらは墨や筆と言う奈良の名産品を売り歩く行商人の航海の安全を祈願することに由来するともされています。

・周辺の阿弥陀寺等と比較すると、「観光スポット」としてわずかに認知されている十念寺ですが、知名度や拝観者の数はそれほど多くなく、奈良町の「隠れ寺」らしい風情を十分に漂わせています。拝観に関しては、境内地の風景を見ること自体は可能となっているようですが、拝観時間や閉門されている期日などは不定期のようですので、その点はご注意ください。

十念寺(奈良町)の風景

十念寺本堂

山門からすぐの位置には重厚感ある「本堂」の建築が建っています。また、その傍には奈良町でも見る機会が少なくなった「井戸」が現役で稼働しており、少しノスタルジックな風情を感じることも出来ます。

十念寺の案内板

 

アクセス

近鉄奈良駅から南に徒歩10分

JR奈良駅から南東に徒歩12分

近隣スポット:阿弥陀寺から北東にすぐ、厳島神社・北風呂町の倉庫から南東にすぐ、なら工藝館から南西に徒歩2分、鎮宅霊符神社から北西に徒歩3分、西光院から北西に徒歩5分

周辺地図

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